第2話 魔法と嫌いな女
その他にも43番は色んなの食材を買いに行き、終わったら市場の外れにあるこじんまりとした一軒家にたどり着いた。
(早めに用事をすまして、帰ろう)
そう思いながら、下り階段のしたにある扉に入った。
「あら~~いらっしゃい!今回受け取りに来てくれたのはあなただったのね」
入った瞬間、店のカウンターような所から明るい声で話しかけてきた女性がいた。
女性の見た目は、茶髪に青い目をした大人ぽさがある整った顔をしていた。
「あら?黙りこくって、挨拶はないの。私、悲しい・・・・無表情・・・困った顔はしないのね。つまな~い。さて、冗談はさておき魔法を使う事を許可するわ」
(そんなことを思っても知らん。こんな風に育てたのは’’お前ら’’だろ。いつもここに来たらこうだ。本当に止めてくれ・・・はぁ~・・・早く終わってくれ)
43番は、心なかでは嫌悪感をしめしながら、魔法を発動した。
「こんにちは。アンジェリカさん、いつものお願いします」
「きみ達も不便だねぇ~・・・こんな会話でも魔法をいちいち使わないと言葉を発生することができないから。まぁ~・・声を出せないようにしたのは、私達だけどね。で、いつものだっけ届いているよ。でもさ、あんた今日休みでしょ。私の話相手になってよ。きみもどうせ休日にやることわからなくて暇なんでしょ・・・私の暇つぶしになってよ」
(こいつ!・・・何言ってるんだ。はぁ~・・・従うしかないか下手な噓で誤魔化しても後々すぐばれて、次ここに来た時に嫌みのように言われるに決まっている。)
43番は、アンジェリカの発言の前半部分は煽りのように聞こえてしまい、怒りを覚えた。
「はい・・・・わかりました。でも、俺と話しても楽しくないと思います」
だがしかし、アンジェリカ’’達’’のお願いを断っても損しかないことから 受け入れることしか選択しに、なかった。
「それに、関しては私が決めることであってきみが決めることではないんだから。それに、この町に派遣されたあなた達四人の中ではあなたが一番違和感なく人らしく聞こえるんだから、ちょっと気になってみたんだよ」
(釘を刺されたな・・・・人らしくって目からなにか出そう・・・・え?・・・こんな女に褒められてなんで泣きそうになってだよ。こんな魔法・・・無駄だと思っていたのに、ただ死なないために、捨てらないために覚えたのになんで嬉しいだよ)
43番は、ただアンジェリカの言われた何気ない一言によって、自分の感情の変動によって困惑した。
43番が、使っている言葉を発生する魔法は、ある条件で使える魔法であり、それに加えてとても制御が難しくなれてない者がこの魔法を使うと、棒読みとした人の声に聞こえる。
だがしかし、次の一言でそんな感情はなくなった。
「なぁ~にその顔・・・私に文句があるの。でも、その魔法の元になったのって魔物が人間を誘うために使う魔法だったよね・・・・しかもその声、自分の声ではないでしょ。誰の声を真似したらそんなにうまくなるんだろ。参考までに聞かせてよ」
(・・・・・・っ!!)
「すいません。覚えてないです。どこかの町の人の声を無意識に、誰かの真似でもしたんでしょうね」
43番は、感情が冷め誤魔化すように質問に答えた。
(なんで、そんな質問をしてくるんだよ。お前らは、俺達に関しては、仕事できること以外は、興味なかったのになんでいまさら聞いてくるんだよ。やっぱり、この女は嫌いだ)
「そうなんだ。役に立ちそうだったのに、まあいっか・・・そういえば、この町に変な騎士のことは知ってる?」
「変な騎士?どんな方でしょうか」
「えっとね。町中で、空を飛んで建物と衝突したり、よくこの町の団長さんに怒られていたり、それに私がその騎士を見た時は、騎士なのに剣を持ってなかっただよ。笑えるでしょ。騎士なのに騎士ぽくないんだよ」
(・・・・あいつのことか)
「笑えるのか知らないですが、その騎士のことは知っています。先程の買い出しで、出くわし少し話しました」
「へぇ~そうなんだ!どんな人物だった!・・・でも、めずらしいね。きみ達ってミッション以外めったに人とは会話をしないのに」
アンジェリカは、面白い話が聞けると思い、カウンターから前のめりになって聞いてきた。
「食材の買い出しの途中にその騎士の魔法の暴走によりトラブル巻き込まれて出会いました。どんな人物と言いますと、もう一人の会話している者によるとポンコツと言っておりました」
「ポンコツって、きみから聞かないような言葉がでたね。へぇ~・・・どんな会話したの?」
「今回のミッションのことを騎士団が、調査していることとあの騎士についての能力ことですね」
「ミッションのことね。今回は、きみが担当をしていたんでしょ。どうせただの一般の騎士団ごときにこちらの存在に気づくはずがないし、そっちについては、興味ないな。あの騎士の能力の方が気になるかな」
「そのことに関しては普通の騎士だったらよかったですけど、あの騎士の能力に少し問題がありまして」
「どうゆうこと?」
アンジェリカの顔を見ると険しい表情になっていた。
「その騎士のことが、持っている能力が魔力を可視化する魔法なんですよ。その魔法で、使用された魔法の残留魔力を見ることができそうです。でも安心してください。今回の任務については、魔法を使わずに侵入しました。証拠が出ないはずです」
「へぇ~・・・その魔法は、厄介だね。でも、今回のことで気づかなくても、この町でのこちらの動き次第では、気づかれることになるのかな。はぁ~・・・その騎士排除した方が動きやすいね」
おもちゃを失ったような、表情になっていた。
「殺しましょうか」
「いや、いい。気づかれる可能性であって、あの騎士を排除してもボスにきみ達を使ってミッション以外で殺しをやったら怒られそうで嫌」
「そうですか」
「でも、あの騎士の使っている魔法については、調べたほうがいいのかな。でも、結局はその魔法を知っていてもきみ達や私達エルフでも使えるのは、いないじゃないかな」
「そうなんですか。魔力因子の問題なんですか」
この世界の人やエルフなどの生命の中には魔力因子というものが存在したりしなかったりする。
魔法において、自分の身体かかわる魔法などは魔力は必要あれど魔力因子が必要ない。
だが、身体外における放出系の魔法には魔力因子が必須だ。
炎の魔法を出すにしろ、水の魔法を出すにしろ、特定の魔力因子を使って魔力をフィルターのようにその属性魔力に変換し、放出する必要がある。
43番の声を出す魔法も、ある特定の魔力因子が必要である。
「魔力因子の問題じゃない。たぶん、あの騎士の目に問題があるんじゃないかな」
アンジェリカは、独り言ように言った。
そして、少し考えて喋りはじめた。
「このこと話していいのかな。まあいっか・・・きみ、魔法に関わる身体における私達と人間にどんな違いがあるのかわかる?」
「人間とアンジェリカさん達の違いついてですか。そうですね・・・アンジェリカさん達は、人間と違って魔力の総量も多いですし、ほぼ全員が多数の魔力因子以外を持っており、人間は、基本魔力の総量が少なく、魔力因子事態を持ってたり、持ってなかったりと生まれた才能において決まるので不完全な存在の認識でいます」
「まぁーその認識であっているわよ。多分だけど今回のことにおいて人間の不完全さが、その魔法を誕生させたと思うよ。私の認識だけど、人間は下限が他の魔力を持った生物よりは下だが、上限は私達に匹敵するぐらいの能力をもてるはず、実際にきみ達を育ててわかった結果だけど、たまに魔法において私達ほどではないにしろ突出した子もいたわけだし、その騎士が特別な存在ということにはなるのかな」
43番は、アンジェリカの説明で納得がいった。
暗殺者において、ターゲットになった者で護衛にあたる者で特殊な能力を持った人間は少なくなく厄介な者いたことを思い出した。
「そういことですか。目の問題とはなんですか?」
「それね・・・あの騎士は、特殊な魔力因子を持ったり特別な魔法も使ってないんだよ。目に、問題があり通常私達と人間の目には魔力をほとんど通さないだよ。だから目に関しての魔法使う事できないから、話が本当だったらその騎士の目が魔力を通し魔法を使えるから特別な存在になるんだよ。多分だけど、その騎士が誕生する際に、
目が変化し、その目は人の目よりは魔物や魔族に近しい存在の目になったじゃないかな」
「魔物と魔族ですか・・・」
この世界において魔物と魔族が存在する。
魔物は、魔法を使って獲物を狩りをする存在で、魔物によっては人も襲ってくる。
魔族は、エルフと同じで自分たちの領土からでないことから、存在はするがあまり目撃されてなく、噂では魔物と同じことができるらしいことが知れれている。
「まあ~あちらの特殊な目は、魔眼と呼ばれているけど詳しくことは、その騎士の目を解剖しないとわかんないや」
そんなこんなで結構な時間たった。
「本当に、暇つぶしで君と話したけど情報も手に入って、意外と面白かったよ。また機会があった話すよ」
「・・・わかりました」
(誰が話すか。次来る時は、忙しい時こないと。はぁ~やっと終わった)
「これ例の物ね」
アンジェリカから荷物を受け取った。
「ありがとうございます。では、失礼します」
「うん、またね~」
その一言で不快になりつつ、43番は建物からでた。
エルフに育てられた声亡き 暗殺者 @Teto2323
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