『住宅公告』
やましん(テンパー)
『住宅公告』
『これは、ジョークです。🙇』
新政府の『異次元政府』政策の一環として、一般住宅の塀や壁を、政府機関の公告あるいは広告に提供することが義務づけられた。
といっても、ごく薄っぺらなシートをはるだけである。
なんの公告等を出すのかは、政府のかってであり、内容には口出しできない。
ただし、クラス1から4まであって、クラス1はお任せ、クラス4は、主に、地域の生活情報だけ。
その間は、ま、色々である。
ただし、当然ながら、公告(広告)料は支払われる。
希望すれば、減税にもなる。
まあ、月、2000ドリム~5000ドリム平均と言うあたりだが、家がでかいほど、収益力は当然上がるから、不公平だ、という声もなくはないが、毛俳首相の悪口は、身の危険につながるから、なかなか、言いにくい。
クラス1だと、勇ましい国防軍の勇姿や、重力破壊ミサイルなど最新兵器の実験、住民の処刑風景なども、流される。
先般も、ネットに苦情を書いた、某やましんは行方不明になっている。
そのときは、必ず、『MID』(メンインダーク)というのが現れるとされる。
ダークの就活スーツみたいなのを身に付けて、顔には、鬼パンダさんのお面(角がある)を付けているから、『MIP』とも呼ばれる。
なぜ、やましんは苦情を言ったのかというと、家の塀いちめんに、毛俳首相の笑顔と、スローガンがまる一月、一日中流れたからである。気持ち悪い、と、正直に書いたからである。これは、どのクラスにも現れるのだが、クラス4には特に多くなる。
しかし、そいつは、実は、見た人に、首相に体する親近感を倍増させる効果があるはずだったのだ。
が、やましんは、特殊なアレルギーがあり、逆効果になったらしいのである。
もちろん、これも、政府の計画内だった。
『保護』の名目で、たくさんのアレルギー体質の人が拘束されたのである。
😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭
首相補佐官
『首相。じつは、保護施設が、満杯です。整理が必要です。』
毛俳首相
『食わせる必要はなかろうに。』
補佐官
『しかし、会計監査院が、うるさいです。長官はあなたに恨みがあるとか?』
毛俳首相
『むかしは、夫婦だったからな。むかしのことだ。』
補佐官
『それは、存じませんでしたあ。』
毛俳首相
『まあ、言わせておけば良い。それだけしか力がない。あれで、必要なんだから。』
補佐官
『あまいですな。消しましょう。』
毛俳首相
『やれるか?』
補佐官
『はい。新しい、人造ヤユコシ・ガニアン・ステーキにて。あまりの旨さに、もん絶しながら、歓喜のうちに、死にます。証拠は残らない。収容している者にも使いましょう。量を調整したら、人間ロボットにもなります。なんでも、やりますよ。』
毛俳首相
『ステーキじゃなくて、ステーキ😘だな。』
補佐官
『ぎょい。』
毛俳首相
『ま、よくはわからないが、よし、やりたまえ。ただし、長官は殺すな。また、あまり、いっぺんにやると、食中毒を疑われて、あの、食品監査長官がうるさいぞ。』
補佐官
『このさい、そちらも。更迭しては?』
毛俳首相
『そうだな。』
補佐官
『また、四日副首相が、先日、あなたの椅子を撫でていましたが。』
毛俳首相
『やれ。やつは、いらん。ときに、やましんは、まだ、生きてるか?』
補佐官
『はい。意外に運が良いようです。では、しょうちしました。』
補佐官、部屋からでる。
毛俳首相
『第五号毒味に、やましんさんを据えたが、あれで、もと上司だからなあ。可愛そうだ。しかし、まだ、死なないとな。ふふふふふ。さすが、しぶといな。第2号に昇進させるか。毒味なんて、フェイクだからな。』
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🙇
『住宅公告』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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