56話まで読了時点でのレビューです。
百年の大戦を終わらせた勇者が、10年後には内戦の続くエル・パッソでレジスタンスに身を置いている――そんな衝撃的な幕開けは予想外でした。
登場人物の多い本作の中、グランツは特に特徴的です。
義手義足を持つ元軍人の何でも屋。勇者暗殺という危険な依頼を受け、個性的な仲間たちと任務へ挑みます。
魔法と銃器、装甲車、爆発物が自然に共存する世界観で、異世界ファンタジーとミリタリーアクションが融合した唯一無二の作品です。
また、迫力満点の戦闘描写はもちろん、任務前後の何気ない雑談や仲間同士の掛け合いも魅力的で、キャラクターそれぞれの個性や人間味が伝わってきます。
特に好きなエピソードは「チヴォヴォ砂漠編」です。
作者さまの真骨頂のひとつともいえるカーアクションが存分に楽しめるエピソードでした。
砂漠でのカーチェイスや待ち伏せ、レジスタンスとの激戦など、息をつく暇もない展開が続き、読み終わった後は映画を一本観終わった後のような充実感が押し寄せます!
戦争に翻弄されながらも、それぞれの信念を抱えて生きる者たちを描いた重厚な異世界ミリタリー作品。緊張感あふれるアクションと先の読めない展開も魅力です。
勇者とは何か、敵とは誰なのかを考えさせられる、読み応えのある一作です!
元軍人の何でも屋「グランツ」は、義手と義足を身にまとい、裏社会の仕事を請け負っては複数のマフィア組織を壊滅させている——。
そんなハードボイルドな冒頭から一気に心を掴まれ、勢いのある力強い文体にグイグイと惹き込まれました。
かつて大戦を終結させた英雄でありながら、現在は反政府組織に身を置くかつての“勇者”が、銃火器と魔法が混在する現代的な戦場へと足を踏み入れる姿は実に勇ましい。
重厚なガジェット描写と映画さながらのド派手なアクションが大きな魅力で、読み進めるうちに映像作品を観ているかのような錯覚さえ覚えました。
敵味方のどちらにも明確な正義がないまま進行していく緊迫感は、息を呑むほど印象的でした。
言葉の壁を超えて脳に迫る動的描写は、クセになる強烈な求心力を持っています。
緻密な戦術的駆け引きや、徹底的にこだわり抜かれた武器描写の迫力。
重厚で映像的な異世界ミリタリー戦記として、極めて高い完成度を誇る本作をぜひ体感してみてください。
大戦後の世界で、倒す敵は
元軍人の何でも屋グランツが勇者暗殺の依頼を受ける不穏なストーリー展開
序盤からぐいぐい引き込まれていきます。
その勇者は百年続いた大戦を終わらせた強者で
今は内戦国のレジスタンス。
グランツは無駄口なく仕事をこなすクールな男
魔法と近代兵器が混ざりあった世界のなか
鉛色で鈍い光沢に覆われている義手
バリアやビーム状の刃も圧巻の大迫力。
登場人物も個性的でそれぞれの雰囲気も絶妙で
組織や内戦や政情不安を乗り切ろうとする
バイタリティに溢れています。
マシンガン、ピストル、狙撃銃etc.
危険な作戦を立て、敵地へ乗り込んで行く
乾いた裏社会の空気感、勇者殺しの依頼からの
映画みたいなアクションシーン+丁寧な描写
立ち去る後ろでボーン!!などなど
さらに激しい戦闘も人間関係も読み応えがある
異世界ファンタジー+ミリタリー物語です。
面白いです。引き続き読みます。
百年に及んだ「人界大戦」を終わらせた勇者が、失踪から十年後、別の国の内戦の渦中にいる――。
そんな報せから始まるのが、この物語です。
読者がまず追いかけることになるのは、戦後の世界を生き延びてきた義手義足の何でも屋、グランツ。
彼がとある依頼を受け、勇者のいる国へ向かうところから、物語は熱を帯びていきます。
最初は「戦後の世界を描くハードな異世界ファンタジー」かなと思って読み始めたのですが、どうやら違ったようです。
本作は、英雄が世界を救ったその後を、別の場所で、別の傷を負った者たちの目から描いていく物語です。
とくに惹かれたのは、登場人物の立ち方でした。
見た目の印象、口調、戦い方、ふとした会話の端々、その全部が少しずつ噛み合って、その人の来歴や傷や矜持がにじむように見えてきます。
だから、派手な戦闘場面はもちろん見応えがあるのですが、それ以上に、任務前の雑談や視線の交差、何気ない受け答えが妙に印象に残るんです。
読者は「この人はどういうふうに生き延びてきたんだろう」と、自然に考えたくなります。
文章の雰囲気もとても好きでした。
無骨で乾いた空気がありながら、ときどき妙に人間くさい温度が差し込んでくる。その塩梅が絶妙です。
異世界ファンタジーでありながら、銃器や組織、内戦、政情不安といった要素がしっかり血肉になっていて、読み味も重厚。
誰か一人だけが世界の中心にいるのではなく、それぞれがそれぞれの事情で動いているからこそ、緊張感が途切れません。
「強いキャラが暴れる話」を期待しても楽しめると思いますし、それ以上に「戦争の後に残った人間たちの話」を読みたい人には、なお強くおすすめしたい作品です。
現在第二十三話まで読了。おもしろいです。
気づけば先を読みたくなります。
これからも追いかけさせて頂きます。
この作品は、「英雄」や「勇者」という言葉から想像する王道展開とは異なる、意外性のある物語でした。
世界観としては「魔法」が存在しながらも、軍や反政府組織といった近代的な要素が組み合わさった、思ってたよりもずっと近代的な世界観です。
よく見かける異世界転生系の剣と魔法が出てくる中世ヨーロッパの世界とは全く異なります。
物語は、かつて袂を分かった元勇者が反政府側の一員として活動し、それを主人公が政府側の立場から追うという、ハードボイルドな構図で進んでいきます。
銃器を駆使した熱いバトルシーンは圧巻ですが、それだけでなく街中の描写も丁寧で、アクション映画のワンシーンを文字に書き起こすとこんな風に表現できるかな、と思うぐらい細かく、場面が想像しやすく描いています。
美形キャラ中心の異世界ファンタジーとは一線を画し、マッチョな登場人物たちが作戦を立て、次々と敵地へ乗り込んでいく──現代風アクション映画やゲームが好きな方には、かなり刺さる作品だと思います。