第2話 素粒子

くるくる回る地球儀の

最小単位素粒子よ

何の因果で人体などに生まれたのか

強く望めば星にも水晶にもなれただろうに


ナイフに垂れた紅血

じわりと滲む脳内物質

過剰な幸福は快楽に転じた

しかしいつまで経っても楽園には到らない


私が青に見えているものは

万人に青と見えるわけでもないらしい

青信号で人々は歩き始めるけれども


ころんと蹴飛ばした小石

何も見ないし喋らない

笑わぬ君も素粒子の塊

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