同じにすんな
何かに躓いて、転ぶ。見てみると、女性が倒れていた。しかも、足をガッツリ掴まれている。
「いきマしょウ? ジゴク、へ」
目が窪み、不気味な笑顔を浮かべて引きずられる。だから、顔面めがけて蹴った。戸惑う声を掻き消すように、グシャグシャと。
百年早い、同じ悪霊の俺を引き摺り込もうなんざ。
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