私の一番大切な人

梨里

第1話 私の青春時代を変えた男

 私の名前は山崎 千夏っていうんだ。私は明日から高校生になるの。私って中学時代の頃いじめに遭ってたんだよね。それで、そのみんながいきそうな高校にいきたくないの。だからね、何とかいってお母さんにすごーく遠い高校に通わせてもらうことになったの。でもね、もちろん友達など絶対にいないから、逆に友達できるか、心配なんだよね。


 入学式が始まった。お母さんのいうとうり、友達などひとりも居なかったんだけど、私って暗い方で、友達できるかどうかわからないんだよね。そして、いよいよ新入生の名前が呼ばれる時になった。みんなだいたい、ヘーイとか、ホーイとか全然キリッといわないんだよね。そして校長先生がマイクで、鈴木 空君と呼んだとき、ハイってすごくカッコイイ返事だなーっておもって聞いた。そして、いよいよ、自分の番がきた。校長先生がマイクで、山崎 千夏さんっていった。私は、はいって小さい声しか出せなかったんだ。


 いよいよ学校の一階の廊下の突き当たりにある、掲示板に、私たち新入生のクラスが貼られた。んーとクラス表を見おろしてやっと私のクラスが見つかった。私は三組みたい。


 教室のドアをがらっと開けて、山崎 千夏と書かれた名札が書いてある席に座ったの。そしてね、私が席に座って、はぁ。とため息をついていたとき、隣にあの入学式でカッコイイ返事をしたあの男の子だったの。名札に鈴木 空って書いてあったから、私絶対あの男の子だって。そしてね、私に、にっこり笑いかけていったの。「こんにちは、よろしくね。」って。もう私、友達のことしか考えてなかったものだから、「よろしくお願いします。」っていって、関係を深めようとしたんだ。


 休み時間になった。空君と友達になりたくて、いろいろとお話ししてみたの。そしたらね、なんと空君も私と同じように、ひとりもお友達が居ないんだって。でも、空君は志望の高校に行けて、嬉しいだって。私はなんとか友達と一緒になりたくなくて、必死に勉強して、この高校に入ったの。空君は友達と離れるのはいやだったけど、どうしてもこの高校にいきたくて頑張って入ったんだって。空君は勉強もスポーツもできるすごい子なんだよ。サッカークラブで、部長に任命されたぐらいなんだから。


 授業が終わって、放課後になった。もちろんまだ、友達が居ないから、一人で帰ろうと思って、正門をでたとき、隣の席の子―空君が私に一緒に帰ろうよ。って。帰える方向は同じらしいから、私って学校と真反対の方向にずぅーっと進まなきゃいけないの。だからいつも、電車で通っているんだ。私は空君と一緒に歩いたり、電車に乗ったりして、一緒に降りた。さすがの私も、空君ついてきてくれてるのかなって思ったら、なんと、私の近所にすんでいる子だったの。でも、中学校はちがかったからびっくりしちゃった。


 次の日学校に登校したら、空君とまた一緒になって、いろいろはなしているうちに、共通点がたくさん見つかっちゃったんだ。それですぐ打ち解けちゃって、すごく仲良くなったんだよね。最初は友達としか思ってなかったんだけど、、、、、、、、、、、


 ある日私は、いつものように学校に登校したら、やっぱ空君と、一緒になった。いつもどうり、おはなししていると、みょうな違和感を感じたんだよね。なんか胸がバクバクするっていうか、どきどきするっていうか、、、、、、最初は気にせずに一緒に居たんだけどね、あんま気にせずにできなくなっちゃったんだよね。でもまだ友達できてないし、相談する相手が居ない、、、、と思ったら、実は私には五歳下の妹が居るんだ。


 家に帰った。妹に今日のことをはなしたらさ、恋だって。そんなこといわれたらさぁ、誰だって、気にしちゃうよね。私って実は恋愛初心者で恋ってこんな感じなんだなぁ、感心しちゃうなぁってなってたんだ。私ってば、おかしいね。


 そんな感じでいつもいつも、空君と一緒にいたんだけど、五ヶ月くらいたったときかな、いきなり空君に校舎裏に呼び出されたの。何でだろうとか思いながら、校舎裏にいったらね、いきなり空君から「ずっと前から好きでした。つきあってください。」って、イヤイヤでも考えてみて、いきなり告白されたんだよ。びっくりしちゃった。だけど、私も好きだったわけだから、OKしたよ。ちょっといきなりすぎだよね。


 でも空君、付き合った二ヶ月後くらいに転校してしまったの。でもね、あれから五年たった今でも、遠距離恋愛、続けてるよ。 


 




 

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私の一番大切な人 梨里 @hashi_rio

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