第1部一章 成長
第2話 平穏
じゃあ、時間を飛ばしますか!
あと誤字や脱字があったら教えてください!
______________________________________
あれから6年が経った
「全く・・・今日も剣の練習ばっかり・・・少しは勉強もしたらどうかしら・・・」
「いいんだよ!男には力がなきゃ守りたいものすら守ることすらできないんだよ」
アレンはこの6年で驚異的なほどの成果を挙げた。
「だが、本当にアレンの力も才能もすごいな・・・俺が元聖騎士勤をしていなかったらとっくの昔に追い抜かれてるよ」
聖騎士とはギフトに目覚めたものたちの中でも強力なスキルを習得したものが訓練を受けたものたちのこと(ギフトはきっかけさえあれば誰でも習得でき、そのトリガーのほとんどが怒りや悲しみなどの感情の動きである)。
「それにしても6年前からきっかり魔族たちの侵攻が収まったわね・・・」
「なんでだろうな・・・」
今、アレンたちが住んでいるところは帝都から離れた辺境の村であり人口はわずか30人ほどである。
子供は7人ほどで村にいる人の全員と知り合いのような村だ。
「あのね、ぼく将来はね、魔王を倒すの!」
「全く・・・大きな夢ね・・・」
「けど、アレンならできるかもしれないな!」
「アレン!夢を追い続けてみろ、お前の限界までな!」
「うん!わかった!」
コンコン
ドアがノックされる。
「はーい?なんですか」
「ミーシャです・・・あ、あの、アレンくんと遊ぶ約束をしてたんですけど・・・」
「あ!ミーシャちゃんね!いってらっしゃい」
ミーシャはアレンと3年前ぐらいに知り合った友達だ。
「うん!いってきま・・・」
「うわぁぁ!」
「なんだ!聞こえた方は・・・村の入り口のあたりか・・・何が・・・」
誰かが声を張り上げて叫ぶ
「魔族が出たぞー!逃げろー!」
「なんですって!魔族がなんでこんなところにいるの!?」
「イルミス!アレンをかくせ!」
「わ、わかったわ!」
そういうと父は魔族が現れたという入り口に鍬を持って向かっていた
父は去り際に「ミーシャちゃんも家に帰ってなさい」といった
「アレン、出てきていいよって言われるまでここに隠れてなさい」
「わかった」
そう言うと母は地下倉庫にアレンを入れ、上から絨毯を被せた
幸い地下倉庫には食料もあり孤独や恐怖を考えなければ10日以上はこもっていられそうだ
外からは村びとたちのものと思われる悲鳴や叫び声
「そっちいったぞ!」
「お前は逃げて帝都に応援を要請しろ!」
「ぐあぁぁぁ!」
「おい家の方に行ったぞ!」
「急げ!」
「ぎゃぁぁ!」
・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
それから10分ほどが経った
戦闘音も叫び声も悲鳴もなくなったが何かが家の中に入ってきて音を立てている
ミシッ ミシッ ミシッ ミシッ
そして薄暗い地下室に一筋の光がさす
そしてその前にいたのは
異形の生物『魔族』だ
魔族は「これがこの世界の選んだ勇者か・・・魔王様は勇者が現れた時から戦力を温存し、今回の作戦にも過剰なほどの戦力を投入していたが・・・本当にそこまでする必要があったのだろうか・・・」
アレンはどうすることもできなかった
当然だろう、たかが6歳の子供いくら勇者に選ばれたからといって
そう簡単に「死」の恐怖を乗り切ることはできない
成人男性でさえ相当な覚悟を持たなければ「死」の恐怖を乗り越えることは難しいだろう
アレンはどうすればこの状況を乗り切れるかということを考えていた
この状況で、6歳で思考ができたこと自体を誇っていいだろう
そんな時魔族の配下らしき個体が連絡をしにきた
「この村の人間の排除が完了しました」
一つ目の魔族は冷徹に、冷静に当たり前のことかのように一つの残酷な現実を告げた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます