日々のこと

藤間詩織

第1話 50代に入って

30代40代は向上しようと思っていろいろと必死に頑張った感がある。

そして、50代に入ってみて。

51歳の時に野菜ソムリエの資格は取ったものの、あらゆる面で静の境地に立たされている。

仕事にも熱中しなければいけないという使命感もあるが、なぜだか、昔と比べて向上心がなくなってきた気がする。

52歳で病気を沢山したあたりから、平和に生きていければそれでいいのかもしれないと思うようになった。

心身の衰えも感じている。

51歳ころは、昔のミュージシャンの追っかけに走っていた時のころや、40代の絵に情熱を注いでいた頃が懐かしくて、空しくなったが、最近は、静かに過ごすことに50代とはこんなものなのかなと思い始めている。

元来が、自分で言うのもなんだが、好奇心がある方だが、今はその状態が枯渇してしまった。

ただただ、身の丈に合った人生を過ごせればいいのではないかと思うようになってきた。

結婚にも諦めたくないが、わたしは一生独身のような気がする。

男の人に縁のない人生だったのではないかと思う。

わたしの小説に出てくる女性は、みんな男性と付き合う数が少ない女性が多いが、わたし自身が少ないので、恋愛小説を書いていても、様々な恋愛模様など思いつくのに苦労する。

わたしの友達で派手な恋愛経験をしている人が数人いたが、わたしは地味なまま人生終わりそうだ。

そんなわけで、ささやかな休日のひと時でも自分を楽しませようと刺し子をしたり、読書をしたりした。

いつかまた情熱的に何かを追い求めることがあるのだろうか?

新しい趣味、小説を書くことが少しでもそれになったらいい。

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