成り上がりで総長となった俺が全国制覇目指す〜出来損ないなのに〜

triceratops

エピローグ

僕は普通の高校生、田中新一郎だ。

勉強の成績も普通、部活も普通、恋愛も普通だ。

そんな僕はある特技を持っている。そう、料理だ。

特に包丁を使って野菜などを切るのが得意だ。

僕には料理しか特技がない。でも僕は料理でもできるだけマシだ、と思いながら普通に生活していた。



_______________




ある日、普通に学校から帰っていた。

幼馴染である「花澤亜希子(はなざわあきこ)」と共に。

普通に会話していたのだが、突然

「ぶるるるるるるるるるるん!」

バイクのエンジン音が聞こえてきた。

バイクとかなんで乗るんだろう、と思っていたその時

「ガッ!」

「うわぁ!」

なんと胸ぐらを掴まれたまま連れ去られてしまったのだ。

「亜希子!助けてくれ!」

そういっても、亜希子は追ってくる様子はなかった。




______________________




「・・・ここは、どこだ?」

僕が目を覚ますと、もう数十年前に廃校になっていた学校の4階の教室だった。

僕は気絶する前の出来事を思い出した。

すぐに行動しようとしたが縄かロープかで縛られていて身動きが取れない。

(僕を攫ったあの人はだれなんだ?ここはどこなんだ?見たことないし…)

僕は周りを見てみたが、誰もいない。僕は問いかけてみた。

「おうい!誰かいるんですか!」

すると、

「やっと起きたんかてめえ。」

もしかして、ヤンキー!?

僕は瞬時に感じ取った。

このただならぬ威圧感と圧倒的強者感。僕が勝てるのは料理、いや、料理でも勝てないかもしれない。

「総長!コイツ、目覚めましたぜ!」

総長?誰なんだ?俺は疑問に思いながら足音を耳を澄まして聞いていた。

「よお、田中新一郎」

「え?」

なぜだ、なんで僕の名前を知っているんだ?

「あのう、なんで僕の名前を知ってるんですか?」

「まあ、いろいろあってな」

この人優しそう!

「なんで僕、ここに連れてこられたんですか?」

「おう、そうだった、実は…」

緊張して唾を飲み込めない。

「お前を総長にしたくてな」

「・・・え?」

嘘だ・・・ろ?

「な、何かの間違いじゃないですか?例えば、同姓同名とか。」

「いや、お前だ」

「・・・!?」

「お前〇〇高校だろ」

「じゃあ僕なのか…」

なんでだろう。

「お前は総長をやらなければならない」

「どうしてですか!?」

「それは・・・秘密だ。」

「とりあえずやればいいんですね」

「受け入れてくれるのか?」

「当たり前だ。」

「チッ。生意気な。もうタメ語使いやがって。」

こうして、俺の不良物語が始まった。

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