日ノ上国

マジンミ・ブウ

この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件とは一切関係がありません。

 ある海に、日ノ上という島国があった。

 その国では少子高齢化が深刻化し、対策として多くの外国人を受け入れ、日ノ上の国籍を与えていった。

やがて、日ノ上では外国人の割合が日ノ上人を上回り、それぞれの種族の文化が入り混じり、混沌を極めていった。


 当然、日ノ上人は不満を声に上げた。しかし、多勢に無勢。外国人が国の民として有利になった今では、日ノ上人の訴えなど掻き消されるばかりだった。

やがて、日ノ上に愛想を尽かした人々は次々と国外へ移住し、日ノ上の大地には外国人だけが残った。


 言語、文化、そして民——。

 すべてが変わり果てた今のこの国を、果たして日ノ上と呼べるのだろうか。

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日ノ上国 マジンミ・ブウ @men_in_black

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