ガラスな君と豆腐な僕
月桜 兎
第1話 豆腐の初恋
僕の名前は、
今日も、車で通学をする。そして、窓の外を何気なく見ていたら、同じクラスの
(あー……、菅さん可愛いな……。こっちに気がついたのか、手を振ってくれるなんて……。本当に、いい人だな)
僕は、菅さんに恋をしている。理由は、僕が化学の教科書を忘れて、絶望している時に、隣の席である菅さんが『一緒に見よう』と言って、教科書を見せてくれたのだ。その1件から、菅さんから目が離せなくなった。
……でも、僕は知っている。菅さんには、好きな人がいるという噂があることを。その相手は、うちのクラスのイケメン、
2人は、幼なじみで、よく一緒にいる所を見かける。そして、距離が近い。よく登下校も一緒にしている。と、そこまで考えて、東風谷くんがいないことが判明した。
(あれ?東風谷くんと一緒じゃないの珍しいな)
登校したら、東風谷くんを確認しよう。もしかしたら、休みの可能性があるから。
そして、学校に到着した僕は、東風谷くんを探した。そしたら、東風谷くんはきちんとクラスにいた。
「あれ?東風谷くん、今日は菅さんと一緒に登校しなかったんだね」
「ああ、古矢くん。蘭奈と一緒に登校した理由は、蘭奈が転ばないように気をつけるために登校していたんだけど……。最近暑くなってきているだろう?僕が溶けて蘭奈が転ばないように気をつけるために登校を別にしようと思って」
「なるほど……。東風谷くんの体チョコレートでできているから、溶けたら滑りやすくなっちゃうね。……でも、それなら、2人とも車通学の方がいいんじゃない?」
「蘭奈の所車もっていないんだよ。だから、気をつけてもらいながら行くって言っててさ。……それに、蘭奈は見かけたい人もいるからね?」
「そうなのか……。じゃあ、明日から、菅さんと一緒に車通学をする事を申し出てもいいかな?菅さん、転んだら、割れると思うし……」
「いいよ。ってか、蘭奈に聞きなよ(笑)。僕に聞かれても、蘭奈と意見違うかもだし」
「うーん、確かに。東風谷くん、ありがとう。菅さんが登校してきたら、早速聞いてみるよ」
僕が東風谷くんとそんな感じの話をしていると、菅さんが教室に入ってきた。菅さんが入ってきた時、教室が反射する。その時、急いで、カーテンを閉める人がいる。菅さんに惚れている、
「剣くん、カーテンが切れるから、カーテンを閉めるのは、他の人にお願いしてほしいかな……。気持ちはありがたいけれど、結果、眩しいの」
「菅さん、僕の気持ちが迷惑というわけなのかい?それはあまりに酷くないか?」
「剣くんの体が剣でできているから、菅さんが眩しくなって困るから、ちょっと考えて役割分担をした方がいいんじゃない?」
「古矢、何だと!」
「剣くん、落ち着いて……。喧嘩は良くないよ」
「でも、菅さん、こいつが悪いのに……!」
「おーい、剣、隣のクラスの担任が剣の事呼んでたぞ」
「……チッ」
「ありがとう、東風谷くん」
「いや、大丈夫だよ。懲りないね、あいつも」
「古矢くんもごめんね。私がガラスでできているばっかりに……」
「ううん、大丈夫だよ」
そして、ホームルームがはじまった。今日も、騒がしい1日になるのだろう。
〜〜〜
1日が終わった。そして、帰ろうとしている菅さんに話しかける。
「菅さん、もし良かったら、うちの車に乗って帰らない?あ、俺1人じゃなくて、母さんもいるから、そこは心配しなくてもいいけれど……」
「えっ?」
「東風谷くんに聞いたんだけど、菅さんが割れないようにサポートしていたんだって?それで、東風谷くんが熱くて溶けそうになる季節だから、今日は別々で登校って聞いたけど……」
「うん。そうだよ。そっか、陽太郎に聞いたんだね」
「うん。菅さんが良ければ、帰りは送ってもいい?ほら、僕も転んだ時が大変だから車通学しているんだよね」
「うーん。そこまで言うなら、ご厚意に甘えようかな」
「あっ、でも、確か見かけたい人がいるんだったよね?ゆっくり運転してもらおうか?」
「ううん、そこまでは大丈夫。ちょっと見れたら嬉しいなー程度だし、その子中々現れないから……」
「そうなんだ」
そして、迎えに来た母さんに事情を話して、菅さんを車に乗せて帰宅した。……母さんと2人になった時に、色々言われたけど。
なんだかんだいい日だった。そう思って僕は自分のベッドで寝た。
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