森の病院

ゆきね

第1話

「骨折ですね…」

目の前の患者にそう告げると口をあんぐりと

開け心底驚いている「あの、先生私転んだだけなんですけど本当に折れているんですか?」確かに聞く限りでは変な転び方をしたわけでもないのに足が折れるのは異常だ骨密度にも問題はないようだし特に骨が折れる原因となるものは見当たらない「とりあえず処置の準備の方を行うので少し待合室でお待ちください」とは言ったものの一向に原因がわからない頭を悩ませていると突然誰かに肩を叩かれた振り返るとそこには雪村とゆう看護師がいた「どうしました?」俺がそう聞くと彼女は一言ビタミンD欠乏症ではないでしょうか?とゆう確かにその説は俺も疑ったが日焼対策をしてる訳でも無さそうなのでおそらく違うまぁ「原因はこっちで突き止めるから」

そう言い処置の準備へ戻る雪村は終始浮かない顔をし持ち場へ戻って行った

「あの先生この怪我って全治何ヶ月くらいなんでしょうか?」不安げな顔をした患者が問う「骨折ですからおおよそ全治3ヶ月でしょう」そうゆうと女性は焦ったように早く治る方法はないのかといきなり俺に懇願してきたのだ「えっと…」俺が困惑していると突然看護師の雪村がドアを勢いよく開けて女性に詰め寄り始める俺が止めに入ると雪村は原因がわかったと俺にそう告げたそして今度は標的を俺から女性に変えこう質問した「癌になったことありますよね?」雪村の問いに女性はこくりと頷いたそして雪村はさらなる追求を始めた癌はもう治ってますか?その問いに女性はうなずいたそして続けてタモキシフェンとゆう薬を処方されましたか?そう雪村に聞かれた女性はハッとしたように目を見開いていたここぞとばかりに雪村はその薬飲み続けてないですよね?「ごめんなさい」突然女性は頭を下げたどうして癌が治ってもなお飲み続けたんですか?そう俺が聞くと女性はこう答えた「あの薬を飲んでいると太りにくくなるのでつい…」そう女性は答えた

ひとまず原因がわかってよかった少し安心して胸を撫で下ろすとさっきまで話していた女性は突然その場に倒れこんでしまった名前を呼んでも反応がなく完全に意識を失っているようなので緊急外来に連絡し女性を引き渡す

俺が緊急外来の医師と話をしていると先ほどの看護師が考え事をするかのように遠くを見つめていた緊急外来の医師との話を終え声をかけに行くと雪村は一言コレヤバいかもです

とそう俺に言ったのだ

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