詩人前線

書け。書くことしか能のない人間が、感性にストッパーかけてる場合じゃないだろ。書け。桜は既に開花を用意している。


本日、春が列島をその大きな手でかすめた。バカみたいに美しいオンガクが人々の体からオルゴールのようにあふれ出た。俺は、その時思ったんだ。──俺は生きていける。


無が俺をいつか出むかえるとしても、辞められない営為というものがある。書け。書くことしか能のない人間が。感性にストッパーかけてる場合じゃないだろ! 書け! 俺は既に開花を用意しているんだ。


   反歌


書け。俺よ。春は開花にうち震う。騒ぎを目にする俺よ、今、書け。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る