僕は小説ノイローゼ

てゆ

頭の中

 僕の小説はテンポが悪く、面白味が少ないと思う。だから、頑張ってストーリーの組み立て方を学んで、魅力的なキャラクターを作ろうと思う。だけど、そうして考えていると、いつの間にかガンジ絡めになって、小説を書くこと自体がつまらなくなってしまう。

 たまには、本能の赴くままに書こう。そう思い立って書いてみると、今度はその代わり映えのない出来に嫌気が差す。


(別の角度から言っても、小説の執筆は僕に向いていないのでは?)

 とも思う。


 例えば今も、


【 別の角度から言っても、小説の執筆は僕に向いていないのでは? とも思う。】


 にしようか、


【 「別の角度から言っても、小説の執筆は僕に向いていないのでは?」とも思う。】


 にしようか迷った末に、この()を使った形に決めた。場合によっては、こういう一部の文体について、何分も迷うことだってある。

 ぶっちゃけさ、どうでも良くない? なっ、僕もそう思う。だけど、こういう性格なんだ。




 あと、あれだ。この「ぶっちゃけ」も、ちゃんと「ぶっちゃけ」だか気になる。「~しちゃった」とかもそう。パッと見では正解だと思うけど、どうしても口に出して確認したくなる。

 小さい「やゆよ」と「つ」は、僕の天敵だ。




 あと、過去のセリフを引用する時。もちろん何となくは覚えているけど、一字一句完璧な引用じゃないと気が済まない。そのうえ細かい辻褄とかも、作者のくせに、ネットの揚げ足取りよりも気になってしまう。

 別のタブでカクヨムを開いて、その部分を探す。これがいちいち面倒くさいのだ。「今だけサヴァン症候群になりたい」と、短絡的に思ったりもする。


 じゃあ、気にしなければいいのでは? 全くその通り。僕もそうしたい。




 最後、細かい言葉遣い+調べものについて。


 例えば「言葉を遣う」と「言葉を使う」。これはどちらも正解だが、「言葉遣い」は「言葉使い」と書かない。


 例えば「柔らかい土」と「軟らかい土」。「柔らかい」は押しても元に戻るやわらかい、言い換えるなら柔軟。「軟らかい」は押すと変形したまま元に戻らないやわらかい、言い換えるなら……軟弱?

 よって、土の場合は「軟らかい」が正しい。


 あと、この前に使った「割れ口」という言葉。意味は「切り口」と同じく、「割れた断面」というのを想定したのだが、念のため調べてみると実在しない言葉だった。

 迷った末に、まあ直感的にわかると思って、そのまま採用した。


 自分で言うのもアレだが僕はお利口だ。しかし、自分の興味の範囲外・知らなくて良かった範囲のもの……いや、なんなら知っているはずのものについても、間違いを恐れて調べてしまう。

 「髪型や服の名前」「コンディショナーとリンスの違い」「母の姉が伯母なのは知っているが、ではその旦那の呼び名は?」や、「身につけている常識が、僕の住んでいる地域だけのものではないか?」などなど。

 「帰国子女ですか?」ってくらい当たり前なことが、ゲームの攻略情報の合間に挟まって、もう僕の検索履歴はカオスだ。





 結論:まあ、なんだかんだ言って、頭を空っぽにして延々とアニメを観たり、ゲームをしたりするのは精神衛生を汚すので、ある程度は世間から評価される趣味――僕の場合は小説に時間を注ぎ込まないと、頭がおかしくなる。「うふふっ、やっぱり体は正直。私たちずぅーっと一緒だね」ってこと。

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