※読み合い企画からのレビューです
五年前、大災害と呼ばれた危機を退け、"No.2"と呼ばれた主人公・ミロードは、娼館通いや贅沢な食事で財産を食い潰してしまう
しかし、冒険者として日銭を稼ぎ、また贅沢を続ける生活も、そこまで嫌いではないのだった──という導入から始まる本作品は、なんだかんだ言って主人公のミロードが魅力的だ
英雄として称えられ、与えられた財産を、好き勝手に散財して失ってしまうようなどうしようもない男なのだが、人に迷惑をかけるでもなし、なんなら人助けもしているし、なかなかどうして憎めない
凡百の作品であれば、落ちぶれた過去の英雄として酒場でくだを巻いていそうなものだが、ミロードは違う
本当に、好きでやっているのだ
この、欲望に忠実で、どうしようもなくて、しかし最強というコントラストが、たまらなく彼を魅力的にしているのだろう
まだまだ話数の少ない本作、今から追ってみるのはいかがだろうか