第21話 閑話 聖都居住編_後編

ダリル「妙なこと?知らんな。(そうカノエの話に怪しむような言葉を向けられたがタニヤと同じくとぼけるようにそう言葉を返せば)」


クラスタ「うえ、最後の勢力は商会か……(第三の陣営が商会と聞けば、明らかに嫌な顔をし)富と財力で力を振るう奴こそ相手にしていて面倒くさいものはないさ」


クロ「オド商会の連合会長――ククルマニー=オド=シュゼット。金にガメツイ連中っスか~・・・(っと、金の力はある意味一番怖いという様に、毛をゾワッと逆立てつつ)逆に考えれば、こちらが儲けになる話を提示できれば、ギブアンドテイク、ビジネスとして一番協力関係を築ける勢力でもあるっスね(っと、この三勢力の中で、もっとも協力関係が築けるかもしれない可能性を提示し)」


秘匿のダアト「そんな原生民の生き死にのことはどうでもいい。(獣頭種の告げるに首を振っては、歯牙にもかけない面差しを作って見せる。)――ククルマニーは、傲慢なエゴイストとも評価されている。中央の商会連合に乗り込んでは、連中の一切を掌握するほどだからな――……世界樹の2層内は王国領でこそあるが、現実的には商会連中の自治圏となっている。」


タニヤマン『でも一番楽しそう!商人は歌うんだ!!(わけのわからない理屈で一人何やら楽しそうになってはしゃげば笛を吹き踊り始め)』


ダリル「まあ今のところ俺たちに財力がないがな……。(そうでなければこのような地下を今後の拠点にしていなく、クラスタのおかげで何とか部屋として成り立つようになったわけで)」


秘匿のダアト「人物蒐集家で、登用する人間は実力さえあれば迎え入れる――地方大陸の傭兵らを一挙に纏めてはそれらを率いた一つの軍団として今や飛ぶ鳥を落とす勢いといったところだな。――これらもドラシール教と同じく難民の存在が追い風となっている。……問題は彼女自身の能力や戦闘能力のが殆どない、ということだな。」


トトポヤ「そういえば、オド商会って最近よく聞くようになりましたね……(ふと、聞き覚えのある単語でダアトの口から発せられば、思い出したように告げる。)」


クロ「(コルタナの生き死になどどうでもいいという返答に)ダアトさん・・・、酷いっス・・・!(っと、ギャグの様な軽い泣き顔を披露しつつ、彼女の人の心も分からない言動も、上位存在ならではの言動なのだろうと、もう慣れたと言う様に、気にしない様にする。まあ、コルタナの件はまだ話半分の嘘の可能性も否定できないので、今気にしても仕方ないだろう)」


ダリル「親玉のが皆無というのが厄介だな………。(商会頭のの少なさに眉を寄せてそう言葉を紡げば)」


クロ「(ダリルの現状の自分達は財力が無いという言葉に頷きつつ)まあ、オレッチ達の今の実力なら、一山当てる事も容易じゃない様な気もするっスけど。どちらにしても、その勢力の人となりを見てからじゃないと、作戦も考えようがないっスね(っと、相槌を打ち)」


タニヤマン『財力、権力、宗教どれをとっても戦いにくーい!どっから潰す?誰から殺す?いっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!(唐突にテンションマックスになりはしゃぎ回り飛び回れば)』


クラスタ「……――はぁ、原住民という言葉は嫌いだ。あまりボクの前では使わないでくれたまえよ(ダアトの日常的な区別的な言葉に辟易としつつトトポヤの膝からゆっくりと起き上がり肩肘をつきながら冷め切った甘ったるい紅茶を飲み干して)ボクはコルコルに会いたい。この第三勢力から選べというのならドラシール教にボクは赴きたいところだ」


秘匿のダアト「それも上位存在であるケブラーが、武闘派ということも原因だな――……武力による解決を取りたがらない上に、大抵の問題はケブラーが解決してしまう。」


ダリル「俺も順番を決めるならドラシール教が候補だろう、宗教関係は金と繋がっているところもあるからな、掌握できれば財力の確保も容易にできる可能性がある。(そう私的な意見を述べた後)それに俺もコルタナに逢いたいしな。(そう妹の肩に優しく手を置いて口元を上げれば)」


秘匿のダアト「ふむ……善処しよう。(原生民という単語への嫌悪に大して反省もしていなさそうな静寂を挟んで、小さく呟く。)ククルマニーの人物像は……正直、断定し辛いな、権威や教化の類でもなく周囲の人間が侍るのだから、相応のカリスマがあるのやも知れん――暴虐武人、財力と武力での恐怖政治という可能性もある。」


クロ「(クラスタやダリルの意見に自分は腕を組みながら難色を示し)カノエが言っていた通り、8年でオレッチ達の実力が成長したとはいえ、現状のオレッチ達だけの面子じゃ、ドラシール教の勢力を潰すのには足りない気がするっス。さっきもオレッチが言った通り、何とかして財力を手に入れ、商会勢力である、オド商会、連合会長のククルマニー=オド=シュゼットを味方につけて、戦力増強を図った方がいい気がするっス(っと、三勢力の中で戦いを選ばず、まず、味方につける案を自分から提示し)」


クロ「まあ、勿論、その会長が味方になりうる人物像かが大前提っスけど(っと、勿論、悪人なら容赦なく叩き潰すと、グッと拳を握り)」


タニヤマン『他に面白い人たちはいないのかい?楽しい祭りだし人は多い方がいいよねぇ?(ずずいと身を乗り出しダアトに迫る。要約すると三大勢力のほかに力を持った組織がいないかという意味だが…)』


ボッツ「話が見えてこないから何とも言えないけど……攻める攻めるって話だけどさァ――あちらさんから攻めてくるって話はないのかよぉ?あのカノエってやつに此処の場所、教えてなかったっけ?(ぼんやりと思い出しては、難しい話題に子供ながらに割って入り)」


タニヤマン『その時はその時さねずみくん!どうせ死んだら誰でもホネさ!!(乗り出した体制から一気に跳躍しケタケタ笑いながら空中浮遊すればボッツに対してそう言い放ち)』


秘匿のダアト「おい――……(少年の言葉に一度、4人へと視線を鋭くさせては咎めるよう双眸。深々と気を取り直すようため息をつけば、タニヤマンの言葉に頷いてみせ)――……現在のところは、脅威度こそ低いとは思うが世界樹の地下を拠点にしているカイツールも勢力としてはほぼ単身だが得体の知れない陣営だな。」


クロ「カノエという漢の気質を見る限り、そんな不義理を働くような奴には見えなかったっスね。もしそれでも、こちらの拠点がドラシール教に奇襲される事があったのなら、オレッチ達の見る眼が無かったって事っスね(っと、ボッツの疑問を、丁寧に返し)」


ダリル「………知らんな。(そう攻めるような目で見てきた女性の視線を切るように顔を横に向けて先ほどと違うニュアンスでそう言葉を紡げば)」


秘匿のダアト「人体錬成や禁術を始めとして禁忌と呼ばれる術法に傾倒する狂人だな――魔術や錬金術まで広く扱うが、カイツール自身は非好戦的な人物とされている。一度、アディシェス陣営と衝突したようだが、互いに痛み分けだったようだな……。こちらから触れなければ奴から手を出してくることはないだろう。転生しても厭世家なのだ、筋金入りの変わり者、というところか――……」


クラスタ「ボクもクロに同感だ。カノエという人間が策略をもってこちらへ攻めてくるとは思えない(そんな面倒くさい策を張り巡らせるのなら、先日の本殿でさっさとボクたちを倒せただろう。それを実行しなかったとなれば自ずと脅威度も下がるというものだ)」


ダリル「この手の話ではよくある革命家はいないのか?それが俺達と言ってしまえばそれまでだが、いるなら手を組みやすい組織ではある。(そう疑問を投げかけるように上位存在に告げると)」


ボッツ「あの兄ちゃんの口が硬ぇことを祈るよぉ……この前みたいな思いはもう懲り懲りだからさぁ。(心配ないと諭されれば素直に頷いて見せる。)」


クロ「ふむ、まあ危険な連中である事には変わりはないっスけど、こちらから触れなければ、特に脅威になる可能性はないって事っスね?アディスエスに一当て当てたのはなかなかオレッチにとっては少し好印象な部分もあるっスけど、人体練成や禁術に手を染めている狂人的な時点で、味方にはしたくないっスね(っと、カイツール勢力の、自分なりの分析と、感想を述べ)」


タニヤマン『へ~~~~禁術!(興味津々といった表情で目を輝かせれば)ということは美味しそうな…いや強力な魔道具もいっぱい持ってるのかなぁ…!(口から垂れたよだれを拭きながら妄想に耽る。魔術の話をしてるとは思えない行動である)』


秘匿のダアト「反体制的、反宗教的な陣営がいるなら、私達と同じく地下に潜伏しているだろうさ――(ダリルの問いかけに小さく首を振って見せる。居たとしても自身たちと同じく水面下で躍動しているだろうと暗に示し)」


秘匿のダアト「……恐らく今のところは放置していても良いだろう。世界樹内へと転生者らが集まってきた後はどう動くか解らんがな……(少なくとも今のところは触れさえしなければアクションを取ることはないだろうと断定する。タニヤマンの投げかけた質問に憶測ではあるが、と前置いて)幾つか保有しても不思議ではない。とはいえ、奴の懐がどういった現状かは推察の域を出ないがな。」


クロ「一応この自陣営の心臓的ポジションのダアトさんに聞きたいんっスけど、ダアトさん的には、どの勢力と争うべきだとか、上位存在同士で味方にできそうな奴とか知り合いはいないんっスか?(っと、膝に乗せている上位存在(ダアト)を後ろから覗き込む様に、質問し)」


トトポヤ「……これから精霊月に入って、大祝祭がはじまったら、また状況も変わりそうですよね……。(詳しい話こそ見えてこないが三すくみのような状況。それこそ大祝祭が直前であれば、これからどうなるかも未知数であることを告げて)」


ダリル「承知した。(短くそう返事をして素直に頷けば)あらかた現状把握はできたようだな。(顎に手を添えながそう告げると)」


クラスタ「ある程度は現状を把握した。十分だ(ダアトの言葉に息を零す。これ以上お互いに革新的な話が出ない以上、たられば論、平行線をたどるだけだろう。時間の無駄だ。研究として真実を追い求めるだけなら有意義でもあろうが、答えの出ない押し問答を続けるほど無意味なものはない)とりあえず、これから必要なものは――」


クラスタ「食事と風呂だろう!(ずっと長旅でようやくアジトについたのだ。すぐに話を始めてしまったがまずは休養を取るのが先決だろう)ゴハン、ゴハン!お風呂お風呂!ボクはもうヘトヘトだしペコペコだ!」


タニヤマン『お昼ご飯だね!!!!(クラスタの言葉に同調するように両手を広げれば)』


秘匿のダアト「……人間の感情の機微というのはよく判らん、は知り得ても、その人物を見極めて判断するのはお前たちに一任する。無論、苦言は呈するがな。――……相手をしたくない陣営は解る、今紹介した陣営すべてだ。(冗談とも本気とも取れる言葉をクロへと告げれば、元の木椅子へと戻って)……精々、英気を養っておけ。トトポヤが言うように大祝祭後にはまた状況が変わるだろう、逐次、を共有させてもらうつもりだ。」


ダリル「飯と風呂か、確かに空腹だ。(そう妹が言葉を上げて男も口元を緩ませてそう言葉を紡げば)」


トトポヤ「――私、なにか作りましょうか?皆さん、お腹空いてるようですし、腕によりをかけて料理しますよ。(食事という話題が出れば、それならといった言葉と共に立ち上がって見せる。これから先の方針を決める重い話題ということもあって、努めて明るい調子で4人へと面差しを向け)」


クロ「(ダアトに最後の質問をして確認し、とりあえず現状のはここまでであり、どの勢力も簡単ではなく、一筋縄ではいかないというのがこの場ででた結論であるだろう)分かったっス!さんきゅっス!(っと、上位存在(ダアト)にサムズアップを送り)」


タニヤマン『待っていてくれたまえ!!腕によりをかけて最高のボロネーゼを作ってあげるよ!!(そう張り切りながら猛ダッシュでキッチンへと消えてゆき)……!!!!!!!!(キッチンが一流ホテルみたいになってる事に声なき叫びをあげれば)』


クロ「(トトポヤが何か作りましょうかと、リクエストされれば)オレッチ!人参たっぷりのシチューが食べたいっス!(っと、片長耳と片手を上げてハイハイっと、アピールし)」


秘匿のダアト「……私は戦えんが、所持している知識の共有は出来る、答えられる範囲でこれからもお前たちの質問には答えよう。(聖都の現状と主要な勢力の説明を終われば、最後に付け足すように告げる。)」


ダリル「折角だからご相伴に預かろう。(そう料理を申し出た彼女に承諾する様にそう言葉を返せば)自分も和食なら少々鍛えた、東方で世話になったお方がいてな。(そう手伝いを申し出るように付け加えると)」


クラスタ「ボクもたまには食卓に花を添えようじゃないか(皆が一堂に食事を作るために席を立てば、自分もゆっくりと立ち上がる)ボクが作るのはそうだな。豪勢なものではないがボレンタと野菜スープでも作ろうじゃないか。ふふ、ウェン爺と一緒に過ごしていた時によく作っていたものだ。トトポヤくんも一緒に作りたまえよ。昔よりは上達したんだぞ?」


クロ「まあ、色々な確執はあったっスけど、ダアトさんもこれからオレッチ達と共にする仲間っスもんね!これからよろしく仲良くするっス!(っと、無機質で無感情なダアトの手を、片長耳と片手で包み、ブンブンっと握手し)」


ボッツ「オイラもトトポヤ姉ちゃんのシチューが食べてぇ!にしても、本当クロの兄貴たち物騒な話に巻き込まれてんだなぁ~――……オイラ、これから一緒に居て、やっていけっかなぁ。」


トトポヤ「それじゃぁ、皆で――……お料理しましょうか。(ポレンタも野菜スープもシチューも療養教会ではよく作った記憶がある。むしろ、それよりもずっと前から手にも記憶にも馴染みがあるもので、クロやダリル、クラスタの言葉に妙な懐かしさを感じてしまえば、淡く微笑んでみせ)……ふふっ、楽しみですね。ダリルさんやクラスタさんの料理。」


クラスタ「(慣れた手つきで髪の毛を頭でくくり腕まくりをする。)さあ、ボクだって料理ができるところを見せてやろうじゃないか!」


クロ「(皆それぞれ料理を一品作るといわれれば)よーし!オレッチも8年間で、培った、狩人(ハンター)の野性味溢れるワイルドな料理を一品作るっス!(っと、所持していた旅用のサンドバック型の皮鞄から、巨大な保存食用の肉塊を取り出せば、暖炉に薪をくべて、鉄支柱に取り付けて、スパイスたっぷり擦り込んだ、漫画肉を焼く用量で、鼻歌混じりでクルクル焼き始め)フンフフ~フフン♪フンフフ~ンフフン♪」


秘匿のダアト「……ダリルにその素直さを分けてやれ、クロ。(人形のように手を上下に振られながらも一切抵抗することなくなすがままにされる。4人もの転生者となると流石に統率が難しいと相変わらず表情が変わることなく瞳をとじて)」


タニヤマン『ボロネーゼ!ボロネーゼ!(よくわからない塩漬けの魚や魔物の肉と果実、季節の野菜たっぷりのおぞましい物体をボロネーゼと言い張りそこにハチミツをぶっかけて麺と絡めかき混ぜれば)』


ダリル「では魚の煮付でも作るとしよう、材料はタニヤが何とかしてくれるだろう。(そう先ほどから何もない空間から生み出している男ならできるだろうとそう言葉を吐いて腕まくりすれば)」


クロ「ダリルはかあちゃん(トトポヤ)一筋だったっスからねー、ダアトさんを認められない部分もあるのかもしれないっス、マザコン怖いっス(っと、ダアトに、ダリルを素直にしろと言われれば、ダリルはマザコンだから仕方がないと、手を合わせて合掌し)」


クラスタ「ターニャよ、むかしは散々ヒトのポーション配合にケチをつけていたが人のことを言えるのかね(魚や肉たちを死地に送り込む料理みて若干引き気味にタニヤマンを見れば)」


トトポヤ「……えぇっと、これ使って良いのかな……(どこか危なかっしい様子で調理器具を用意しながらも、一連の挙動は、長年料理をしていたこともあって手慣れたもの。野菜等を手早く処理しては、さっと野菜を火にかけて小麦粉等と馴染ませてゆく。牛乳らの材料を適分に投入しては――もはや、目分量で計れるほどに熟達した手付き。――4人の鼻腔に懐かしいシチューの匂いを届けては、ことこと、と鍋は上下に小気味よく揺れてゆく)」


タニヤマン『材料のことなら気にしないでくれたまえ!!(ポンポンと食料や調味料を魔術で出現させる。ちなみにこれらは産み出しているのではなく全てテレポートでかっぱらっている物である)昔!?……昔?楽しかったよね!!(クラスタのややひきつった問いに元気に返事をすれば)』


クラスタ「(ポレンタ粉が沸騰する。その間に野菜のスープを作っていく。この地域では定番の冬眠菜にニンジンなどを入れて塩コショウ、西方でよく捕れてい野鳥のダシを使ったスープを入れた簡易的だが庶民的なスープだ。)うん、おいしい……(ひとくち味見をする。ばっちりだ)」


ダリル「クロ全部聞こえてるぞ~?(そう出してきた魚の頭をドンッと出刃包丁で落としながらにこやかに爽やかな笑顔を見せれば)素直じゃなくて結構。同行は認めるが貴様と馴れ合う気は毛頭ない…そういう所がますます気に食わんからな。(そう感情なく言う女に対して口をへの字にしてそう指を差して告げれば)」


クロ「ヒェ・・・、普段は寡黙でクールなのに、なんでかあちゃん(トトポヤ)の話が出たらこんな地獄耳なんっスか・・・(っと、マザコンダリルに恐怖し)」


クラスタ「さて、こっちもうまく出来ている(煮立ってふっくらとしたボレンタ粉、耐熱魔力を施してから手に取る。)今回はみんながメインデッシュを作ってくれてるからな。型に取ったら熱してカリカリのフライにでもしようか(窯のオーブンで型取ったポレンタを焼き上げてから黒コショウとチーズを振りかける)さあ、完成だ。ちょっと遅めのお昼ごはんにしようじゃないか」


秘匿のダアト「母親錯綜という奴か、転生前は一番まともだと思ったんだがな……難儀な悪癖を持ったものだ、嘆かわしい。(クロの説明へと、得心がいったように応える。精悍な面差しのダリルを見遣っては、未だキッチンで何かしらの用意をしているトトポヤの方向を見据えて)性的情動を覚えているなら、一度発散させてみたらどうだ。――理性が本能を抑圧するから、鬱屈した執着心が生まれるのだ。」


タニヤマン『完成!!いただきます!!(ぱくりと己の作った物体を口に運べば)甘い!からい!青臭い!生臭い!他人にお出しできるものじゃない!!いひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!愉快!!(さすがにこれを兄妹達に食べさせるわけにもいくまいとそのまま皿ごとバリボリ食い尽くせば)』


クラスタ「……ボクはみんなのことを兄のように認識してるからね――(ダアトがトトポヤで性的欲求を発散すればいいという言葉が出てくれば口元を抑えて)……理屈的にいえばボクたちはあくまで義兄弟だ。むろん昔は受け入れられなかったが今となれば義母なわけだから恋愛的な感情はわからなくもない……しかし、だからといってだね(顔を赤くしながらモゴモゴと口ごもりながらいろいろ考えたのち)ええい、そういうのは無しだ!もし"そういうこと"になるなら、せめてボクの伺い知れない場所でまぐわッてくれたまえ!!」


ダリル「………フッ、やはりあの人の足元にも及ばんな。(そう味醂と醤油等で材料はまったく同じもので味付けをしているのになぜかあの深みが出せないことに一人ゴチるようにそう言葉を紡げば)―――やはりここで息の根を止めるべきか。(そうデリカシーのへったくれもない上位存在の発言に出刃包丁を片手に持ちながらそう冷静な言葉を吐けば)」


タニヤマン『…………不潔!!(ダリルを指差しながらぎゃははははははは!!と腹を抱えて笑い)』


クラスタ「やめたまえダリル!ボクたちの旅がこんなくだらない理由で終わるのは不本意すぎるぞ!」


クロ「(暖炉で、肉塊の油が滴り、いい感じに焦げ目がついたら)よーし!保存食の肉塊を使った、ワイバーンのマンガ肉!完成っス!(っと、豪腕の手で持った、質量がある、ワイルドな見た目の巨大な一本肉塊焼きが完成し)」


トトポヤ「ボッツ、手が空いてるなら手伝ってくれますか?(肉や野菜から取ったブイヨン、ゴロッとした野菜、質素だが温かみのあるシチューを人数分よそいながらも、がつがつと自身が手をかけた料理を口にしているターニャの眼前へとシチューを置いて)はい、タニヤマンさんもどうぞ。……そんな食べ方、身体に悪いですよ?(手指で口の端々についた一部を掬いながらも微笑んで)」


クロ「ダリル、落ち着くっス・・・。オレッチはトトポヤちゃんとそんな関係になっても応援するっスから・・・(っと、トトポヤとダリルを交互に見て、生暖かい目をしながら、ダリルの肩をポンッと叩き)」


ボッツ「おおっ、すげぇやぁ!クロの兄貴、こんな肉、初めて見たよ、オイラ!(クロの野性味あふれる料理方法に目を奪われながらも、傍らのトトポヤに手伝うように催促されれば)え~、トトポヤ姉ちゃん一人でもそれくらい出来るだろ~、仕方ねぇなぁ。(ぶつくさ言いながらもシチュー運びの手伝いに入り)」


ダリル「皆止めるなッ!!!!奴は神聖な母に対して言ってはいけないことを言ったッッ!!!もう許さんッッッ…!!!(クラスタとクロに止められる中、刀の束に手を掛けて走り出さん勢いであり)」


クラスタ「(クロが暖炉からワイバーンの巨大な骨付き肉を取り出せば、物珍しそうな目で見つめ)えーっと、なんだろう、その、むかし……ほんとうにほんとうのむかしなのだが……日本のほら、なんだっけ映画というものだっけ?で見たことある(もうすでに記憶も霧中に消えかかっている記憶を無造作に探り、クロの骨付き肉をみて何かを思い出そうとする。そのあいだ数秒、ポンと手を置いて)――そう、チョコレート!(はるか昔、日本で大流行した某モンスターを狩るゲームが映画化されたソレで焼いてるのをみたのを思い出して自信満々に指さす!!)」)


クロ「うわ、ダリルが乱心したっス!衛生兵ー!!衛生兵ーーーーっ!!(っと、本当に上位存在(ダアト)を斬り殺しそうだと、ダリルを、羽交い絞めしながら、ここに重症のマザコンがいます、助けてくださいっと、戦場で重傷者がいる時叫ぶ、お決まりの台詞をあげ)」


秘匿のダアト「(自身の発言に豹変するダリルを渇いた双眸で見遣る――特に恐怖するわけでも驚くわけでもなく、視線は激高する青年へと向けたままで)……重篤だな、これは。」


クロ「チョコレート!(っと、転生前に観た、お世辞にも成功とはいえなかった、某モンスター狩猟映画のモノマネをしながら、転生ネタであるクラスタの話題に全力でのっかり、カタコトで台詞を吐きながら、塊肉を掲げ)」


ダリル「―――ぐッ………!!!!(っとクロに抑え込まれる中何とか理性を取り戻し、悔しそうに嚥下すれば)………貴様には絶対やらん。(そう魚の煮付を山菜と共に綺麗に盛り付けながらそう答えて食卓に並べると)」


クラスタ「ふむ、ボクは生前、ずっと勉学の虫だったんだ。生まれてこのかた死ぬまでにに見た映画なんて数えるほどもなかったのだよ(クラスタは遥か昔、ずっと勉学をするしか能のない人間だった。だから娯楽と言える娯楽はほとんど見たことがなかった。そのなかで見た数少ない映画が偶然ソレだったわけであり、世間一般的には酷評されていたようだが、クラスタ自身の中で娯楽の経験値が少ないゆえに基準がわからず"一般的な映画"の基準となっていたという秘密があるが、それも過去の話だ。

この世界の人間として生きることを決めたクラスタは近いうちにこの記憶も夜露のように霧散し、消えゆくのだろう)クロ、そのお肉をボクにも分けてくれたまえよ」


タニヤマン『い…?(眼前に置かれたシチューをまじまじと見つめればスプーンで突いたり具をコロコロ転がしたり…しばらく観察した後一匙口に運び)……………美味しい…(気が付けば大粒の涙が溢れ出していたがそんなことはお構いなしにそのままシチューを一口、もう一口と『普通に』食べる。実に8年ぶりの人間らしい食事であった)』


クロ「ふぃ~・・・、ダリルのマザコン度にも困った物っスね・・・(っと、落ち着いたダリルを横目に見ながら、困った様に、汗を拭い)」


トトポヤ「だ、ダリルさん、落ち着いてください、ね……?どんな発言かは聞き取れませんでしたけど…ダアトさんも悪気はなかったと思いますよ……。(クロになだめられるダリルを見遣っては、宥めるように紡ぐ。シチューを口にしてゆくターニャを見遣っては、でしょう?と微笑んで)ターニャさん、偏食してましたよね、きっと、これからは、私が栄養のあるもの作ってあげますから――。」


クロ「(クラスタに肉を分けてくれと言われれば)勿論っスよ!皆にも切り分けるっス!(っと、マンガ肉である塊肉を、懐の狩猟ナイフを取り出せば、丁度いい大きさに切り分けて、人数分皿に載せて配っていき)みんなの料理も美味しそうっスね!(っと、並べられた料理に目を輝かせながら、料理を食べて感動しているターニャを横目に)ゆっくり食べるっスよ、ターニャ(っと、少し表の感情がでて、いつもの幼少期に感じたいつもの表情がでているターニャに、片長耳でポンッと優しく肩を叩き)」


ボッツ「うひょ~っ!ダリル兄ちゃんの魚もうまそうだなぁ~!教会じゃ、まともな魚なんて殆どなかったからなぁ、あ、はい、みんなトトポヤ姉ちゃんのシチュー。(テーブルへとシチューの皿をおいていきながらも、ダリルの皿に目を奪われてゆく)」


クラスタ「あはは、楽しいな。こんなに楽しい食事は久しぶりだ(ウェン爺との生活も悪くなかった。しかし悩みも多かった。みんなと再会したとき、全員と逢えるだろうか、だれかしら生きる気力を無くし、合流できないのではないか。いろんな不安が心のどこかで屑ぶっていたのは間違いない。だからこそ、こうやって皆と出会えて、またこうやって食事ができることがとても嬉しいのだ。)まるで、束の間の夢のようだ」


ダリル「奴は悪意しかないです。(そう対象にされた女性に宥められながらお手製のシチューを口にすれば)いただきますーーー……懐かしい。(そう幼少期の頃に食べた味と寸分狂わないそれに思わず笑みがこぼれれば)此処にきて漫画肉は流石に食べたことがなかったな、俺もいただこう。(そう前世の知識がある中で正真正銘の漫画肉に興味津々に手を付ければ)クラスタもクロの料理も美味い……皆も腕を上げたな。(そう嬉しそうにそう感想を述べて)次はタニヤの料理も食させてくれ。(そう先ほど一人で全部食べてしまった男に対してそう目を瞑って口元を上げてそう告げれば)」


秘匿のダアト「……まぁ、悪くはないか。(置かれたシチューらを機械的な所作で摂取してゆく。食事を楽しむと言うよりも、車に燃料を入れているかの如く嚥下する。口にしながらもトトポヤの顔を眺めては、なにが青年を妄執させるのかと疑問げな面差し。)」


クロ「よーし、オレッチも食べるっスよ~!(っと、早速取り分けてくれたトトポヤが作ったシチューに口をつけ)うん!美味しいっス!!懐かしい味っス・・・(そのシチューは8年前の幼少の時に食った味となにも変わらず、何の変哲もない家庭的な味なのだが、それが何よりも嬉しく)やっぱかあちゃんだった部分は残ってるんっスね・・・」

「(その後も、クラスタのポレンタと野菜のスープを食べ)うん!うまいっス!うまいっス!クラスタも錬金術の変な実験以外に、ちゃんと料理を覚えたんっスね!オレッチ嬉しいっス!!(っと、錬金術で作った変な塊がでてこなくてよかったと安堵しつつ、頬一杯に料理を詰め)」


クラスタ「トトポヤくん、食事が終わったら一緒にお風呂に入ろうじゃないか(料理を口に含みながらトトポヤを見る。今回のリフォームでお風呂も大浴場よろしく大きくなっている)旅の疲れもあるだろう。今日はボクが背中を流してあげようじゃないか」


タニヤマン『うん…うん…!(皆の優しい言葉に頷きながらもシチューを貪る。狂気と渇きに満ちた8年の歳月。口にするのは汚水や最低限の食事、そして300個のマジックアイテムだった。勿論このくらいのことで埋積した狂気が薄れるわけではないが…今はただ確かな幸せを噛み締め)あっおかわり(つつもケロッとした顔でおかわりを要求し)』


クロ「(次はダリルの魚の煮付けを口に入れ)おお、懐かしい味っス、転生前に食べた、日本人の心を思いだすっスね~・・・。これで米と味噌汁があれば・・・!(っと、流石にこの異世界には存在しないかと、悔しそうに、双眸を瞑り)」


トトポヤ「皆さんのお口に合って良かったです。――なんか、この雰囲気懐かしい感じがしますね。(クラスタの手掛けたポレンタを口にしながらも、視界が一瞬滲む。天井を仰いでは、息を整えてはクロやダリルの作った料理も口にしていっては、感嘆の声と共に美味しい、と紡いでゆく。)ええ、それじゃぁ私もクラスタさんの背中を流してあげますね――……髪もきれいに梳いて、手入れしてあげましょうね」


秘匿のダアト「(淡々とした挙動で全員の手料理を口にしながらも、ダリルが手をかけた魚料理と山菜が添えられた皿を両手に取れば、そのまま流し込むように口内へと落とす。咀嚼するというよりも嚥下させれば、冷ややかな表情はそのままで)ーー……やはり、魚は良質な蛋白質だな。」


クラスタ「ふふん、ボクも成長するのさ(クロが過去の料理より成長したことを称賛すれば胸を張り)」


クロ「ああ、じゃあ、オレッチも背中を流してあげるっス(っと、クラスタとトトポヤの女性のキャキャウフフの会話に、何だこいつはと、言わんばかりに、ノリで自然に混じる様に、スケベ心全開で混じり)」


トトポヤ「――はい、すぐにお持ちしますね。(空の皿を手に取れば、こうした遣り取りもどこかノスタルジーな感覚、慣れた所作でおかわりをターニャへと差し出しては、景気よく食べてくれる様子に気を良くした表情で、終始ニコニコとした面差しで)」


タニヤマン『やったーおかわりだー!みんなのも食べさせてくれたまえ!!!(トトポヤにシチューのおかわりをもらえばすっかり調子を取り戻し全員の作った料理を少しずつ頂く。今までのように一口でではなくじっくりと味わいながら少しずつ嚥下し)お久しぶりの火属性付与(ついでにクロのケツに火を放つ)』


ダリル「皆の口に合って良かった、教えてもらった東方当主の巫女様もお喜びになるだろう…。(そう懐かしそうに東方にいた頃を思い出しながらそう双眸を瞑って満足そうに答えれば)なっ……!?俺が気づかない隙にッ…!!!(そういつの間にか食した上位存在に即座に顔を向けてそう言葉を向けると)」


クラスタ「箱庭――拘束錬庭術『ブランクルプリズン』(クロがエチィな提案をしてきた刹那、グリモアを展開し精霊卿の門を開く、クロの四方に鉱石の折が出現すれば)ボクたちが出てくるまでそこで大人しくしておきたまえよ」


ボッツ「トトポヤ姉ちゃんのシチューも兄ちゃん達の料理もうめぇなぁ、こんな豪勢な食事なんてそれこそ、大祝祭なときくらいなもんだし……(がつがつと貪欲に空腹を満たそうとスープやポレンタを口にしてゆく。ここまで確りと食事を摂ることが出来たのは久しぶりであった。オルメガ要塞に拐われたときなど、水分のみであったのだと思い返しては)」


クロ「ウワチャチャチャ―――っ!!!!オレッチのケツが燃えてるっスーーーー!!このノリ久しぶりっスーーーー!!(っと、久しぶりの突っ込みと言わんばかりに、ターニャに尻に火を点けられれば、その場を走り回り)」


クロ「(そしてクラスタから、パワーアップした錬金術の鉱石の檻に閉じ込められれば)クゥーン・・・(っと、火が鎮火して、ケツの地肌が見えるマヌケな姿で、寂しそうに鳴き)」


ダリル「クロ、懲りないなお前も………。(そう火魔法と共に拘束されている男を見てそうヤレヤレと言わんばかりにそう言葉を掛けると)」


クラスタ「むふー、お腹いっぱいだ。さてトトポヤくん、一緒にお風呂に行こうじゃないか(膨れたお腹をさすりながら席を立つ。トトポヤの手を引いて催促する)」


秘匿のダアト「げふ……これで数ヶ月は持つな(栄養の摂取を終えれば、ゆっくりと立ち上がりすたすたと寝台の縁へと腰掛ける。)」


クロ「ダアトさん・・・背中流すっスよ・・・(っと、檻に閉じ込められた兎が、両腕で鉱石の支柱を掴みながら、最後の悪足掻きと言わんばかりに、最後の砦の上位存在ならその素肌を見せてくれるのではと、浅ましく)」


トトポヤ「(食事をとり終われば、ふぅっと満足気に口角を持ち上げる。こうして真っ当な食事を摂れたのは久しぶりかもしれない、苦痛に感じなかったのは、自身の種族柄のお陰だろうと、他愛無い思案をしているところに少女に手を引かれれば、自身も追従するように立ち上がって)――ええ、大分湯浴みもしていなかったですし。そのお先に入らせて頂きますね?(と遠慮がちに視線を一同へとむけて)」


ダリル「おい、貴様も食したら寝るんじゃない、風呂に行け。(そう一人すでに寝の体制に入った上位存在に釘を刺すように指を差せば)衛生関係に執着がないようだが、これから行動を共にするならそこも学ぶんだな。(そう付け加えるように告げると)」


クラスタ「ふむ……(食事をすませ、寝台に座るダアト、その姿をみて逡巡していたがそばに歩み寄り)ダアトくん、キミも一緒にお風呂に入ろうじゃないか。お互いの信条云々は抜きにして、これからは守りあう中だ。裸の付き合いも悪くはあるまいよ」


クロ「オレッチも混ぜて欲しいっス・・・(っと、クラスタの言葉に反応する様に、そこには檻に閉じ込められた醜悪な糞兎がおり)」


秘匿のダアト「介助したいならすると良い。(クロの縋るような言葉へと、否定することもなく頷いて見せる。そうして惰眠を貪ろうとした矢先に青年に声をかけられれば、眉を寄せて)――……私とは馴れ合わないんじゃなかったのか。仕方がない……お前たちの誘いを無下に断っていると、いよいよ私の立場も危ういからな。(緩慢な所作で立ち上がれば二人の元へと歩を進めて。)」


トトポヤ「ダアトさんも、久しぶりですし、一緒に入りましょう。(クラスタが誘う声音に続いて言葉を投げかける。何はともあれ、これから共に起居する仲なのだからと紡いでは)」


ダリル「クロ、お前もいい大人だ………分別はわきまえろ。(そうなお食い下がろうとする男に対して刀の束に両手を置いて床にドンッと鞘の先端を床に突き立てながらそうニコリとして言い聞かせるように告げると)」


ボッツ「良いなぁ、オイラも湯浴みしてぇよぉ!(3人が風呂に行く様相を眺めては羨ましげに見つめて)」


タニヤマン『ポレンタも漫画肉も魚の煮つけもおいしい!!!(完全にグルメへの覚醒を果たしたようで料理をどんどん口に運び生気の籠った瞳を輝かせる)あれ!?みんなどこ!?…お風呂!?…!…………(食事に夢中になっていればいつの間にやら女性陣の姿が無い。そして哀れにも収監されたウサギと目が合いそうになり…スゥと目を逸らせば)』


クロ「ヒェ・・・、檻で大人しくしときます・・・(っと、鞘を床に打ち付け、いい加減にしろというダリルの脅しに、身体を縮こませ、恐怖でプルプル震えながら素直に聞き分け)」


クラスタ「なに、この場に女性が3人だ。キミだけを誘わなければボクが嫌な奴みだいじゃないか(ダアトの言葉に半目で反論すれば)それにボクはキミと意見が合わないが、嫌いなわけではないよ(羨ましそうにみるポッツをみて微笑む)」

「男湯は別で作ってある。なんだったらみんなで入ってくるといいさ」


クロ「混浴で・・・(よかったっと、言おうとした時、ダリルがギロリっと睨み)ハイ、なんでもないっス」


秘匿のダアト「――私を誘わずともお前の評価はなんら変わりはしない、私からも、周囲からも。(客観的に見た所感だけを口にしては、クラスタを俯瞰する。眼差しを伏せては、それでも苦言を続けるといった訳でもなく、平時と変わらない無味乾燥な面差しのまま)好意として受け取っておこう。」


ダリル「男湯も別で作っていたのか、それはありがたい。(そう彼女の言葉に感謝の意を告げれば)ボッツ、身体を洗ってやる。剣の鍛錬に適している筋肉量があるか見て判断もしてやろう。(そう湯あみを希望している少年にそう言葉を掛ければ)クロも黙ってついてくるなら解放してやろう、タニヤも行くぞ。(そう兄弟水入らずと言った感じで続ければ)」


タニヤマン『男湯!!(残りの料理をずおおと吸い込みながら)行こう!すぐ行こう!!(そのまま平らげるとクロが閉じ込められている檻を魔法でぶっ壊せばの中で縮こまっているクロの長耳をむんずと鷲掴み引きずって行き』


トトポヤ「……みなさんの湯浴み場もあるようでしたら良かった。(男湯も別にあるという言葉に安堵したように紡ぐ。ダアトとクラスタと肩を並べつつも、交互に上下に視線を向けつつも)それじゃぁ行きましょうか?オルメガ要塞からずっとこのままでしたから、身体の匂い、ちょっと気になってたんですよ。」


クロ「(檻から出され、ターニャに長耳を引っ張られ、男湯に連行されつつ)あぁああああ!オレッチの桃源郷(楽園)が遠ざかるっスぅううう―――っ!!!!(っと、引き摺られながら、男の悲しき性の雄叫びが木霊した)」


クラスタ「(お風呂に入るため自室で颯爽と着替えをすませて戻ってくる。もはや完全にオフモードだ)さあ、いくぞ!今日は戦いを忘れて飲み明かそうじゃないか!」


ボッツ「やったぁ!男湯もあるなら、先に言っててくれよぉクラスタ姉ちゃんっ!(男湯もあるという言葉に飛び跳ねては、ダリルの言葉に本能的な警鐘が脳裏を叩いており)お、オイラ、そんなに筋肉は……。」


【次回へ続く】

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