第9話 コッツウォール戦~ダリルの決意まで
クロ「あん?その温もりを味わって飲むっス!本当はオレッチがそのシビラちゃんの温もりを味わって飲みたかったんだからな!むせび泣いて感謝するっス!ほら、いくぞ優男!!(っと、ピョンと一歩跳躍して前に出て)」
ラナメール=ビレ=エリダヌス「――仕方ありませんね、今がもしもの場合でしょうから……ダリルさん!(緊急時というよりも、兄にせがまれた時のために一応所持しておいた、予備のMPポーションを取り出せば、ダリルへと放って)」
ピエラ=ビレ=エリダヌス「ちっ――……仕方ない……ボクもこの状態で前に出てもやられるだけだしな。(面差しを引き締めながらも、懐からポーション瓶を取り出して一息で嚥下すれば)」
ダリル「―――ッ!!感謝する!!!(そう投げ渡されたポーションをガッチシ受け取る様にして口を開けて一気に流し込めば)」
ダリルMP:13→33
ダリル「ピエラ、お互いにカバーしよう。(そう肩を並べながらそう言葉を掛ければ)」
ピエラ=ビレ=エリダヌス「わかった!!ダリル、背中は任せたよ!」
堕ちた魔術師コッツウォール「賢しい子供どもめ➖➖……にくい、憎いぞ……エリダヌス、オーランドッ……!我が魔物の力をもって引き裂かんっっ!!」
【行動フェイズ:ターニャ】
タニヤマン【ヒール/単体/魔法/対象の傷を癒やす治癒魔術】3d6+11>19
タニヤマンMP:15→11
【行動フェイズ:クラスタ】
クラスタ【ポーションピッチ/単体/支援/ポーションを投影し味方を回復させる】
クラスタ「さて、ボクは前に出るよ。その前にほらターニャ、これを呑んどきたまえ(タニヤマンへと振り返り、紫色の酸っぱい匂いのするポーション瓶を投げれば)精神力を回復する魔法瓶だ。後方の治療はまかせたよ」
タニヤマン「ありがたくいただくぞ…光らないよな?(かつての恐怖がフラッシュバックするも意を決して一気に嚥下すれば)…ほう、悪くない…」
クラスタ「(後方でポーションを飲み干したターニャをねっとりととした視線で観察しつつ、取り出してサラサラとメモを取り)ふむ……爆発はしない……と(小声でボソリと呟き)」
タニヤマン「え?今爆発って…え…?」
クロ「物騒なこと言ってるっスね・・・クラスタ(っと、冷や汗と苦笑いしながら)爆発はこのスカし顔の優男だけにするっス!(っと、カウプスを、片長耳で指差し)」
【行動フェイズ:ランドドラゴン】
ランドドラゴン【命中判定】2d6+7>13
クラスタ【回避判定】2d6+5>10[命中]
ランドドラゴン【通常攻撃/単体/物理】2d6+12>18
ランドドラゴン【対象判定】1d2(1D2)>2
ランドドラゴン【命中判定】2d6+7>16
ダリル【回避判定】2d6+4>11[命中]
ランドドラゴン【通常攻撃/単体/物理】2d6+12>7[3,4]+12>19
ダリルMP:33→29
ダリル「いきなりかッッッーーー!!!(突如突撃してきたドラゴンに反応する様にその突進を刀でいなし最小限にダメージを抑えれば)」
【行動フェイズ:ターニャ】
タニヤマン【コンコーダンス/全体/全域に探知魔力を放ち相手の情報を収集する】2d6+6>16
【識別値10>成功】
【行動フェイズ:イーリィ=ビレ=エリダヌス】
イーリィ=ビレ=エリダヌス【命中判定】3d6+8>22
イーリィ=ビレ=エリダヌス【バッシュ/単体/物理4d6+12>27
イーリィ=ビレ=エリダヌスMP:25→21
クラスタ「(前方を見ると、ランドドラゴンが猛スピードで突っ込んでくるのが見えた。後方ばかりを気にしていたせいで回避が遅れる。すぐさま防御壁を展開しながら銃を構えて防御の構えを取る)くぅ、油断したよ」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「クラスタ!私も一緒にたたかう!!!!(がりがりと武舞台をショートソードの切っ先で削りながら、獣のようにドラゴンに飛びついて覆いかぶさるようにして対峙を始める)」
クラスタ「イーリィくん、そんな深手の状態でむやみに前へ出るもんじゃない!(ボロボロの身体に鞭を撃ちポーションを呑んで飛び出す少女に頭を抱えながら銃を構えて追従する)まったく、世話が焼けるよ!」
【行動フェイズ:堕ちた魔術師コッツウォール】
堕ちた魔術師コッツウォール【ファイアボルト】
堕ちた魔術師コッツウォール【命中判定→ピエラ】2d6+6>10
ピエラ=ビレ=エリダヌス【回避判定】2d6+5>12[回避]
【行動フェイズ:カウプス=ビレ=エリダヌス】
カウプス=ビレ=エリダヌス【命中判定】3d6+6>10
鍛造石のゴーレム【回避判定】2d6+3>11[回避]
カウプス=ビレ=エリダヌス「僕の魔法がっ……!?」
タニヤマン「お前…」
クロ「なに避けられてんっスか!このへっぽこ魔術師!!(っと、カウプスに、突っ込みをし)」
【行動フェイズ:ラナメール=ビレ=エリダヌス】
ラナメール=ビレ=エリダヌス【ヒール/単体/魔法/対象の傷を癒やす治癒魔術】3d6+9>17
ラナメール=ビレ=エリダヌスMP:21→17
イーリィ=ビレ=エリダヌス「わぁああああ!ありがとう!タニヤ!ラナ!(後衛からヒールが飛んでくれば、ドラゴンと揉みくちゃに殴り合いながらも、お礼をいって)」
【行動フェイズ:シビラ】
シビラ=ヌラ=オーランド【命中判定】3d6+4>13
ランドドラゴン【回避判定】2d6+6>15[回避]
クロ「シビラちゃんももう技を打つ体力はないんっスから、敵を引きつけるだけでいいっス!後はオレッチに任せるっス!」
シビラ=ヌラ=オーランド「わかった、クロちゃん!やってみる!!」
クラスタ「(対魔術師戦のセオリーとして、優先的に倒したいのは山々だが相手もそれは承知のようだ。ランドドラゴンを操りゴーレムを壁にして此方の通路を封鎖している。)相手もそこそこやるようだね」
【2ターン目】
【行動フェイズ:クロ】
クロ【ホークアイ/自身/強化/確実に急所を狙えるよう体制を取る】
クロMP:35→32
クロ【命中判定】3d6+49>13
ランドドラゴン【回避判定】2d6+6>13
クロ【通常攻撃/単体/物理/弓矢による狙撃】3d6+16>30
カウプス=ビレ=エリダヌス「よく狙い給えよ!クロ!」
クロ「お前が言うなっス!」
クロ「(足に地を着けた、集中力を高めた、砲台の一撃を、ダリル、ピエラ、シビラに迫る、地を這うドラゴンに、矢を放ち)トカゲの剥製にしてやるっス!!」
【行動フェイズ:ピエラ=ビレ=エリダヌス】
ピエラ=ビレ=エリダヌス【命中判定】3d6+6>11
ランドドラゴン【回避判定】2d6+6>14[回避]
【行動フェイズ:ターニャ】
タニヤマン【ヒール/単体/魔法/対象の傷を癒やす治癒魔術】3d6+11>19
タニヤマンMP:31→27
タニヤマン「よしこれでセロリーの体力はしばらく大丈夫だろうだろう…(あとは前線の維持に勤めよう)」
【行動フェイズ:ダリル】
ダリル【命中判定】3d6+6>10
ランドドラゴン【回避判定】2D6+6>13[回避]
ダリル「くっ………!!!!外したか!!!!(予想以上に素早いドラゴンに攻撃を避けられれば)」
【行動フェイズ:クラスタ】
クラスタ【命中判定】3d6+8>17
ランドドラゴン【回避判定】2D6+6>16
クラスタ【バッシュ/単体/物理/魔力を込めた特殊徹甲弾を放つ】4d6+11>25
クラスタMP:13→9
クラスタ「(イーリィの怒涛の攻めに合わせて腹部に潜り込むように入り込み、徹甲弾を装填したショットガンを撃ち込む)後方からでっかいのが来ているからね。早々にこいつを始末しようじゃないか」
【行動フェイズ:ランドドラゴン】
ランドドラゴン【対象判定】1d2>2
ランドドラゴン【命中判定】2d6+7>11
クラスタ【回避判定】2d6+5>8[命中判定]
ランドドラゴン【通常攻撃/単体/物理】2d6+12>21
タニヤマン【プロテクション/単体/聖なるバリアで対象へのダメージを軽減する】3d6>6
タニヤマンMP:27→24
ランドドラゴン【対象判定】1d3>1
ランドドラゴン【命中判定】2d6+7>16
ランドドラゴン【通常攻撃/単体/物理】2d6+12>19
【行動フェイズ:イーリィ=ビレ=エリダヌス】
イーリィ=ビレ=エリダヌス【命中判定】3d6+8>21
ランドドラゴン【回避判定】2d6+5>8[命中]
イーリィ=ビレ=エリダヌス【バッシュ/単体/物理】4d6+12>25
【行動フェイズ:堕ちた魔術師コッツウォール】
堕ちた魔術師コッツウォール【命中判定】2d6+6>12
ダリル【回避判定】2d6+4>14[回避]
ダリル「―――ッッッ!!!!!(魔導士の攻撃を反応するように身体を逸らすようにして避ければ)」
【行動フェイズ:鍛造石のゴーレム】
鍛造石のゴーレム【命中判定】2d6+12>17
クラスタ【回避判定】2d6+5>8[命中]
イーリィ=ビレ=エリダヌス【回避判定】2d6+5>8[命中]
鍛造石のゴーレム【薙ぎ払い】2d6+12>18
カウプス=ビレ=エリダヌス【サモン・アラクネ/支援】
カウプス=ビレ=エリダヌス2d6>5[防御魔法]
カウプス=ビレ=エリダヌスMP:12→3
カウプス=ビレ=エリダヌス「チッ……!!虫の王よ!!(蜘蛛の糸のようなヴェールを宙空に展開させれば、ゴーレムの薙ぎ払いを減退させて)僕の手間を取らせて……とっとと決められないのか!」
カウプス=ビレ=エリダヌス「はぁっ……はぁっ…限界だね、これは…」
クラスタ「(ゴーレムが歩みを寄せ迫りくる。圧倒的な威圧感とと存在感から繰り出される攻撃に成す術もなく)イーリィくん、避けたまえ!(自身は防御態勢をとりながらイーリィに目配せし。直後、吹き飛ばされる。しかし防御壁が自身を守っていて)すまない、助かったよ」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「えっ!!なにっ!!!っ―――ッ!?(クラスタに反応するや否や眼前にゴーレムの巨大な腕が迫るも寸前でヴェールが自身を守れば、吹き飛ばされつつも、バランスを保持して)カウプスありがとうーーー!!」
カウプス=ビレ=エリダヌス「……チッ、切り札の一本だったんだが――……これで本当に打ち切りだぞ……!(疲労困憊になっては片膝をつきつつも、隠し持っていたポーションを取り出せば、封を切って)」
カウプス=ビレ=エリダヌス【MPポーション】
クロ「おお!やるじゃないっスか!スカし顔!ガス欠になったんなら、後はみんなを守る肉壁になるっス!!(っと、カウプスを労いつつ、最後に悪口を軽く叩いたが、しかし、懐からMPポーションを取り出し、飲み始めれば)あ、テメェ!さっきダリルに持ってないって言った癖に!それ寄越せっス!!」
タニヤマン「なっ貴様!?やっぱり持ってるじゃないか!!このあんぽんたん!」
カウプス=ビレ=エリダヌス「うるさい、切り札は最後まで伏せておくものだ」
クロ「チッ、やっぱこの優男信用ならねえ!(っと、悪態つきつつ、矢筒から矢を取り出し)」
【行動フェイズ:カウプス=ビレ=エリダヌス】
カウプス=ビレ=エリダヌス【命中判定】3d6+6>14
鍛造石のゴーレム【回避判定】2d6+3>6[命中]
ランドドラゴン【回避判定】2d6+6>14[命中]
カウプス=ビレ=エリダヌス【サモン・ファヴニール/範囲/魔法/竜の王を召喚し相手を食らい尽くす】3d6+5>20
カウプス=ビレ=エリダヌスMP:23→13
【行動フェイズ:ラナメール=ビレ=エリダヌス】
ラナメール=ビレ=エリダヌス【ヒール/単体/魔法/対象の傷を癒やす治癒魔術】3d6+9>24
【行動フェイズ:シビラ】
シビラ=ヌラ=オーランド【命中判定】3d6+4>14
ランドドラゴン【回避判定】2d6+5>16
【3ターン目】
【行動フェイズ:クロ】
クロ【命中判定】3d6+4>9
ランドドラゴン【回避判定】2d6+5>11[回避]
クロ「(弓を向けると同時に、矢を放ったが、地を這うドラゴンの素早い翻弄する動きに、微妙に狙いがつけられず、矢はあらぬ方向に飛び)クソ――っ!外した!?」
【行動フェイズ:ピエラ=ビレ=エリダヌス】
ピエラ=ビレ=エリダヌス【命中判定】3d6+6>13
ランドドラゴン【回避判定】2d6+5>9
ピエラ=ビレ=エリダヌス【バッシュ/単体/物理/】3d6+6>17
【行動フェイズ:ターニャ】
タニヤマン【ヒール/単体/魔法/対象の傷を癒やす治癒魔術】3d6+11>25
タニヤマンMP:24→20
クラスタ「まずいな(全員の攻撃精度が確実に落ちているのが分かる。そうとう疲労が溜まっているのが見てとれて。つまるところ、長期戦になればなるほど不利になるのは目に見えていて)ここはボクが打開しないと」
【行動フェイズ:クラスタ】
クラスタ【命中判定】3d6+8>16
ランドドラゴン【回避判定】>9
クラスタ【バッシュ/単体/物理/魔力を込めた特殊徹甲弾を放つ】4d6+11>30
クラスタMP:9→5
クラスタ「(このままゴーレムを相手にしていもジリ貧だ。となればダリルサイドのサンドドラゴンを倒し、魔術師への活路を見出すのが最善と判断し)ここから狙い撃つよ、みんなどきたまえ!」
【行動フェイズ:ダリル】
ダリル3d6+6>20
ダリル2d6+13>25[おそらくバッシュ分追加?]
ダリルMP:29→25
ダリル「切り捨て御免ッッッーーー!!!!!(クラスタの攻撃に合わせて飛び込むようにしてドラゴンの首をはねれば、首謀者の魔術師の間合いを詰める様に駆け出していき)」
クロ「クラスタ、ナイスシューティングだ!ダリルもナイス斬り捨て!(っと、二人を労いつつ、敵の本命である魔術師を狙う為、どんどん前に出て)」
【行動フェイズ:イーリィ=ビレ=エリダヌス】
イーリィ=ビレ=エリダヌス【命中判定】3d6+8>17
鍛造石のゴーレム【回避判定】2d6+3>10
イーリィ=ビレ=エリダヌス【バッシュ/単体/物理】4d6+12>29
イーリィ=ビレ=エリダヌスMP:21→17
【行動フェイズ:堕ちた魔術師コッツウォール】
堕ちた魔術師コッツウォール【命中判定】2d6+6>13
ダリル【回避判定】2d6+4>11
堕ちた魔術師コッツウォール【ファイアボルト/単体/魔法/火】3d6+10>19
堕ちた魔術師コッツウォール「ふははははは!!燃えるがいい!!!!宿痾の種子どもよ!!!」
ダリル「ぐぅッッ!!!!?(間合いを詰める間に突如飛んできた炎の火球をいなすようにして刀を振るうがダメージは思ったより半減できずに身を焦がすが、身に鞭を打って駆けていく)」
クラスタ「ダリル大丈夫かね!(燃え盛る劫火がダリルを襲う。炎に包まれる彼の身を案じながら前線を駆け抜けて)イーリィくん、そんなゴーレムはほっときたまえ、狙うは魔術師だ!前線は開けた、いくぞ!」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「はいっ!!!!!!!イーリィ、魔術師にいきます!!!!(クラスタの呼びかけに相変わらずの声量で告げ)」
クラスタ「いくぞイーリィくん!狙うは魔術師の首!あのはた迷惑な粘着魔術師をぶっころしてやるぞ!」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「おおーーーっっ!!魔術師のくびをふっとばす!!!」
【行動フェイズ:鍛造石のゴーレム】
鍛造石のゴーレム【命中判定】2d6+12>18
クロ【回避判定】3d6+5>9[1,2,6]+5>14[命中]
シビラ=ヌラ=オーランド【回避判定】2d6+4>15[命中]
鍛造石のゴーレム【薙ぎ払い/範囲/物理】2d6+12>22
クロ「(魔術師に狙いを定めようと、弓を構えたが、突如ゴーレムの巨大な腕の薙ぎ払いで、真横からフッ飛ばされ)かっは―――ッ!!チィ・・・、やってくれるっスね・・・」
【行動フェイズ:カウプス=ビレ=エリダヌス】
カウプス=ビレ=エリダヌス【命中判定】3d6+6>17
堕ちた魔術師コッツウォール【回避判定】2d6+5>10
カウプス=ビレ=エリダヌス【エアリアルスラッシュ/単体/魔法/風】3d6+5>13
タニヤマン「ちぃ!俺も前に出る。ラナメール、貴様はそこにいろ!(射程範囲外にいるダリルが焼かれるのを見れば近づくことを決心し)」
ラナメール=ビレ=エリダヌス「わ、わかりました……!タニヤ様もお気をつけて!」
【行動フェイズ:ダリルラナメール=ビレ=エリダヌス】
ラナメール=ビレ=エリダヌス【ヒール/単体/魔法/対象の傷を癒やす治癒魔術】3d6+9>21
【4ターン目】
【行動フェイズ:クロ】
クロ【ホークアイ/自身/強化/確実に急所を狙えるよう体制を取る】
クロMP:32→29
クロ【デュアルアロー/単体/物理/二本の矢を連続して打ち出す妙技】3d6+18>26[振り直し]
クロフェイト:4→3
クロ【デュアルアロー/単体/物理/二本の矢を連続して打ち出す妙技】3d6+18>27
クロ「(片長耳を巧みに動かし、矢筒から二本素早く矢を番えれば)この二つの流星、避けられる物なら避けてみろ!!(っと、光の様な二つの閃光を、魔術師に放ち)」
クラスタ「……しかし、あのゴーレム。いったいどういう原理で動いているのかね(召喚魔法とは違うのだろうか。どちらかと言えば錬金術に近いものを感じる。ホムンクルスやオートマタ関連の技術が近いのではないだろうか)……気になる」
【行動フェイズ:ピエラ=ビレ=エリダヌス】
ピエラ=ビレ=エリダヌス【命中判定】3d6+6>13
鍛造石のゴーレム【回避判定】2d6+3>6[命中]
ピエラ=ビレ=エリダヌス【バッシュ/単体/物理】3d6+6>21
ピエラ=ビレ=エリダヌスMP:18→14
【行動フェイズ:ターニャ】
タニヤマン【ヒール/単体/魔法/対象の傷を癒やす治癒魔術】3d6+11>21
ダリル「ついてこいイーリィッ!!!!!!俺が切り開くッッッ!!!!(そう声を掛けながら歩みは止めず)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「わかった!!ダリルとクラスタについてく!!!(三人肩を並べながら押し上げていって)」
堕ちた魔術師コッツウォール「ひっ……くるなぁ!?」
【行動フェイズ:ダリル】
ダリル【命中判定】3d6+6>15
堕ちた魔術師コッツウォール【回避判定】2d6+5>15[同数振り直し]
ダリル【命中判定】3d6+6>14
堕ちた魔術師コッツウォール【回避判定】2d6+5>3[1,2]+5>8[命中]
ダリル【バッシュ/単体/物理/全神経を集中させた必殺の一振り】5d6+13>23[フェイトによる振り直し]
ダリル【フェイト使用】
ダリルフェイト:4→3
ダリル【バッシュ/単体/物理/全神経を集中させた必殺の一振り】5d6+13>31
堕ちた魔術師コッツウォール「――な、なんだっ……この子らは―――……御前試合であれだけの消耗をすればまともな抵抗など出来ぬはずっ……(瞬く間に決着が付くどころか、想定外の接戦に慄く、まさかあの年齢程度の少年少女がここまで抗するとは思いもよらず)うっ、ぉぁ……く、くるなぁああああああああああ!!」
タニヤマン「フハハハハハ!甘く見過ぎたなこいつらを!よし勝ったな!風呂入ってくる!(狼狽する魔術師になめ腐った態度をっとれば)」
【行動フェイズ:クラスタ】
クラスタ【命中判定】3d6+8>20
クラスタ【バッシュ/単体/物理/魔力を込めた特殊徹甲弾を放つ】4d6+11>29
クラスタMP:5→1
クラスタ「よくやったダリル。あとはこの天才錬金術師に任せたまえよ(猛スピードで前線をあげるダリルに追走しながら、ショットガンの弾丸を装填していく)さて、老害はそうそうに退場したまえよ。いや、そのゴーレムの稼働方法を記した書物だけは置いていきたまえ!(勝利を確信し高らかに叫ぶと、銃弾を魔術師へと打ち込んだ)」
堕ちた魔術師コッツウォール「ッッうぉおおおおおおおおおお!!??(2人の猛攻に血飛沫を上げては武舞台上へと放り出され)――我がゴーレムッ…!!こ、ろせっ…殺すのだ……!心胆捧げし偽死の巨像よっ……!!我が魂魄を汲み干し誅敵を伐たんや!(再度、白髪を大きく振り乱して詠唱を始めれば、マナが確かな気流となって男の周囲に舞い上がり)」
ダリル「―――追いついたぞ………その首貰い受けるッッッ!!!!!(間合いに入った瞬間に肩に構えた刀を溜める様にして跳躍と共に渾身の一撃放てば)クラスタ!!!!!後は任せたッッッーーー!!!!!」
タニヤマン「ほえ?」
【魔術師の詠唱によって巨像が再び形成されはじめる――大気中の魔力により揺り動かされては、核となる中心部へと独りでに集約され始め、元の姿を構築するどころか、体表は怨嗟の炎を纏うかのように紅蓮に滾り、周囲に強烈な熱波を放ちながら再び両家の前に立ちはだかるのであった。】
鍛造石のゴーレム「ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
堕ちた魔術師コッツウォール「はぁっ、はっ、ふぅっ――ごぶっっ……!(喘鳴めいた呼吸で気管支をひゅぅひゅぅと息苦しそうに鳴らし、文字通りの生命を賭しての魔術に立ち上がることも難しくふらふらと均衡を崩す。吐瀉を伴った咳一つで砕けた石床へと、色の薄い鮮血がぶち撒けられれば、臓腑すらも機能不全に陥ってることは明白で)いい、ぞっ……これでっ――今度こそっ……!」
カウプス=ビレ=エリダヌス「ひっ……!?な、なんだこれは!!どうなってるのだ!!」
クロ「(皆の総攻撃により、魔術師はとうとう力尽き)やったっス!これで魔術が張られた結界や、ゴーレムも停止するはずっス!!(しかし、敵の魔術師の最後の悪あがきにより、ゴーレムは停止するどころか、禍々しい姿でパワーアップして形成され)うっそだろ・・・」
クラスタ「(ゴーレムが突然熱を帯び、膨大な魔力を帯びて動き出した。莫大な魔力が噴き出る度に、自分の知識欲に対する膨大な追及欲も膨れ上がる)ふぉおおおおおお、なにあれすっげえええええええええ!」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「あちっ!!?うぁああああ!!なにこれ、すっごい暑いよーーーー!!?(轟々と音を立てて燃えたぎる熱波を受けては、あまりの灼熱に声をあげて)」
クロ「クラスタ、イーリィ!まるで変身ロボの形態を見て喜ぶ子供になってる場合っスか!くるっスよ!!(っと、二人を嗜めつつ、弓を眼前の巨体に構え)」
ダリル「あのゴーレム………ッッッ!!!!!(操っているであろう魔導士を倒せば止まると思った矢先に自立して暴走を始めるゴーレムに考えが甘かったと歯ぎしりする様にして睨めば)」
タニヤマン「(赤熱するゴーレムの熱波から身を守りつつ冷や汗を流し)ちィ…こちらの想定を上回るとは…往生際の悪い…!」
ラナメール=ビレ=エリダヌス「う、嘘ですよ……ね…こ、こんな……こと……!」
シビラ=ヌラ=オーランド「うわわわっ!?な、なにこれっーー……あち、あちちちっ!!クロちゃん!!(クロの長耳で熱波を受け止めながらも眼差しを細めて)」
ピエラ=ビレ=エリダヌス「くそっ……!本当にもう、もたないぞっ……!」
【その刹那の瞬間であった。――――遠い彼方から飛来した流星めいた魔力の矢が放たれ――再構築されたゴーレムの巨体が魔力障壁ごと貫いた一条の光によって風穴を開けて穿たれる。青い燐光が尾を引いて霧散すれば、闘技場の武舞台と外界を隔てていた半球体状の壁は溶けるように消え去ってゆき。】
【――たった一筋の軌跡によって、鳥カゴは砕け、巨像が大きく悲鳴染みた音を立てて体勢を崩した。】
堕ちた魔術師コッツウォール「な、にッ――――!?(病的に眦を決しては、ぞっと全身の表皮が粟立ってしまう――あれだけの時間と労力を掛けた不落の障壁が砕けた。時間経過によって構成するマナの流出により強度こそ落ちていくものの少なくとも、半日は劣化しない筈であった)なのにっ――……何故だッ……!!何故だァァアアアアア!!!」
ガンディア=ヌラ=オーランド「開けぇ開かんかぁ!(枯木のような腕で暖簾に腕押しにも関わらずガンガン、と障壁をノックし続けていれば、不意に障壁が消え目を丸くさせれば)ほっ――!?誰かは知らんがでかした……!!青い小娘!ゴーレムにありったけの氷魔法をぶつけて再構築を阻害するんじゃ!!――のわっぷっ!(よろよろと観客席から数メートル以上はある舞台へと落下し姿勢を崩して倒れるも、ほどなくして起き上がりのっしのっしと一同の元へと駆けて)」
コルタナ「障壁がっ…!嘘でしょっ……(これまどまでに強大な魔力の壁が、容易く貫かれて儚く散ってゆく様子を呆気にとられたように仰いでしまう。一瞬、気を取られていると背後からガンディアの声に意識を引き戻し――魔導書をひろげれば)マナの流れを禦げば良いんでしょ――……!飛雪よ周れ、氷星よ!」
イスルギ「解けたッ……!?みんな――ッ!今行くよ――!!(矢が放たれたかのように観客席を飛び出せば、身軽な所作で武舞台へと降り立って――、一同を庇うかのようにして巨像と対峙し)みんな!!すごかったよ!!」
チェルザーレ=ヌラ=オーランド「っ―――!?ち、父上っ……!?死にに行くつもりか、父上!(闘技場と控室の扉から舞台の様子を眺めながらも、壁が消えれば即ちこちらにも身の危険が及ぶということ、控室から身体を出した状態でガンディアの姿を見て取れば――ち、っ、と歯噛み一つ。自身には大した戦闘能力はない、飛び出したところで邪魔になることは理解しているが故に爪をめり込ませる程に拳を握り)」
クロ「障壁が・・・。よし、みんな!ここにとどまる理由はなくなった!撤退だ!!シビラちゃんオレッチの耳にしっかり捕まっとくっスよ―――ッ!!(っと、シビラを背負いながら、まさに脱兎の如く跳び跳ねながら、闘技場からの離脱をはかり)」
クラスタ「ふぁっ!!(彗星のごとき青白い魔弓の一撃によりゴーレムが風穴を開けて倒れ込む。)すごい、すごいすごい!(あのゴーレムも凄かった。しかし、そのさらに上を行った魔弓の威力は想像を絶するものであった。膨大な奇跡と魔術のオンパレードと勝利を確信した安堵感からもはや自分のテンションはマックスだ)ふぁあああああああ!かっけえええええ!」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「なななな、なにっ!?ご、ゴーレムさん倒れちゃったよ!!!?(一瞬の出来事で呆然としながらも、せきを切って雪崩込んでくる周囲の人間を見遣っては何か知らないがクラスタの見よう見まねで)かっけええええええええええええ!!!!」
コルタナ「あんたら!!!感動するのは良いけど、とっとと決めなさい!!長くは持たないわよ!!ターニャ!!実地訓練よ、私の身体を案じてくれるならっ……ここでやってみせなさい!!(全力を持ってゴーレムの下肢を氷魔法で凍てつかせながらも、大声で叫び)」
ガンディア=ヌラ=オーランド「強くなったのう、皆の者!不肖、この老獪の枯れた肉体も久々に滾ったわ!!――さあ、仮初の生を受けた巨像を打ち崩すのじゃ!!(警備兵から長柄武器をぶんどりながらも、よろよろと両手で戦斧を持ち上げつつ、背後から指揮を執るかの如く、全員へと総攻撃の声を上げ)」
ピエラ=ビレ=エリダヌス「なっ、に……なんだよ、これっ……あれだけどうしようもなかった障壁が一撃で……は、はははっ…!よかった、良かった!助かるんだ、ボク達!(上空を見上げれば霧散しきったドーム状をみやって)」
ダリル「障壁が………助かったか。(絶体絶命の中周りを阻害していた障壁が崩壊すれば安堵する様に息を一つ吐いて駆けてきたイスルギに合流すれば)」
イスルギ「いくよ!!ダリル、みんな!!じっちゃんの言う通り、終わらせよう➖➖!!!」
ダリル「ああ………イーリィ!!!!クラスタ!!!!合わせろ!!!!!!(そう最後のとどめをさすべく疲労した体に鞭を打って刀を構えれば)」
クラスタ「ジジイ!任せたまえよ!(ガンティアが声をあげる前から既に煙を上げて倒れたゴーレムの巨体に接近している。僅かに様子を伺うも束の間、我慢できずにいそいそとよじ登る)このゴーレムは魔物か、それともコアかなにかで稼働している錬金生物なのか!?(キャッキャと騒ぎながら弱点を探し)ええい、分からん!!イーリィくん!!こいつを早くぶっ壊して中を調べるぞ!その持ち前の馬火力で粉砕するのを手伝たまえ!」
騎士風の闘士「うぉおーーーーーー!!!カノッサ公のために!!!!」
カダッツ=ウォーント「やるぞっ!!!みんなここまで良く耐えたな!!!」
シビラ=ヌラ=オーランド「クロちゃん――!!(障壁が四散しては、クロの呼びかけに応えて熱波の範囲から離脱しながらも、周囲の人間が集まっていることに勝利を確信し)」
クロ「シビラちゃんいくっスよ!オレッチの弓に合わせて、剣を投げるっス!!(シビラを背負いつつ距離を取り、ゴーレムへの最後のトドメを刺す為に振り向き様に、後ろにステップを踏みながら、弓を水平に構え)土へと返れっス!デクの坊―――ッッッ!!!!(っと、一撃の矢を放ち、ゴーレムの額へと吸い込まれれば、シビラの剣と共に、貫き、砕けながら、爆散し)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「ダリル!!!クラスタ!!!わかった!!!ゴーレムを壊せば良いんだね!!!たぁあああああーーーーーーッッ!!!ばいばい!!ゴーレムさん!!!(ダリルとクラスタと共に躍り出るように宙空へと飛び出せば、天空から突き降ろすようにゴーレムの頸部に深々とショートソードを根本まで差し入れ)」
カウプス=ビレ=エリダヌス「はぁああーーーー!!竜の王よ!!!!」
タニヤマン「あの風穴は誰が…いや……それよりも…師匠が足止めしてる今のうちにあの土くれをぶっ壊すぞ!!(誰があの矢を放ったのか見当もつかないがおかげで状況は好転した)どれ…師匠もああ言ってるし特別サービスだ。俺も特別に見せてやろう…!砕け散るがいい…!(言うとこの場に吹き溜まる膨大なマナを利用して漆黒の炎を生成しゴーレムへと放つ)」
シビラ=ヌラ=オーランド「わかったよ!!クロちゃん――!!いっけぇえええええええーーーー!!(ゴーレムが体勢を崩し、再生も食い止められている最中、傍らのクロに呼びかけられれば呼応するかのように同時に剣を投擲し――流星の如く、飛来させた刀身が宙空に閃く)」
ダリル「フンッッッ!!!!!!ア””ァ”アアアアアアアアアアアアア!!!!!!ア””ァッッッ!!!!!!!!!(大地に丸い円ができる様に空気が振動してその勢いで跳躍すれば、ゴーレムの頭上を陣取る様にして刀を振るえば目にも止まらぬ斬撃を繰り出していき彫刻を掘るように岩を削り取っていけば最後に空中で一回転するようにして首を跳ね飛ばすようにすると)」
クラスタ「(物理では壊せなさそうと察し、いそいそと以前作っていた錬金爆弾を取り出しセットする、そして起爆スイッチを押下し)起爆ぅ!!!」
ドモレウォット=ビレ=エリダヌス「お……おおお……た、助かるのか、これは……!やれっ、やってしまえッ……!」
ピエラ=ビレ=エリダヌス「ふぅううっ――……ッッ、終わりだよ!!土塊に帰りなァっ!!!(前傾で素早く距離を詰めれば、刀身の短い剣を差し入れて、至近に物騒なスイッチ音が耳朶を打てば)ちょ、同士――!?(一瞬で離脱体勢に入るのであった)」
【体勢を大きく崩したところにコルタナの氷魔法によって再構築されるまでのマナの流動までも阻害される。――……そうして、その場に居る全員の集中攻撃を一点に受けることになれば、本来の原型を留めることも難しく、遂には粉微塵に砕け散るのであった。それらは大小様々の石と砂、土塊の一握りとなって降り注げば、仮初の生を受けた巨像は文字通り土に帰ったのである。】
タニヤマン「…ほんとに出た…(信じられぬものを見たかのように自らの掌を眺めれば嬉しそうにはにかみ)」
コルタナ「はぁっ、はっぁ――……はっ、ふぅ~~~……どんなもんよ。これくらい私にかかれば造作もな―……(リニーニャのような魔力の豊富な遺跡跡なら別として、マナの薄いこんな街中で励起し続けるのは骨が折れる。呼吸を整えていると不意に意識が明滅するのを覚えて一瞬、姿勢を崩しかけるも何とか踏み止まっては)……本当、手がかかるったら……。……ターニャの奴、隠れてあんなレベルまで………みんな!!もう本気で心配したわよ!(武舞台へとすたっと降りては、一同へとかけよって。ぐりぐりとターニャの糸髪を乱暴に搔いて)」
ドモレウォット=ビレ=エリダヌス「……よしっ!奴を捕えろっ!!腕の一本や二本、へし折ってしまっても構わんっ!!(一斉に乗り込んだ警備の兵らがエリダヌス領主の一声で首謀者の男を捕縛する。息子らの安否を確認しながらも、冷や汗をかいた額を手の甲で拭う。一歩間違えれば、大事では済まない事態に陥っていただろう。)後でたっぷり、地獄の責め苦を味あわせてやる!覚悟しておけ、逆賊めが――……!」
堕ちた魔術師コッツウォール「許さぬ、許さぬぞ――エリダヌス…!少数の権力者に棚引くしかない、大勢順応の愚民どもっ……同化される弱者――自身の進む道でさえ全然わからないでいる大衆何もかもを――……!誰も……っ(警備兵に取り押さえられて捕縛される中途も、痛烈な金切り声で糾弾する。そうして、程なくして数人の兵らによって、引きずられるようにしてその場を後にするのであった。)」
ガンディア=ヌラ=オーランド「……これだけのことを一人で起こせるほどの男じゃ、元は名の通った魔術師であったろうに……。(引き摺られていく魔術師へと憐憫の眼差しを向けては静かに見送る、ふぅっと後ろ髪引かれる思いながらも、今はオーランド、ひいては両家の子息子女が無事であったことを喜ぶのが先だろう)」
タニヤマン「…貴様のおかげと言っても過言(コルタナに撫でぐり撫でぐりされれば照れくささが出て軽口を叩き)ただまぁ例は言っておく…ありがとう…」
ダリル「―――………流石に疲れたな。(片膝をついて地面に座るようにして刀をカランと横に置けばもう動けないとばかりに上を向いて)」
コルタナ「……ふん、ちょっとは素直になったじゃない。ターニャ。(わしゃわしゃと糸髪を撫でながらも、クラスタ、ダリル、クロへと視線を向けて)……クラスタ、みんな、……大丈夫?」
クラスタ「(ガラクタと化したゴーレムを調べながら、連行されるコッツウォールへ目をやり)民衆が愚民、か……(自分は権力者になびかず民衆をを見下し、自分は特別だと思っている人間のよくある特徴だ)実に滑稽だよ。本当(心配するコルタナへ近寄りぎゅっと腰に抱き着く)流石に疲れたぞコルコルよ。姉の役目として今日はめいいっぱいボクを甘やかしたまえ」
クロ「ははっ!やったよシビラちゃん!俺達生き残った!!勝ったっスよ!あははっ!!(っと、ゴーレムの巨体が崩れ、土に返った事で、やっと安堵し、隣にいたシビラと勝利の喜びを分かち合う為に、自分のモフモフの深毛に埋めながら、彼女を抱きしめ)」
シビラ=ヌラ=オーランド「あははっ!やったやったぁ!!!すごいよ、クロちゃん!私も今回はちょっとは役に立ったでしょ!!!(クロに抱きとめられてはこちらからも抱き止め返しては――朗らかに笑んで見せる。あのダンジョンのことがずっと過去のことに思えるくらいの大きな出来事だった、とくすぐったそうに微笑んではクロの糸髪を撫ぜ)」
ダリル「流石に一歩も動けないな。(そうイーリィとの一騎打ち後のゴーレムの戦闘は体力に自信がある彼でも限界なようで、そう心配してきた彼女にそう返答すれば)」
タニヤマン「おい、そう言えば…勝った方の言うことを聞かせられるんじゃなかったのか?(大人しくコルタナに頭をなでられながらも思い出したように誰ともなくそう問いかければ)」
年若い冒険者「―――……(円形闘技場の歓待席、オーランド家が先刻まで使用していた席に腰掛けては、茜色のグラデーションを背に糸髪がそよ風に攫われる。蜘蛛の子を散らすように周囲を埋め尽くしていた観客の姿は疎らで、爛々と瞳を輝かせて武舞台を俯瞰するのは少年だけであった。聞こえる由もないが、小さな所作で拍手を送っては)……素晴らしい、公用金貨数千は下らない価値の仕合だった。(柔らかに笑めば、誰に告げるわけでもなく宙空に放つ)」
年若い冒険者「……。(舞台上の4人へと視線を注ぎ、幾許かを挟んで緩慢に立ち上がる。小さく彼らが背負う家の名を呟けば、自然と口許が緩む。机上に放置されていた手製の木版トランプに目を落としては一枚一枚、確かめるように指先を這わせ――暫しの間、感傷的に面差しは沈んだ。そうして、年若い男は、枯れ草色の髪を棚引かせると踵を返し)……"あれ"は本物だ。」
年若い冒険者「―――誰にも邪魔されずに会える日を楽しみにしておくよ、オーランドの
クラスタ「(ふと人の視線を感じた。視線を送るとそこには一人の青年がこちらを見ていることに気が付く。一瞬不思議な雰囲気の人間だと思ったが、特に害はなさそうである。気にすることなくコルタナへとまた視線を戻し)」
コルタナ「(あのゴーレムの技術はおそらく人生の大半を投げ売ったものだろう、長命種でないヒューリンならば大したものだ、と眼差し細めては……一瞥したのは僅か一拍ほどで背丈の低いクラスタの頭を懐に抱いてぎゅぅっと抱き止めては)ええ、よく頑張ったわね、クラスタ――ふふ、今日はじゃあ特別よ。」
チェルザーレ=ヌラ=オーランド「シビラ――!!まったく、本当に心配したぞッ――!!(ようやく事態が収拾すれば、頃合いを見つけて娘のもとへと駆けつける。目線を合わせて抱きとめれば懐へと招き入れて無事であったことが何よりと言わんばかりに安堵して見せれば――そうして、一頻り抱きとめれば緩慢に立ち上がり、普段の貴族然とした振る舞いいは鳴りを潜め)――……4人もよくぞ無事で居てくれた。」
シビラ=ヌラ=オーランド「父様――!!えへへ、クロちゃんや皆が居たから平気だったわ――それに、今回は私だって頑張ったのよ。(クロの長耳を片手にしながらも微笑んで)」
クロ「ハハッ!ちょっとどころじゃないっスよ!シビラちゃんは最高っス!!(っと、彼女を抱きとめて、その場でクルクルと周り、精一杯の喜びの行動を贈り。すると、一瞬、自分達を観察するような『眼』に、全身の毛がブワっと逆立ち、見上げれば、観客席にフードをつけた青年がこちらを視て、笑ったような気がした、しかし、つかの間、その姿は風のように立ち消えていた)あれは―――・・・一体・・・」
ダリル「―――ッ。(ふと自分たちがいた客席から呼ばれたような気がして顔を向けるが、そこには何かいたような気配があったが)………気のせいか。(そうポツリと吐けば)」
チェルザーレ=ヌラ=オーランド「はっ――……!まったく、男顔負けの腕っぷしになられたら将来の旦那も苦労するだろうな。(娘の予想以上の活躍を素直に喜べば、シビラの頭を労うように撫で)……クロ、あまりシビラに絆されるなよ。(ぽんっとクロの肩に手をおいて笑顔でプレッシャーをかけては、暗に狙うなよ、と告げ)」
クロ「(チェルザーレに労いの言葉と共に、距離が近かったシビラの事で釘を刺されれば)領主様、未来は誰にも分からないっス、時の流れは誰にも止められないんっスよ?もしかしたらオレッチがシビラちゃんの隣になる未来もあるかもっスね~♪(っと、釘を刺されても、気にした様子もなく、後頭部を両腕で組み、口笛を吹き)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「だりる、くらすた……疲れたね、おつかれさま!(周囲で疲弊しきっている共に戦った2人へと大声で気さくに声をかけながらも、自身も姉弟のもとへと歩いていって)」
クラスタ「むふふ、昔から甘やかしてくれる姉は欲しかったのだ。……悪くない(コルタナにされるがままになりながら、瞼を閉じてゆっくりと堪能していたのも束の間、タニヤマンが例の『約束』の話を持ちだせば目を輝かせ)」
クラスタ「(シュババババと目にもとまらぬ速さで紫・虹色・黒といった様々な試験管に入った液体を取り出し)好きなポーションを呑む権利くらいは与えよう。さあ、約束を果たしたまえよ!」
ドモレウォット=ビレ=エリダヌス「おおっ―――カウプスッ!ピエラッ!ラナメールッ……!(チェルザーレと同時に飛び出すようにすれば、名を告げた三人を両手で覆うようにして無事を喜んでみせ。)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「あっ――!!父様ッッ!!!イーリィねっ!!頑張ったよ!!!オーランドの人たちには負けちゃったけど!!(満身創痍ながらにも無尽蔵の体力を思わせる程の溌剌さで、駆け寄ってくるドモレウォットへと両手を広げて笑みを作って見せるが、父親が傍らを素通りすれば広げた両手は宛を失い)」
ドモレウォット=ビレ=エリダヌス「よくっ、よくっ……!無事であったっ…!お前達に何があったら、私は死んでも死にきれんからな…。仕合の結果などどうでも良い…!エリダヌスの未来が守られた、それだけでも十分だっ……!」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「―――……(背後から父や弟妹らの声が聞こえてくれば、笑顔のまま表情は強張って、呆然とし)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「……。」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「―――……。(ふと、面差しに陰りを落としたのは一種、すぐさま口許を緩めては平時と変わらぬ柔らかな表情を努めて作れば――)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「――イーリィ!!またバザー見てくるね!!!(笑顔でその場の全員へと大声で告げれば、視軸を引き戻す。僅かに下唇を噛み顔を俯かせて、その場からまるで逃げるように駆け出せば――仕合の傷も言えぬまま後ろ姿を小さくするのであった。)」
コルタナ「ま――私も妹みたいな子がいるのは悪くないと思ってるわよ。(ふふん、とクラスタを猫可愛がりしながらも、その場から立ち去ってゆく少女の姿を目で追っては流石に憐憫を禁じ得ない)」
クラスタ「あっ……(威勢よくポーションを取り出したはいいが、眼前でエリダヌス家の間で繰り広げられているイーリィ達の現状をみて手に掲げたポーションをだらりと落とし)……――」
シビラ=ヌラ=オーランド「―――……っ、ぁ(視界の隅、大声と共に踵を返して去っていくイーリィの糸髪を見て取れば、抱き止めながらも視線を縫い付けてしまい。)」
ダリル「イーリィ助かった、感謝する。(そう兄弟のもとへ駆けていく彼女の後ろ姿にそう言葉を掛ければ、そこでイーリィの様子を見て身体を起こせば)―――気に入らんな………。(そうポツリと言葉を吐けば、駆けていくイーリィの後ろを追うようにして)イーリィ、待て。(そう呼び止める様にすれば)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「えへ(ダリルに呼び止められば一瞬振り返ってみせるも、小さく舌を出してみせ)またね、ダリル!!!!(歩調を緩めることなく闘技場を去って)」
シビラ=ヌラ=オーランド「(父親とクロの元から離れてドモレウォットの元へと憤懣を隠すことなく、ツカツカと踏音を響かせて近づけば――、一息吸い)―――いい加減になさいよ!アンタ――!!子供はね、親に無視されたり蔑ろにされるのが一番堪ったもんじゃないんだからッッ!!!」
タニヤマン「……………(黙って撫でられていた手から離れれば子供たちに寄り添うドモレウォットに近づき)これはこれはドモレウォット様。いやぁ大変でしたよ。ご覧になりましたか?皆さんお強いですねぇ。と!く!に!あのイーリィには心底苦しめられた。さすがはエリダヌス家のお嬢さんですねぇ。いったいどのような修練を?そこのボンクラ息子とは比較にならないほど強い方でしたぁ。手塩にかけているのでしょうなぁ(ギリギリと耳まで裂けんばかりに歯を見きだしにして凶悪な笑みを作れば)」
ドモレウォット=ビレ=エリダヌス「はは……あれは猛獣の手合。いずれどう足掻いても――猟師の引き立て役にしかならんよ、タニヤマン。(自身もまた大仰に役者らしい物言いで大手を振るい)」
クラスタ「エリダヌス卿はなぜ、イーリィくんをそこまで禁忌として扱うのかね(眼前で繰り広げられた圧倒的な差別。それを無下にすることは出来ない。どう考えてもおかしい。今回の御前試合で一番に兄妹を気遣ったのはイーリィだ。一番強かったのもイーリィだ。なのになぜだ)これはどう見てもおかしいだろうさ」
シビラ=ヌラ=オーランド「なにぼーっとしてんの!追いなさい、ダリル!クラスタ!!――クロちゃん、あんたなら匂いと足跡くらい分かるでしょ!!!ターニャ、あんたが三人を纏めるのよ!!(激昂したように告げては、自身も父親に対する気持ちが一層強い人間でもあるため、彼女を無碍にすることは出来ず。貴族然とした物言いで堂々と紡ぎ)」
ドモレウォット=ビレ=エリダヌス「っ……(一喝されれば、平時の温和な顔が一瞬ひきつる。それでも尚、鉄仮面の面差しは崩すことはなく。)はは……御息女は少々、戦いで興奮の余韻が冷めやらぬようで――……。クラスタ、だったね、他人の家族の事情にあまり首を突っ込むべきではないよ。我々も複雑なのだ。」
タニヤマン「…ですって。怒られちゃいましたなぁ(ニヤニヤと責めるようにドモレウォットを見下せばシビラに一喝され)と、おやおや私も怒られちゃいました。シビラ様後を頼みます。行くぞ貴様ら(ドモレウォットにもはや一瞥もくれずにイーリィを追いかける。こいつに何を言っても時間の無駄だ)」
チェルザーレ=ヌラ=オーランド「――失礼しましたな、ドモレウォット殿。娘は歯に衣着せぬ性格、寛大な心でお許しください……。エリダヌス辺境伯に対する非礼、オーランド辺境伯として看過できん。……失せろ、とっとと今日の宿舎に帰るんだ。内省文を書かせるからな。(行け、と軽く顎先で示し)」
ピエラ=ビレ=エリダヌス「父上……っ!痛いってっ――……!今回はイーリィだって……がんばった、んだからっ――労ってやってよっ……!(父の抱く腕が強くなれば、複雑な心情を吐露するように紡ぎ)」
クラスタ「ふざけるなよ!(気が付いたらエルダヌス卿の前に赴き怒っていた。らしくない。)ボクは親に見向きもされないことがどれだけ辛いか知っている。自分がどれだけ頑張っても、どれだけ自我を捨てても、結局は子の都合がいい能力しか見ない親がいることも自分は良く知っている。子は、自分の駒じゃないんだ……」
ドモレウォット=ビレ=エリダヌス「親の望む姿を体現できない子に責任はないですかな?――農奴の民であればまだしも、アレはれっきとしたエリダヌスの子女。……子は神命を賭して親の期待に応えるべきだと思うがね、それが育てた親への恩義というものだ。」
ダリル「―――………ッッッ!!!!(イーリィに逃げられればその去る顔を見た瞬間に激昂する様に踵を返せば、周りも気にせず詰め寄るようにして腕力にものを言わせて元凶の胸倉を掴み上げれば)―――勝者の願い事を使わせて貰おう………。(そう血走った眼で睨みつければその頬を思いっきりぶん殴れば)これはイーリィの痛みだッッッ!!!!クソヤロウッッッ!!!!!(そう絶叫にもとれない声で叫べば)」
クロ「(辺境伯とイーリィとのやりとりを横目に見ながら)気に入らないっスね・・・、一番の功労者はどうみてもイーリィっス、なんでそんな娘を褒めてやらない・・・、安否を気遣ってやらない・・・(っと、ギリッと齧歯の前歯を噛み)それでも親かよ、クソジジイ―――ッッッ!!!(っと、辺境伯だろうが知った事ではないと、感情任せに暴言を吐き)優男、いあ、カウプス、テメーも長男として親父を嗜めねーからこうなってんだ、兄姉妹(きょうだい)を大切にしねーなんて犬以下のゴミだぞ、糞野朗(っと、この現状を何も嗜めない長男のカウプスにも睨み、叱責を飛ばし)イーリィを追うぞ、ダリル、みんな。オレッチの鼻なら追える(っと、鼻をピスピス鳴らし)」
ダリル「―――ッ。(そのまま踵を返してイーリィを追いかけるように歩を歩ませれば)」
タニヤマン「クラスタ!(感情があふれ出したであろうクラスタの肩を掴む。気持ちはわかるがクラスタがこいつに使う時間がもったいない)…行くぞセロリーが寂しがっている。お前にならわかるだろう?(つとめて優しく語り掛ければ)」
クロ「(辺境伯を殴ったダリルを、流石にまずいと思い、双長耳で肩を掴みながら)ダリル!そんな奴殴る価値もないっス!いくっスよ!(っと、軽く嗜め、ダリルと共に走り出し)」
クラスタ「……あれが、親の責任を果たしていない子の姿にみえるのか、お前は……(一気に血が沸騰した気分になった。こいつはダメだぶん殴ろう。そう思ったとき、自分の代わりにダリルが怒りの鉄拳制裁を喰らわせたのを見てすっと冷めた自分がいた)ふう、オーランド卿、すまないね。ボクらはイーリィに会いに行くからこの場は任せたよ」
ドモレウォット=ビレ=エリダヌス「(にこやかにクラスタに語っていた刹那、不意に頬へと衝撃が走る。吹き飛ばされて武舞台上へと転んでは)うっ、ぐっぉ!?――なにも知らん部外者が……よくも、のたまえる――……!!(クロの罵倒を受けながらも、緩慢に立ち上がってみせ、三人の子息子女へと視線を傾ければ)行くぞ、チェルザーレ殿、仔細は後で、こたびの件は公卿会議で問責させてもらいますからな……!!!」
チェルザーレ=ヌラ=オーランド「……ご随意に。……はぁっ、また胃が軋む。」
カウプス=ビレ=エリダヌス「……ふんっ……(クロの悲痛な訴えに対して一瞬立ち止まる。ぐっと拳を丸めては小刻みに腕を震わせ、緩慢に振り返ってみせた)…………勝手なことを言うな、対外的な事を考慮する必要のない呑気なお前らとは立場が違う。(唾棄するように言い放てばそのまま父と共にその場を後にし)」
クラスタ「なに……ダリル、キミは正しいことをした。胸を張るといい(イーリィを追いかけながら、並走するダリルに声をかける。)深い事情があるのかもしれないが、だからといってああやって公に虐げて良いはずなないんだ」
【クロの追跡能力でイーリィの後を追えば、控室から闘技場外へと出て通りの露天商らが並ぶバザーへと辿り着く。日も暮れるなか、通りに行き交う往来が尽きることはなく未だに活気を見せている。王冠の少女を見つけたのは通りの裏路地付近であった】
イーリィ=ビレ=エリダヌス「(片手に茶色い包装に入った珍妙な焼き菓子を口にしながらも、路地裏の木箱に座っては――王冠の少女にしては珍しく、しじまの満ちた空間。ばりぼりと人目があろうがなかろうが、まるで子供のように周りを気にせずに咀嚼している姿があった。)」
ダリル「―――俺にも一つくれないか?(そう兄弟全員と共に歩んで見つけた彼女にそう言葉を掛ければ)」
クロ「(師匠に教えられた猟師のスキルを最大限に活かしながら、鼻、耳、全ての五感で、イーリィが走った痕跡を追っていき、それは裏路地に続いていると分かり、その奥で立ちつくす彼女を見つければ)ダリル、いってやれ。対峙して戦い、そして肩を並べても戦ったお前が、一番彼女の気持ちを分かってやれるっス(っと、背中を押し)」
タニヤマン「…………(いた…が物陰で腕を組み様子をこっそりうかがう。自分が出ていけばまたいらんことを言いそうだ。ここはアホのダリルに任せよう)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「あっ、ダリル!!なんでここにいるの!!?ダリルはオーランドの家族と一緒だったでしょ!!(声を掛けられるいや否や会話の内容ではなく、何故ここに少年がいるのかとぱっと面差しを明るくさせては、クッキーに似た焼き菓子を差し出して)はいっ!!!!お食べ!!!」
クラスタ「(イーリィの姿を見つけた。一瞬ダリル達をみたがすぐに思考を切り替える。先ほどの現状を見て陰鬱な雰囲気で彼女と接するのも良くないと判断する。ブンブンと首を振って気分を切り替える。ソロリソロリと近づいて後ろから抱き着く)イーリィ―!みーつけた!」
シビラ=ヌラ=オーランド「……さっすが、クロちゃん。あとは、2人に任せましょう。(難無くイーリィを追跡することができれば、労うようにクロの背中を撫でて)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「わぁあーーっ!!?だれだれ!?クラスタでしょ!?(びくっと身体を震わせては、頬を紅潮させて振り返って見せれば、手にした袋からダリルと同じように焼菓子を差し出し)さっき露商にちょっとおまけしてもらったの!!!クラスタもお食べ!!!」
ダリル「まったくうちの兄弟は変な気の使い方をする………。(そう男性陣で何故か自分だけ向かわせられそうポツリと言葉を漏らせば)ありがたくいただこう。(そう差し出されたクッキーを手に取って口に運べば)ふむ、相変わらず旨いものを見つけるのが得意だな。(そう頭にポンっと手を置けば)」
クロ「(今自分みたいな軽薄な軽口は必要ないだろう、ターニャと共に空気を読んで控え、いざという時の緩和剤で口を挟もうと。シビラの返答に頷き)そうっスね、二人に任せるっス。シビラちゃん、あの時、あの辺境伯のジジイを叱責して助かったっス。してなきゃ、あのジジイを矢で射殺してたとこっスよ(っと、思いだしても、あの辺境伯のジジイと、イーリィとのやりとりはイライラすると、精一杯の愛情で育てられたトトポヤかあちゃんとの家族との関係と比べてしまい)」
クラスタ「正解だ。むふふ、さっきはよくもボクの背骨を折ろうとしてくれたね。お返しだよ(先ほど抱き着かれた時に背骨直角になりそうだったことを引き合いに出し、イーリィに頬を寄せながらくっ付く)むふふ、ボクもお腹がへってたんだ。一緒に食べようじゃないか(差し出された揚げ菓子を並んでたべながら、ダリルとの会話に耳を傾けて)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「ごめんなさい!クラスタは頑丈そうだったし嬉しかったから!!(首を傾けそう柔らかに微笑んでは緩く糸髪へと茜色が差し込み)でしょう!!!イーリィね、エルビジェのけしきが良いところも!美味しいお菓子のみせも一杯知ってるのよ!!!(褒められれば満更でもない様子で、更に言葉は前のめりになって早口になってゆく、まるで2人に自身の価値をアピールするかのような熱烈な弁をもってエルビジェの様々な情報を紡ぎ遂せては)」
タニヤマン「(いや俺セロリーと一言も話しとらんし。出ていって何をしろと…いくら俺でもそれくらいの空気は読める)」
シビラ=ヌラ=オーランド「私も……御父様に認められたくて、クロちゃん達をダンジョンなんかに連れて行って無茶したりしたからさ……。分かるもん、親に認められない気持ち。(傍らのクロへと落ち着いた語調で紡ぎ)――……あはは、そうね、あの時私がカッとなってなかったら、クロちゃんも……ダリルやクラスタだって何するか解ったもんじゃなかった」
クロ「シビラちゃん、ターニャ。オレッチ、多分、試合の勝者は願いを叶えてもらうって約束、あの二人のイーリィとのやりとり次第っスけど、その願い事をあの二人に託すっスよ(っと、腕を組みながら、自分の褒美はいらない、ダリルやクラスタの為に使うと、そう真剣に答え)」
タニヤマン「俺はもとよりそんなもんに興味はない。俺の分も勝手に使えばいい(俺はあのおっさんの取り乱したツラが拝めただけで十分だ。性格が悪いので)」
シビラ=ヌラ=オーランド「――……そういえば、そんな話してたわね。(ふと緊張してた為に完全に忘却の彼方に放り投げていたが、クロに願い事の話題を出されれば壁に背中を預けつつも)……あの辺境伯が素直に願い事を聞き入れてくれるか解らないけれど……そうね、私もその時は託すわ。ま、領主の娘はなんでも大抵のものは手に入るし?(照れ隠しするかのように自身の糸髪を軽く梳いて)」
クロ「シビラちゃんも我儘姫から、大人になったっスね(っと、シビラの成長した言葉に、年相応ではない、大人の様態度で、慈しむように目を細めながら、片長耳で、彼女の頭を撫で)もうちょっと、いい女になったら、オレッチがお嫁さんにしてあげるっスよ!(っと、ニパっと笑いながら、最後は冗談か本気か分からない、軽口を叩き)」
ダリル「そうだな、菓子のお礼がてらに俺たちのことも話すか。(そう彼女の話を聞きながらそう言葉を紡げば)俺たち兄妹は実は孤児でな、実際は血がつながってない(そう淡々と言葉を語るようにすれば)ただ、育ての母親に拾われて一緒に歩む中で今は立派な家族………最高の家族だ。(そう噛みしめるように言葉を紡いで柔らかな表情になれば)イーリィは自分の家族といて楽しいか?(そう投げかけるように言葉を掛ければ)」
クラスタ「(イーリィの話を聞きながらしばらく頷いていたが、両手を出してニコリと笑う)むふふっ!ボクね、今日初めてイーリィくんに会ったが、いっぱい凄いところ知っている。えっとね、初対面で誰とでも仲良くなれる。どんな相手にでもひるまずに戦える。明るくて可愛い。あとね、すごく強い!ダリルには負けたけどボクはきっと勝てないよ!それにそれに、貴族なのに下町の美味しいお菓子をいっぱい知っている他にもほかにもっ――!!(指を折りながらイーリィの良いところをいくつも上げていたが、不意に沈黙。そしてそっとイーリィを抱きしめて)ほら、イーリィくん、キミはこんなに凄いんだよ(そういってイーリィに抱き着いたままダリルの話に耳を傾ける)」
タニヤマン「蹴っていいですよシビラ様。でもまぁ…確かに少しは貴族として様になったんじゃないですか?(ゴブリン退治に行ったときから大きく成長しているように感じる。こいつも死線を乗り越えて成長しているのだろう。ガキの成長は思ったより早いからな)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「えええええーーーーっ、ようしってそういう事だったのーー!?(眦を決してダリルの言葉に大仰に驚いて見せる。話の内容の何割をしっかりと理解しているか解らない変わらず白痴めいた笑顔で食い入るようにうん、うんと首肯を繰り返して見せれば)良いなぁ!!!でもねでもね!!イーリィの父様も、カウプスもピエラもラナもすっごくいい人なんだよ!!!(続く言葉に一瞬、面差しが強張れば、やや俯き加減になってその返答を返すことが出来なかった。次いでクラスタの言葉が耳朶を打つ。僅かに上肢を刎ねさせながらも2人の面差しをみやって)……えへへ!イーリィつよかった!?かわいい!?だりる、くらすた!!」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「だりる、くらすた……イーリィ……もっと、もっと……ほめられたいよ……。……もっと色んな人とお話したいよ……なんでイーリィの周りには……誰も居なくなっちゃうの…………(感情が押し寄せては不意に言葉が詰まる。そうして無自覚にポロポロと瞳から涙が溢れ出し)」
シビラ=ヌラ=オーランド「よくオーランド家の娘にお嫁にしてあげるなんて言えるわね?クロちゃん!……まぁ、あの遺跡での一件はさすがに度が過ぎたと思うし……(貴族らしくなったという言葉に満更でもない様子で口許を緩めれば)」
クロ「彼女はあんな気丈に振舞って笑っているが・・・、本当は傷ついているって分かる・・・(っと、イーリィの涙に心を痛めつつ)ダリル・・・、男の見せ所っスよ・・・(っと、全てを託すと、ダリルに双眸を向け)」
クロ「オレッチ、壁は高いほど燃えるんっスよ!いつかシビラちゃんの方からお婿にして欲しい!って言われる男に・・・いや、種族的には雄なんっスか?まあ、そんな奴にオレッチなるっス!!(っと、シビラの返答に、片目を瞑りながら、軽口を叩き、サムズアップし)」
タニヤマン「じゃあまずそのスケベなところを治すんだな…こないだ母上頭抱えてたぞ(壮大な夢を語るクロに横から茶々を入れれば)」
シビラ=ヌラ=オーランド「あはは、あれだけ歓待席でダリルとイーリィのちゅーにてんやわんやしてたのに、いきなりすっ飛ばし過ぎでしょ、クロちゃん。ほら、ターニャもなんかいってあげなさいよ。(歓待席のあの一幕では自身も驚き強張ってしまっていたけれど、と内心呟き)」
クラスタ「(ふと闘技場でのイーリィの暴走を思い出す。きっと、イーリィはあの力と天真爛漫な性格と貴族としての地位が災いして現状の位置にいるのだろう。最期にカウプスがクロへ投げかけた言葉を思い出す)立場、か(貴族の養子になった身だが、トトポヤのお陰でそんなものに自分達は縛られずに生きている。もしこれが貴族の模範として生きていけと言われていたら、果たして自分はうまくやれていただろうか。きっと彼女みたいに自由に生きて、呆れられていたかもしれない)イーリィ、ボクは居なくならないよ。同じ女の子同士だ。友達になろうじゃないか。キミが寂しいなら一緒にいよう、キミが悲しいなら一緒に泣こう。ボクは英雄じゃないし権力もない。だからボクに現状を打破する力はないけど、友達として愚痴くらは共に語り合えるだろうさ(イーリィと共に抱き合いながらダリルを見てちょいちょいと手招きすれば)ほら、ボクらは友達だ。ギューっ」
ダリル「―――………ああ、わかった。(彼女が押し寄せる波を塞き止めるようにして泣けばそれを抱える様にして肩を貸せば)イーリィ、じゃあ一緒に褒められることを成し遂げるか。(そう彼女の肩を掴んでそう答えれば)家族がお前を認めないなら俺たちがお前を認めて毎日褒めてやる、そうしたらお前の家族も羨ましがってイーリィを褒めだすさ。(そう言葉を紡いでクラスタと一緒に抱きしめれば)イーリィ、俺たちと来い。(そうはっきりと言葉を告げれば)」
クラスタ「なっななななっ、ダリル!?それってもしかしてプププ……プロポっつ――!?昼間のあのキスでもしかしてっキミはっ!?(突然の愛の告白ともとられられる言動に口元を抑えて頬を赤らめる)」
タニヤマン「大胆なヤツだなダリル…。まだ10歳なのに(ダリルの突然の告白に困惑しながらも)」
クロ「スケベで何が悪いッッッ!!!!(っと、クワッと開きなおりつつ、ターニャに逆ギレで返し)オレッチ、いつか女の子とチッスしたいっス!!こんな獣顔とチッスしてくれる女の子は現れてくれるんっスか!?(っと、シビラに返答しつつ、転生前の人間の頃より、難易度の高い獣顔に嘆きつつ、深毛の頬を軽く引っ掻きながら、頬をを手で覆い、絶望し)さて、そろそろ決着がつきそうっスね。いやー、ダリルに結婚を先越されるとは・・・オレッチもまだまだっスね~(っと、流石にこんな場面で昼間の様な暴走はしないと、後頭部を掻きつつ、落ち着いた態度で、様子を見守り)」
クラスタ「くそう、ボクも負けてれられるか!(すっと立ち上がりターニャの傍へ歩み寄ると、両目でタニヤマンを見据えて大きく息を吸い込む。そして手を差し伸べて)ずっと前からその身体の耐久性が好きでした!これから毎日ボクの治験体になってください!!!(と頭を下げる)」
タニヤマン「断る(秒でそう返せばそのまま頭をむんずと掴んで物陰へと引きずり込み)お前もよくやったがこっからは二人っきりにしてやれ…うるさいぞ兎形目!!鍋にしてやろうか!?(喚くウサギにそう返せば)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「……あっ、あっ……あっ……イーリィもクラスタもお友達になる……!!あのね、あのね、イーリィ、友達できたのはじめてだよ!!!あ、でも、犬さんや猫さんとは一杯友達だよ!!今度紹介するね!!!(クラスタの言葉にぱっと華が咲くように明るく微笑めば、自身も加減の出来ない膂力で錬金術師の少女を抱き留めようとする。そうしてダリルに肩を抱かれるようにして糸髪が互いに混じり合えば――熱の孕んだ息遣いで)うんっ!うんっ!イーリィ、これからダリルやクラスタと一緒にいっぱい褒められたい!!!イーリィ、みんなとお話したい!!―――……一緒にいきたいよ……だりる……。(けれど、それが難しいことは自覚しているとばかりに柔らかな笑顔ながらも涙は滂沱のように止まらず)」
シビラ=ヌラ=オーランド「あーっ、もう……イーリィやダリルのところまで声聞こえちゃうよ。そういえば、仕合で活躍してたらどうのこうの言ってたっけ――……クロちゃん。――……ああ、もうっ……。(ふぅむ、と視線を宙空に投げては思索を巡らせては一拍。このまま2人がいつもの調子で言い合いになったらこの状況が台無しだ、と言わんばかりにクロへと向き直っては。ちゅ、とその鼻の先端へと触れる程度の口付けを落とし)ほら、今日のご褒美。――かっこよかったよ、クロちゃん。(忌憚のない面差しで告げては、貴族然とした語気で、次いでぴしゃりと)これで今は黙ってなさい。」
クラスタ「やれやれ、失恋したか。傷心旅行は海の見える街が良いな(タニヤマンと冗談をかわしつつ、むんずとイーリィに抱き着かれれば、ペキっ☆と背骨が音を立てて)ふぁああああああああ!ボク直角になる!イーリィをほめちぎる前に無機物の四角になる!(どうにか抜け出したところでタニヤマンに頭を掴まれれば)ふむ、しかたあるまい。しかたない、ボクもここらで引き時かね」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「だりるやくらすたとずっといっしょにいたら……父様に怒られちゃうよ……じゃあ、だりるがイーリィを……娶ってくれるの?イーリィ……一生およめに行けないっていつも言われるから……そんなのむりだよ…イーリィばかでも……それくらい解るよ……きぞくって難しいんだもん……」
クラスタ「しかし真面目な話、ボクはイーリィと共に過ごす生活には賛成だ。だがオーランド卿になんと説明するのだね(コホン、と咳払いをしてダリルとイーリィは話をさせとくとして、タニヤマン、クロ、シビラに意見を求めれば最終的にシビラ嬢へ視線を投げかけ)ふーむ、シビラ嬢よ、キミの力でなんとかならんかね」
クラスタ「正直な話、ダリルがイーリィを娶ってしまえば話は早い、しかしそれは卓上の空論でありボクらは子供。精々許嫁程度で済むのが落ちだろう……いや、まてよ……許嫁?(唇に手を当てて考え込むこと数秒。ポンと手を当てて)」
ダリル「―――なッ!?違う!!!皆でだ!!俺個人じゃない!!!!(そう困惑する様に声を上げるが)………そうだな、ただイーリィと一緒にいられるならそれもいいのかもしれない。(そう彼女の言葉を聞いてそう感傷深くポツリと言葉を紡げば)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「――――……だりる!!だりる……も…どうじょうして……イーリィのこと哀れんで言ってるの……?イーリィのことかわいそうだから……けど、そんなの長くつづかないって……エリダヌスの使用人たちもみんなみんな……イーリィのこと……かわいがってくれた……けどっ、みんな居なくなったもん……ダリルもっ、そうなんでしょ!!(涙に濡れた面差しで正面きってダリルと向き合う、獣のそれが至近に触れたかのような威容を纏いながらも、悲痛な訴えで紡ぎ)」
クラスタ「ダリルがイーリィと正式な許嫁として双方で契約を結べばいい訳が立つじゃないか!しかも子供同士の約束だ。大人になったら都合によっては互いの同意があれば破棄も可能だろう。どうだ!?いい案じゃないかねみんな!!!」
シビラ=ヌラ=オーランド「……父様に掛け合えっての――?いや、それこそ……諸侯間婚姻で婚姻前生活を成立させるとかじゃないと、お家的に難しいんじゃないかしら……?(クラスタの声掛けにふむっと思索を巡らせるも、歯切れの悪い回答を紡いでいって)――……両家間の合意調印、儀礼、第三者辺境伯らの承服印、ちょっと考えるだけでも段取り多すぎるって……」
クロ「(ダリルとイーリィのやりとりを見守りつつ。自分の難易度は高い獣顔に嘆き、シクシク女々しく泣いていれば、フッと、鼻先に暖かな感触と共に、シビラちゃんが紅色した様子で眼前に佇んでいれば)えっ!?今、まさかチッスを―――ッ!?(鼻先とはいえ、初キス、鼻を押さえながら、こちらも顔を熱々のヤカンの様に真っ赤かにし)オレッチ・・・、これから一生鼻は洗わないっス・・・!ありがとう!シビラちゃん!!(っと、鼻に残る感触を繰り返し思い出しながら、双眸を瞑り、耳を垂れ下げ、咽び泣き、感涙し)」
タニヤマン「お前大丈夫か…?ちょっと直角になってるぞ。…だがまぁ確かにそれなら…だがあのクソ親父が何というかだな。強固に拒否する可能性の方が高い。貴族というのはメンツを大事にする生き物だ。まして俺たちのことを犬以下としか考えとらん連中だぞ。そもそも婚姻を結べるかどうか」
クラスタ「オーランド卿には苦労をかけるだろうが、ダリルとイーリィが許嫁になればオーランド領とエリダヌス領を良好な関係にいられる。言い方は悪いかもしれないが、エリダヌス卿はイーリィという悩みの種がなくなる。オーランド領はエリダヌス領と強固な関係でいられる。どうだ、意外とボクらがオーランド卿を説得するための掛け合う手札もない訳ではなくないかね!?」
クロ「オレッチはイーリィちゃんと一緒に生活するのは大賛成っスよ!女の子が増えるのは嬉しいっスね!!(っと、返答しつつ、難しい話はお前らに任せる、自分の周りに女の子が増えるのは賛成と、自分の欲望は忠実に、軽口で返し)」
クロ「ターニャ、その為の『約束』だろ?貴族は面子を大事にするんだ、約束破ったら、それこそ面子丸つぶれだ(っと、ニヤリと笑い)」
クラスタ「ボクは残念ながら女だ。イーリィの傍にいて悩みを聞いてあげることは出来るが婚姻関係まで確約することはできない。だからこそダリル、ボクからもお願いだ。彼女を助けてくれないだろうか」
クラスタ「ダリル、キミにも都合はあるだろうし不自由をかけるだろう。ボクもイーリィのためなら全力でサポートしよう。だからこそ、ボクからもお願いだ。だのむ。ここまで来たら一蓮托生だ!なにも権力の無いボクらだが、みんなでこの残酷な世界を抗いぬいてみようじゃないか」
タニヤマン「それも口約束だがな…(クロの言葉を聞き一瞬否定的な意見が湧くが待てよと思考を巡らせ)いやしかしあの場にはチェルザーレもいたな…となると単なる口約束ではない…か。…案外行けるかもしれんぞ」
クロ「ダリル、オレッチの願い事もお前に託す!頼む!イーリィちゃんを救ってくれ!!(っと、ダリルに真剣に頭を下げ)」
シビラ=ヌラ=オーランド「……うーむ……あんたらに加えて、あのとんでもない子までオーランドに……(顎先に指をあてがい、うんうん、と頷けば。思えばダリル、クロ、クラスタ、ターニャ……それにコルタナ、ギムレット……いや、もっともっと、あのシリウスやトトポヤも元々はオーランド領土以外の人間だった。オーランドは調和の領地、だからこそ――)……良いんじゃないの、オーランドは来るものを拒まない。」
クロ「流石、シビラちゃん!(っと、イーリィをオーランド家に迎える快い返事に、顔を綻ばせ)」
シビラ=ヌラ=オーランド「まっ……お父様が何言い出すか解んないけどね……(一抹の不安を抱えつつも、にっと口角を持ち上げ)」
タニヤマン「となると…やはりここはシビラ様に一肌脱いでいただかないとな。チェルザーレ様の説得は任せましたよ?あの方の協力なしにはこの作戦の成功はありえない(不安がるシビラに追い討ちをかけるようにそう呟き)」
ダリル「哀れんでいるだと………?俺が居なくなる…?(そう彼女に言われて激昂する様に肩を掴めば)舐めるなッッッ!!!!!哀れんでいるならお前の父親を殴ってまで此処まできていないッッ!!!!!(そう怒ったような口調でそうはっきりと告げれば)許嫁?上等だ!!!!責任取って娶ってやる!!!!!(そうキッパリと断言し)―――イーリィ、さっき言った言葉は本心だ………結婚してくれるか?(そう片膝をついて手を差し出せば)」
クラスタ「ふぁあああああああああああああああ!(ダリルの告白に両手に頬を当てながら顔を真っ赤にして)」
クロ「ヒュ~、やるっスね、ダリル・・・(っと、ダリルとイーリィの二人のやり取りに、口笛を吹いて、双長耳で器用に拍手を送り)」
タニヤマン「(この年で人生の墓場に片足突っ込むとは…マゾかアイツ)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「――――……っ!(ダリルの怒号とも言える声音に肢体が震える、言葉の意味を咀嚼するのにずっと時間がかかってしまった。みるみる内に柔らかな頬が赤く染まってゆき、直情的過ぎる言葉に声を失ってしまい――眼下で手を差し出すダリルを俯瞰しては、全身が緊張で震えて。)だりる……だりる……だりるっ……(相手の名前を何度も反芻させてゆけば、みるみるうちに面差しは弛緩し)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「――……うん!((両手で差し出された片手をとっては、みしみし、と万力のような膂力で軋ませては――)――……イーリィ、ダリルと一緒にいる!!ダリルのお嫁さんになるね!!!ふつつかものですが!!」
ダリル「―――ああ、末永くよろしく頼む。(そう握り返された手を負けじと握り返すように手を取れば)」
エルミナ — 2024/01/23 23:3
クラスタ「イーリィ!!(ダリルとイーリィの言葉に口元を緩ませて思わずイーリィに抱き着く)イーリィ、えとねぇ、ボクは同年代の子でなかなかソリが合う子がいないんだ。コルタナというお姉ちゃんはいるのだが、もっと愚痴を気楽に話せる友達が欲しかったんだ(そこまで言って顎に手を当てれば)――……ふむ、しかしイーリィからみたらボクは妹でお姉ちゃんみたいなものなのか……(ちらりとシビラの方をもみる。しかしシビラと仲が悪い訳ではないが喧嘩しかしないんだよなあと思いつつ)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「(例え、憐憫の末の足掻きや去勢であっても、ダリルのその言葉は真摯で、虚言ではないことは自身にも伝わった。再び感情が波濤のように押し寄せては、傍らのクラスタの肢体を片手で招いて、ダリルと共に懐にかかえてしまえば)えへっ……えへへへ!くらすたと一緒にいられるの、イーリィうれしい!!イーリィね、一番年上だから、おねえちゃんみたいな人ずっと欲しかったの!」
クロ「(二人の告白のやりとりを見守りつつ)ターニャ、そういえば最近コル姉と中が良いじゃないっスか?いあ~、あの陰気で道化のターニャにも春がくるんっスか?(っと、この桃色の空気に当てられてか、最近気になる、コルタナとターニャの関係に突っ込み)」
シビラ=ヌラ=オーランド「ひぇえええええ~~~……ほ、ほほほ本当に……(あそこまで啖呵を切って告白するとは思ってもいなかった。思わず顔面を硬直させてしまいながらも、やり取りを見送って、現実に引き戻さされればこほんと一つ咳払いターニャに苦々しく視線を送り)……あんた達、いい説得案考えなさいよ」
クラスタ「よーし、まずはオーランド卿にお目通り!力づくで納得させたら今日は祝賀だっ!今日は眠れないと思え!酒場を借りて朝まで飲み明かすぞ!」
タニヤマン「は?あいつはただの師匠だが…今関係なくないか?(クロに言われパッと思い出してもそういう気持ちにすらなったことはない。俺より美しいなら話は別だがなぁ…まぁいい。そろそろ戻らねば)話はまとまったか?そろそろ帰るぞ。貴様らのことを報告せんといかんだろう(はじめて物陰から姿を現し二人に呼びかける。これが姉になるのかぁ…不安しかないが…。二人が決めたことなら口を挟むまい)」
ダリル「ああ、問題ない。俺の兄妹には口が達者な面子が勢ぞろいしてる。(そうシビラに話しかけられてそう返答すれば)クラスタ、酒は20才になってからだ。(そう相変わらず硬いことを言えば)」
シビラ=ヌラ=オーランド「良いわね!金に物言わせて今日は貸し切るわよ!!(クラスタに同調しては片手を突き上げて見せる。ここぞとばかりに財力をもって押し切ろうと)」
クラスタ「(イーリィに抱かれながらそっと目を伏せて)寂しかったらボクやダリルに言うといい。みんなを呼んで朝までパーティをしよう。いや、ダリルに言ったら二人っきりで会いたがるかもしれないな。他には辛かったらみんなで愚痴を言い合おう。ボクらもオーランド領での愚痴が溜まってるんだ。困ったらみんなで相談しよう。力が抑えられなかったらみんなで探検をしよう。きっとこれからはたのしいよ、イーリィ」
クロ「たくー、テレちゃってーこのこの(っと、ターニャに片長耳でツンツン突っ込みを入れつつ)さーて、ダリルの一世一代の告白も終わった事だし、出迎えにいくっスかね~(っと、両腕を後頭部に組みながら、近づいていき)イーリィちゃんがお姉ちゃんっスすか~、お姉ちゃんのパンツ盗むのって弟の決まり行動っスよね(っと、最低なスケベ発言を言いつつ、集る皆に合流し)」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「やったあああ!イーリィ、みんなとパーティあってもお外で待ってるだけだったから、楽しみ!!!(2人を抱きながらも明け透けに喜びを露わにしては、ダリルとクラスタと共に全員へと視線を向けて)イーリィ、ダリルとけっこんするね!!!!(通り一体に聞こえるバカでかい声で告げた)」
クラスタ「クロよ、流石にその発言はボクも引くぞ」
タニヤマン「今度こそ丸焼きにするぞクソウサギ(…その前にダリルに三枚おろしにされそうだが…)」
ダリル「ん~?いらないお口はどこだー………?(そう刀の刃をクロの口に当てながらにこやかに笑えば)」
クラスタ「よし、イーリィ!そうと決まれば善は急げだ。うちんとこのチェルりんに結婚報告をするぞおおお!」
イーリィ=ビレ=エリダヌス「うんっ!!!行こう、ダリル!!クラスタ!みんな!(底抜けに明るい声で応えれば、2人の手を取って新たな道を歩むのであった。)」
クロ「ヒェ・・・お助けぇえええええ――――ッッッ!!!!!(っと、皆に突っ込まれ、ダリルにピキピキ青筋で殺気を向けられた刀の刃を向けられれば、雄叫びをあげて、脱兎の如く逃げ出し、今日がダリルとイーリィの最高の日の祝いになる、パーティ会場へと足を向けるのであった)」
ダリル「ああ、イーリィと結婚する。―――行こう。(そう彼女の嬉しそうな様子に同じように眼を伏せて口元を上げて顔がほころびながらそう言葉を紡げば、これからの新たな道を歩むように歩を進ませれば)」
【次回へ続く】
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