第14話 結婚式準備中
大騒ぎになった婚約パーティーから早2ヶ月、俺は今王城にいた。それはもちろん結婚式の打ち合わせだった。と言ってもすべてカーリオ王国の陛下であるカリーさんのお父さんとラターシャの父、つまり俺のお義父さんが決めていた。一応ナタリアのお父さんや叔父さんもいたけどやっぱりトップの方々が決めてた。俺とナタリアは当事者だけど空気になってた…。そして現在タキシードを決めている。多分ラターシャ達も今頃決めてると思う。
「うーん」
「どうした?」
「いや、俺ファションにそんな興味がなくて確かに好きな形とかはあるけど…」
「あぁ、分かる気がするわ」
そしてナタリアと俺は絶賛悩み中だった。だって婚約パーティーの時は数着の中で、好みの形にしたけど何十着あんのこれ?ナタリアと話して一応別の方が一組ずつの結婚式の印象になるだろうから服は別にするけど…量が多い!
「ラターシャに決めてもらうか?これ?」
「それがいいかもな…だが、」
「あっちもあっちで迷ってそうだな。」
俺達より量多いだろうし。
「そういや、跡継ぎは高校卒業後だったか?」
「あ、うん。結婚したらもう手伝いとか領地のこととか教えてくれるらしいけど」
高校に入ったら入ったらで大変だな…。高校卒業したら、お義父さんの手伝いが仕事だし…
「まぁあ、その前にタキシード決めないとな…1年くらい考えると思ってたんだけど…」
「あぁ、そのつもりだったんだがな…急がないといけなくなって後4ヶ月だ。」
本当に時間がないらしい。ただ結婚式だけじゃなく、婚約パーティーみたいなパーティーを行うらしい。
「うーん、あ」
これいいかもな。なんか気に入ったわ。
「ナタリア、俺これにするわ」
「奇遇だな。俺も決まった」
俺らは2人で笑いあった。
「さてと、俺らはどうすれば良いんだ?」
「ナタリア様、ソラ様。ラターシャ様とカリー様がお二人を待っています」
「「?」」
俺達を?俺とナタリアは顔を見合わせた。
「分かった。場所に連れて行ってもらえるか?」
「承知いたしました。」
ラターシャのところに向かってるけど、王城って広いな〜。俺、ここで仕事すんの?え、無理なんですけど。貴族のほとんどは王城で働く。なので、俺も高校卒業後はここで働くか、王城ではなく、違う場所で仕事するかもしれない。後を受け継いだら、結局王城だから仕事する場所は確定事項だ。
「カリー様、ラターシャ様、お二人がいらっしゃいました。」
俺とナタリア困惑しながらドアを開いた。
「「!!」」
「えっと…」
「どうでしょうか…?」
そこにいたのはウェディングドレスを着たラターシャとカリーさんだった。あ、あぶね理性飛ぶところだった。ナタリアも足一歩出してるし。この姿見ていう言葉なんて一つしかないだろ
「ラターシャ、とっても似合ってる!」
「あぁ、カリーもとても似合ってる」
俺達は素直に感想を言った。2人は嬉しそうな恥ずかしいそうな顔でお互いを見ながら微笑んだ。いい光景すぎる…
「ソラやナタリア様は決まったのですか?」
「うん、ちょうど決めた時に呼ばれたからさ驚いたよ」
ナタリアも頷いてる。
「じゃあ楽しみにしてます。候補の1つを見せただけなのでまた変わると思うので本番楽しみにしていてください」
にっこり笑うラターシャ。その光景が信じられないのか俺以外驚いてる。その笑顔がとても美しくてちょっと顔が熱くなった。そして俺はラターシャに笑って頷いた。
「じゃあ、この辺にして帰るか」
「だな」
ナタリアの意見に俺ら全員賛同して帰ることにした。馬車に揺られることが増えるんだよな…転移魔法作るか…?そんな事を思いながらラターシャを待った。
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「ウェディングドレス似合ってて良かった」
「私もソラのタキシード姿楽しみです」
俺らはカラータ家に着き、いつも通りラターシャの部屋にいた。実は、今日から俺はここに住むことになった。ということは寝室もラターシャと同じというわけで…お義母さん絶対無理矢理壊したよね!?偶然だったら凄すぎるよ!?と思いながらもラターシャとずっと居られるので嬉しいという気持ちの方が多い。それに大々的に発表されてもう婚約指輪はどこに行ってもつけている。学校でもなので結構見られていて、ナタリアもウラーもちょうどいい機会だしと言って3人同時に婚約指輪をつけた。全員次期公爵夫人と次期公爵なので結構騒ぎになった。それもそのはず公爵はラターシャ、ナタリア、ウラーの他に3家しかないから凄いことなのだ。侯爵も位が高いから公爵のナタリアと話していてもなんとも言われなかったから婚約しただけでナタリアやウラーとの関係は全く変わってない。ウラーもラターシャやカリーさんに会う機会増えて仲良くなるだろうな〜
「結婚式、確かに緊張しますけど、好きな人と行えるのがとても嬉しいです」
ラターシャは言った後顔が真っ赤になった。かという俺も顔が熱い。
「俺も楽しみだよ」
そして俺達は微笑み合い、唇を重ねた。結婚式を待ち遠しく思いながら。
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