Reach for the sky
sorarion914
第1話
それを見つけたのは、たまたま自分が利用していたブログサイトのお勧めに上がっていたからだった。
いつも寝る前に見ていた猫のブログの中に、新しくブログを始めました――という簡素な紹介文と共に、風景写真が添えられた、ごくありきたりな日常の雑文日記みたいなものだったが……
試しに読んでみたものの、これが本当にどうでもいい内容で、大して面白みのない一日の出来事を、淡々と綴っているだけ。
今朝起きて、何をして、何を食べて、一日を終えた――
思わず「だから?」と聞き返したくなるような内容で、正直、人に見られるブログに書くほどのことか?と苦笑した。
備忘録として書き留めているわけでもなさそうだった。
添えられている風景写真も、フィルターをかけたピンボケ画像で、光源に乏しいため全体的に暗い感じがする。
プロフィールを見ると、書いているのは多分女性で、独身の比較的若い人だろう。
1woIhという奇妙な名前で、ビルを見上げる様な空の風景写真をアイコンにしてる。
が。
それも、なんだか黒く滲んでいるようで気持ちが悪い。
「なにこれ—―コレがお勧め?へんなの……」
聡美は思わず苦笑した。
興味をそそられる感じがしないので、お気に入り登録もせず、そのままブログ画面を閉じる。
そして、いつものお気に入りの猫のブログに癒され、簡単なコメントを残して眠りにつく。
それが聡美の日課だった。
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