第9話
それって…無理っぽい
「筋力と瞬発力を魔法で増幅して走るしか無いな。」
「この世界は魔法があるのか?って、さっきのも魔法?」
「リルがつかったのは神力だ」
いろいろ、あるんだな
「とにかく行こう」
走り始めて30分、右手に遺跡が見える。あれが壊れた神殿?
あれ、誰かが襲われてる。怪獣と数人の人間。子供まで居る。
「みんな、右!助けるぞ。」
「おい、時間無いぞ。」
「子供が居るんだ。見捨てられるか!」
リルと戦士ジュウは顔を見合わせて笑った。
「お前がお人よしなのは分かったよ」
俺の後ろ回し蹴りが怪獣に炸裂する。
神様にチートを貰ったせいでチカラが強くなってる。
一撃で怪獣の頭が
ちぎれ飛んだ
他の二人は…
心配するまでもなかった
リルは魔法で、ジュウは華麗な剣技で
あっけなく片付けた
「大丈夫ですか?」
「ありがとうございました。助かりました。」
「しかし、歩いて帰るしかなさそうです。馬車のシャフトが曲がってしまいました。」
確かに曲がっている。
「子供も居るんだ、無理でしょ!?」
シャフトを真っ直ぐになるよう曲げれば直りそうだな
「少し待っててね」
俺はシャフトを掴んで捻ってみた
簡単に直ってしまった
「お兄ちゃん凄いチカラ!」
少女に褒められてしまった
「ありがとうございます、何かお礼を…」
「お気遣いなく、急いでいますので。では。」
俺は全速力で神殿へ向かった。
「ラート…じゃなかった。ヒカル。3時間も時間がかかったぞ」
しょうがないだろ!見ちゃったんだから!
ん、前方に町が見える
「リル、あの町に神殿は?」
「ごめんね、無いの。」
「そうか…」
俺達は町の入り口でスピードを落とした
まさか、町中を全速力で走れないだろ?
ん、良い香りがするな
「この香りは何だ?」
「これは、サルと言う動物の香味焼きだ。この町の名物だよ。」
サル?いや、ここは地球とは違う。確かそうだ。そうに違いない。
「たべてみたい」
「おい、時間は!」
時間は惜しいが、後悔はしたくない
「食べたらその分頑張るから」
結局、1時間無駄にしてしまった
その上、町を出るまで約2時間掛かってしまった。
「はあ…欲望に逆らえなかった」
落ち込む俺にリルが笑いながら言う
「ヒカルは何歳なの?」
「享年18歳」
「私より年下かぁ。どうりで可愛い所があると思った♪」
「その無鉄砲な所も18なら納得だな」
「ジュウまでそんな事言うのか!確かに、考え無しだったのは認めます。」
ジュウか立ち上がった
「もう、手間取れないぞ。後、6時間だ」
俺達は走り出した
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