第2話お前は誰だ

「あー、今更だが、俺の名前は、レオン・カストナー。これ26歳、情報屋だ。お前は?」


「私はエリス」


ドローンの追ってを撒いた、俺は、エリスを連れやってきたのは、古い二階建ての建物だった。


一階には『喫茶店フラン』その上。2階に、俺の仕事兼住居がある。


玄関で靴を脱ぎ、廊下を歩いて、リビングに入る。


十二畳ほどのリビングには、奥の窓際に木製の仕事机。机上には、雑多に書類や、小物が散乱している


部屋の真ん中には、ソファとローテーブルが置かれている。


「汚っ、ものが多すぎない?」


開口一番、暴言を言い放った。


「そうでもないだろ。…まぁ、ほとんど仕事場だし、別に」


そんなに汚くないと、思うんだけどなぁ。確かに、ここ数日は掃除をしてなくて埃が目立つが。そもそも、他人を入れたことがなかった。汚いというのは、まぁ、そうなんだろうな。うん。


「嫌なら、出てってもいいんだぞ」


意趣返しではないが、ふとした悪意を載せて、さりげなく嫌味を口にする。


「私、死にたくないの、助けて」


先ほどとは、打って変わって丁寧に生への願望を口にした。


「そうか、それじゃあ早速、話をしようか」


俺は、仕事机から椅子を引いて座る。エリスは、すでにソファに座っており、「うーん」と体を伸ばしていた。


——————————————————————————————————————


改めて俺は、エリスに体を向ける。


「言っとくが、俺は、お前をタダで助ける気はない」


エリスは、全身にグッと力を込め、鋭い視線をこちらに向ける。


「簡潔に言う、洗いざらい吐け」


「洗いざらいって?」彼女は、わざとらしくコテっと頭を、傾ける。


「なんで、あの会社にいた」


「捕まってたの」


「どうしてだ」


「わからない。ないの、記憶が。ただ気がついたら、走って…逃げてた。それだけ」


エリスに、疑いの目を向ける。本当かこいつ。


「お前何か、能力?かなんか持っているだろう。あれは?」


俺が、一番知りたいことだ。あの、ドローンの襲撃を退けたと思われる。こいつの何か。


「…超能力だって」


「だって。ってなんだよ」


「言ってたの、女の人が」


「私も、最初驚いて。そしたら、『それは、あなたの超能力よ』って」


「あなたのって、お前のいたところには、他にも超能力者がいたのか?」


「知らない。私、逃げることで一杯一杯だったから」


自分の首を指して「それ、なんだ?」


「ん?なに、首?」


え、何か、あるのかと。エリスは、顎を引いたり、髪をかき上げたりしている。知らなかったのか。今更だが、こいつから情報でねぇな。


「No.004。そう、書いてるぞ」


えっ何それ、と言いたげに。キョトンとした表情をする。


俺は、大きくがっかりをした。椅子に、力の抜けた全身を預ける。所詮俺は、しがない情報屋だ、モノやデータから、ならば容易い。しかし、人間相手、しかも、超能力持ち相手となると、俺の出る幕はもうない。ただただ、二者面談をすることしかできない。ぶっちゃけ、情報がなさすぎて、やる気も、やるべきことすら曖昧だ。


もう今日は——


ポケットのモニターが震えた。


ポケットから取り出し、画面をに表示されたのは、一通のメール。


「これは…」

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