人事ゾンビ

@komer

第1話クソゲーだここ。

大学3年生の夏。僕の就活は終わりを迎えた。



なんか新種のウイルスが流行り始めのが悪夢のきっかけだ。

世界はロックダウンや緊急事態宣言だらけの社会になってしまった。


「僕の人生……これでいいんだっけ」

やっとインターンも決まったっていうのに中止になったちくしょう。


ゾンビを駆逐してしまいたいくらいだ。


今の所ゾンビについては人間と同じで殺したら大丈夫らしいが、、、

恐ろしいのはその周囲への感染力だ。

爆発的な増殖の仕方をしており、実に日本の10%はもうゾンビに成り果ててしまった。


僕たちの街もバリケードを張って過ごしている。まぁいつまで持つかの問題だが…。


日々ゾンビになる不安と人生のこれからの不安のせいで精一杯なのに世界は許してくれないらしい。


はぁ。散歩しよう。



こんな簡素な作りに僕たちは命を守られているのか…

もっと50m級の壁とかファンタジーなものに守られたかった。


ドォン!!


僕のすぐ目の前ですごい音が鳴り超巨大な何かが立っていた。

それを皮切りにゾンビたちが入り込んでくる。


「え?」目の前の光景がわからない。なんでいきなり。

そんな刹那の思考を僕は終わらせ反対に逃げる。


「なんで?どうして?」止まらない思考。


ゾンビは初めて見るがその辺のやつより足が速いやつと普通のやつがいる。


「なんだよあの速いやつ!」でも地形はこっちに利がある。

僕は急カーブをして裏路地に入り込んだ。

案の定ゾンビたちも入り込んでくるが、狭い路次に戸惑い先頭の速いやつ以外は詰まって倒れた。


あの一体だけレベルが違いすぎるだろ!


そこで僕は路地にあった鉄パイプをぶん投げた。

ゾンビは鉄パイプを避ける。

避けることに意識が向いた瞬間僕はゾンビの顔にパイプを殴打した。


ゾンビはフラフラと倒れる。

その間に僕はガチダッシュをする。


「よし!裏路地を抜け…」

ガリッ!!

首に強い痛みを覚える。


「へ?なんで?」目線を横にずらすとなんでか別のゾンビが待ち構えていましたと言わんばかりに引っ掻いてきたのだ。


いやいやおかしい。

なんでわかったんだよ。こいつらもしかして知能でもあるんじゃないのか…?


出血が多い。体が寒い。震える。でも血が暖かい。

思考が止まらない。

理由を求めたり、言い訳をしたりとぐちゃぐちゃだ。


ゾンビは襲ってこないのか。

はは。恋人もろくにできず、就活も成功せず終わりなのか。魔法使いよりもゾンビが先かよ…。

ぼくの意識はそこで途切れた


ん?生きてる?


目が覚めると血の中で倒れていた。

首も触ると傷がない。

街は襲われ終わった後のようだ。誰もいない。閑散とした雰囲気だ。


あれだけいたゾンビたちは?

とりあえず探してみよう。


体が軽い、もしかして夢の中ってやつかも。

あ。僕の家破壊されてる。家族はどうなったんだろうか。


歩いていると自分の姿がガラスに映ったのが視界の端っこに見えた。


あぁ。そりゃそうか。

僕はセカンドライフを手に入れたらしい。


ゾンビとして。


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