第40話
「怜は優しいな」
俺の部屋に入った透が、上機嫌になって言う。
「は?どこが」
「文句言いながらもちゃんとしてくれるところが」
……いや、お前がしつこいから折れただけだけど?!
あんなうそ泣きしてまで切ってくれとお願いするお前が恐ろしいだけだけど?!
思わず真顔でそう叫びそうになった俺。
だがそんな俺に気付かない黒髪のリーダーは、ゆるりと口角を上げて美しく微笑む。
「ありがとな、怜」
「……腹黒が」
「照れ隠し?」
「ちげーよ」
まったく。
この男に勝てる気がしない。
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