第27話
その後は悟がやってくる。
アイツの部屋のドアが開く音を聞いた瞬間、俺はささっと娯楽部屋の隅っこに移動する。
寝起きの悟は怖いからな。関わりたくない。
綾乃が大慌てでヤクルトとサンドイッチを彼の前に置く音が聞こえ、そこからは静かな沈黙は流れる。
数分後、悟は食べ終えたのか真っ直ぐに自分の部屋に戻っていった。
……綾乃は大変だな。
思わず同情してしまう自分。
だが彼女は相変わらず働き者で、食器を洗い終えるとまた娯楽部屋の掃除を始める。
綾乃は綺麗好きなのか、何回もここを掃除する。
働く彼女を優しい目で見つめながらダーツで遊べば、綾乃は小さな声で「邪魔だな……」と呟いた。……ような気がした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます