透の優雅な一日

第21話

俺の朝は、けたたましい目覚ましの音から始まる。





別にこんな仕事しているし、好きな時に起きて好きなように二度寝でも、なんでもしたらいいと思うが、子供の頃厳しく育てられたせいで、それが抜けきれない。






俺は大きいベッドから下り、洗面所で洗顔と歯磨きをする。


パジャマから服に着替え、鏡で可笑しくないかチェック。



野郎ばっかりの家だし、身だしなみなんてどうでもよかったが、最近は違う。





折れそうなほどに細く、でも女性らしいラインを持つ綺麗な……綺麗な……




そこまで考えて、俺は自分の頭を壁にぶつけた。


額がヒリヒリ痛むが、これで煩悩は去った……と思いたい。

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