第4話 初めての戦い
「天照…本物とはな…………ここでお前を殺す」
「『は?』」
ハーフエルフの長はその赤い目で俺をしっかり見据えていった。普通なら美しいと言われるような容姿だが、今はその美しさが逆に怖さを引きたてている。
いやいやその殺意天照さんじゃなくて俺にむかってるんですけど!!!???
「最初から本気でいかせてもらうぞ………天照よ…今までの恨み返させてもらう………天照を味方するお主を含めてな」
おい……天照さん?あんたなにしたんだい………?
『いやいやなにもしていない…と……思うんだけど…………しいて言うのなら……此奴が我に無礼を働いたから地にある強制労働所?ってところに五百年くらい突っ込んだぐらいしかやってないぞ?』
天照さんあんたさあ………それはあんたが悪いよ……いくら無礼を働いてもそれは流石に可哀想だろ。それにあんたの五百年とこのハーフエルフの五百年は全然違うんだよ!!!
『い、いやさ此奴は我にだいぶやばいことやったの!だから我わるk…』
もう言い訳はいいから……五百年は意外と長いってこと覚えておいて…
『……わかった……』
不機嫌そうな声で渋々といった感じだった。
まあ。それでいいんd
『攻撃が来ます!避けてください!!』
うえ!?攻撃!?!?
俺が天照さんに説教していると、急にラグエルさんが俺に報告してきた。
「隙あり!」
シュイン。
急に熱い感覚が頬のすぐ横を通っていた。
「あっつ!!」
俺が反射的に体を後ろに背けたからよかったものの………してなかったら………怖くて想像もしたくもない……
てかラグエルさん、なにか武器ないの?
『武器はないですが………天照大御神様の加護をつければ身体能力が格段に上がると思います。その状態ならば素手でも十分に勝機はあると思います』
そ、そうなのか?……じゃあ早速………天照さん!よろしく!
「もう仕方ないなぁ。じゃあ『神の加護』つけるから絶対勝ってね」
おけおけ、じゃあ実力みせたりますか!
「それお主の力じゃないでしょ……」
なんか突っ込まれた気がするが………気のせいだろう!
天照さんは半分呆れたような声で唱えた。
「……………神の加護」
俺の周りを光が包み、一点に集中した後俺の胸のところに入っていった。
……ん?別になにも変わらなk……………って!おおおおお!急に力がみなぎってくる……気が…しなくもない……?
ま、まあとりあえず………目の前の敵を倒すことに集中しよう!
俺は敵をしっかり見据えて拳に力を入れた。
「やったるぜぇぇ!!!!」
しゃあ!!やったるぞ!!!
そう宣言して、俺は全速力で拳を相手の腹……
その拳が敵の鳩尾にめり込む。
「ごふっ………お、お主やるではないか…」
結構手応えあったな………いつもより速くて強い拳をぶつけれた気が……する……?
敵は俺を睨みながら力強い声で言った。
「しかたない、こうなったら………お前ら出てこい!!!」
え?
ドドドドドドド。
敵がそう言うと俺の後ろから杖やら剣やらを持ったたくさんのハーフエルフが新たにやってきた。
ちょいちょいちょい!!??それは反則だろ!?軽く見て……12人くらいいるよな!?長もいれたら13対1だよ!?
目の前に現れたハーフエルフ達は全員同じ赤いローブを纏っていた。しかし髪型は全員違った。髪の色も左から赤、水色、緑、金……と感じで自由だった。
と、俺が心の中で意味のないたくさんの文句を言っていると目の前の12……
『14人です』
…14人は俺ではなく、俺の目の前にいる敵……本来ならばこの14人のハーフエルフの長であるはずの立場の人に武器を向けた。
そしてその14人の中で一番長老っぽい人が長を執念の籠った目を向けながら言った。
「我らの長よ………我らの長が我らに行ったことは到底許されるべきではなく、天照大御神様に罰せられるべきことということをわかっているか?…………今こそ我らが長に受けた屈辱を、恨みを返す!!」
ん?クツジョク?ウラミ?どういうこと……?
『このハーフエルフの長はこの集落を力で独裁政治をしていたと推測します』
そういう…こと……?ま、まあ…現世でいう韓国の北で中国の南で朝鮮の北にある国みたいな政治ってことか………そりゃあ恨まれるわ……
「………そこにおるお主も協力お願いできないか?さきほどの戦いを見ると、そうとうの実力者のようだしな」
「え?ああ……ま、まあ……いいですよ…」
「協力ありがとう………お前ら…今こそ長年の屈辱を返す時じゃ!………行くぞ!!」
「「「はっ」」」
そうハーフエルフの長老が言い放つと杖を持っているハーフエルフ達はなにかの呪文のようなもの唱え始めた。
「我らが天照大御神様よ我らに力をお貸しください!『火球』!」
そうハーフエルフ達が唱えると、突如として火を纏った球が出てきて、敵に向かっていき、当たった。
「……おごっ………お前ら……!!」
おお……火球………魔法って感じの魔法だな……
火球が長に直撃したみたいで長は怯んでしまったようだった。それに合わせるように後ろにいたのであろう中世に存在しそうな剣を持ったハーフエルフ達が長に向かって剣を心臓のある場所に刺した。
「あがっ……!っ………!?!?」
長の心臓にハーフエルフが刺した剣が刺さっていた。
だが……
「………こんな剣で我を殺せれると思っていたのか?」
◇◇◇
あとがき
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初めての戦いです!やはり戦いのシーンを書くのは難しいですね……ぜひ意見ください!
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