第11話
巻かれた包帯の隙間から覗く鳳凰のタトゥーと、しっかりと鍛え上げられた肉体にどきりと胸が鳴る。
「っ…だから、安静に…」
「いつまで」
「暫くは…」
「具体的に言え」
「っ…暫くったら暫くなんです!」
必死に訴えるあたしを見下ろし、もう一度大きく息を吐くと、
「勝手に決めてんな」
と呟きぶっきらぼうにベッドへと戻る彼。
何だかんだ言いつつ従ってくれた事に気を良くしたあたしは、なるべくその妖艶すぎる姿を見ないように静かに尋ねた。
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