第5話

「淹れてこよー…っと」




ここはひとつあたしが、とそそくさと医務室を出た。





細心の注意を払い無事にお湯を沸かすと、ほろ苦い香りを放つドリップをセットする。



その匂いにつられたのか、はたまた野性の勘か、どこからか聞こえてくる足音。




「Rinkoー…?」




…出た。


由良さんが行動範囲を制限したために、娯楽室に居座っているらしいウィル。

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