あの空
@Ryu-12120126
あの空 1話目
プロローグ
無造作でひとり暮らしには少し広い男の部屋
春の暖かい日差しが沈丁花の匂いが風に乗ってカーテンと戯れながら部屋に入ってくる
なぜか思い出すあの人の柔軟剤の匂い
ふと胸の周りが窮屈になる
都会の喧騒をよそ目に佇むBARで男が一人飲んでいる、仕事と女には困らないと思える程の美貌だがひとり寂しくそこに居る
しばらくして女が男の隣に座ってきた、男は一目見てそっぽを向いた
すると女も男の方を見て不思議そうにそっぽを向く
男の胸は高鳴り、頭は真っ白になる
「なんで、、?」
女が出した言葉がさらに男を苦しめた
「空?」
男が絞り出した女の名前に女は頷いた
どこか沈丁花の匂いがふと漂っている
あの空 @Ryu-12120126
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