24

 ハラは一時、補給のために基地に帰還する。基地の滑走路の上には補給や修理のためにハラと同じように帰還している飛行機が何機も止まっていた。(滑走路の上は、みんなが慌ただしく動いている)

 ハラが着地するとすぐに整備員が数名やってきて飛行機の弾丸と燃料の補充を始めた。その間、地上に降りたハラはヘルメットを取り、胸元を大きく開けて深く息を吐いた。(嫌な汗をたくさんかいていた)そこにもう一機の飛行機が滑走路に降りてくる。見覚えのある真っ白な飛行機。ハラと同じもう一人のこちら側のエースパイロットの乗るエース機だ。飛行機は完璧な動きで滑走路の上に着地する。コックピットが開いて、そこから一人の小柄な少女が降りてくる。

 とても若くて、たぶんハラよりも年下に見えた。

 その飛行機と同じ真っ白な飛行服姿の少女は小走りでハラのところまでやってくる。

「初めまして。白狐。雪風のパイロットです。よろしくお願いします」と言って雪風のパイロットはその手をハラに向けて差し出した。

「こちらこそよろしく。さっきは援護ありがとう。雪風」とハラは言った。すると雪風はその可愛らしい顔を赤色に染めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る