20 北方大空戦
北方大空戦
赤い死神との再戦は思っていたよりも早く訪れた。
大規模な戦線の異動に伴い、ハラの基地の飛行機と飛行機乗りのたちは大幅な増員をされた。しかしそれは向こう側も同じだった。両陣営百機を超える飛行機が飛び立ち大規模な空戦が始まった。
「三機。左翼後方に飛べ」ハラは言った。
「了解」僚機から返事がくる。
上空に敵機編隊。数は十五機。
下方向には編隊を組んでいない敵機が五機。エース機はいない。
ハラは上空にいる敵機が編隊に突っ込んでいく。その選択にまったく迷いはなかった。
「僚機第一編隊。敵機により全機撃退。左翼に防空網の綻びあり。援護を要請する」
「了解」ハラは言う。
すでに味方機が十機。敵機が八機。撃墜されている。味方の飛行機乗りには新人が多い。そのせいで戦場では押されている。それに向こうにはエースが三機いる。こちらは二機。このままだと負ける。ハラは敵機を一機。撃墜する。それから左翼に援護に向かおうとする。でもその瞬間、ハラは背中にぞくっとする嫌な感覚を感じた。上を見る。そこに一機の見たことのある飛行機があった。赤い死神の飛行機だ。
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