最後まで読み終えた後に真相が知りたくなりもう一度冒頭部へ戻るミステリーです。
構成力の高さと何気ない伏線の張り巡らせが秀逸で、そことつながるのか!という部分と、よい意味で期待を裏切られます。多分、一度で完璧な伏線の回収ができた読者はいないのではないか?と思うほど、巧妙に繋がっております。
そしてBL要素はブロマンス(であってますか?)なので、男性同士の友情や親愛という気持ちが強く、心地よい雰囲気です。登場人物は少ないもののとにかく濃い。きみは何をやらかしとんじゃ!!というくらいの恐ろしいシーンがさらりと登場してみたり、因習なので、次の当主を決める時の儀式がちょっとヤバイ。
時折キャラの一人称視点が変更となりますが、記号で目印つけてくださっているので話ごとにキャラの心理深堀りできる部分もいいですね。
このキャラからみたこのキャラは最低なことをしているけど、実は過去にこのキャラとこのキャラの掛け合いはいいものでした。という裏EPも綺麗に繋がっており、時間が巻き戻せないことでそれぞれが抱える闇と葛藤と距離感は残存しておりますが、それが少しずつ埋められていく読了感のよいハッピーEDです。
続編は甘々な嫉妬が垣間見れるのでこちらもお勧めです♪
BL✕ミステリー
孤島の名家
「龍の使い」の血を引くという言い伝え
因習にとらわれた人々
人が人を虐(しいた)げ
人が人を殺す
横溝正史のような世界で、おどろおどろしく繰り広げられる陰惨なドラマ
のはずなんですが、
なにせ、出てくるキャラクター(特に脇役)のクセが強すぎて!
(これはひどい…)
と、胸を痛めた次のシーンで、爆笑させられるという、わたくしの情緒を乱高下させまくってくれた小説です
もちろん、ミステリーなので、しっかりと〈謎〉はあり、真相が明かされたときには、まんまと、「ええっ!?」となりました😁
そして、冒頭部を2度読みしに戻りました
なお、本編のあとの後日談(『龍の鱗を愛して』)もあり、こちらは、糖度高め
併せて読んで、完全なるハッピーエンドを味わうことをおすすめします
ご一読を
主人公は恭介という男の記憶喪失をきっかけに、恭介の息子『颯斗』を探し始めます。
偶然にも目的の相手に出会い、二人は共に故郷の「黒神村」に帰ることになるのですが、この村には「龍の鱗」にまつわる伝説やしきたりが残っていて……。
閉ざされた村で次々に起きるつらい事件や、過去の凄惨な出来事が胸を抉る中、多くの疑問が浮かび、どういうことだろうと頭を捻っていると、とつぜん、天地がひっくり返るような衝撃が!
この衝撃は、物語の中で衝撃が起きたというわけではなくて、他の部分に衝撃を受けました。
これは一体どう言うことなのか?
皆さんもご自身で体験してみてください!
BL要素は濃厚なものではないので、苦手な方でも大丈夫だと思います!
おすすめです(*^◯^*)
黒神村。
通称【龍の島】
松原家。
赤黒い鱗のような痣【龍の鱗】
当主となる者の証。
先祖である黒龍の言葉を聞いて、村にその加護をもたらすのが【龍の使い】の役目。
大学生の松原啓一郎は、偶然「颯斗」という同い年の青年と出会う。距離を縮めていく二人だが、颯斗にはある秘密があって····。
路上ミュージシャン、律との出会い。
青年の本当の名前は【柏木颯斗】。颯斗。それは啓一郎が(記憶喪失になった柏木恭介に頼まれて)捜していた人物だった。啓一郎の父親である松原洸一郎が柏木恭介の家族にした"あること"が原因で壊れてしまったもの。
ふたりのその出会いは因縁めいていて、その後のさまざまな人間関係に変化を齎していく。
因習村という印象的な【龍の島】で起こった"とある出来事"。黒神村。過去。死。復讐。因縁。日記。そして、関わっているさまざまな者たちの人間模様。絡み合う感情やすれ違いがうまく描かれていて、ひんやりしたりあたたかかったり、ぞっとしたりほっとしたり。
感情がなかなか追いつかない場面もありましたが、ラストは穏やかに日常が戻ってくるところがいいなぁと思いました。
ちなみに、今作はBLです。
そちらの要素もうまくこの作品を彩っていて、彼らの淡い想い、じれじれ感とか、お互いの気持ちに微妙なズレがあるのも、読んでいてとても楽しめました。BL好きな方も、ミステリー要素が好きな方も、両方楽しめるおいしい作品なのです。BLを楽しむ、というよりも物語を純粋に楽しめるのがより◎な印象でした。
なりより登場人物たちに感情移入しやすい構成になっていて、物語に深く入り込めるのも良かったです。個人的にはやっぱり颯斗くんが好きかなぁと。このキャラ好き! は、作品を読んだ人によって違うかもですが。
おすすめの作品です♪
気になる方は、ぜひぜひ〜。
*第五章第4話まで読んだ時点のレビューです。
ミステリーとBLが絶妙に交錯する本作。
松原啓一郎と颯斗の出会いを起点に、互いの過去や“恭介”という存在をめぐる謎が浮かび上がり、やがて世代をまたいで複雑にもつれ合う人間関係へと発展していきます。
私の場合、このもつれ具合が最終的にどうなるのか気にになって、それがもっともつれていくので「どうなっちゃうのー」と思ううちに最新話に辿り着きました。
特に印象的だったのが、恭介と洸一郎の関係性。
特別に親しいわけではないのに、どこかお互いを常に気に掛け合っているようでもある。
依存のような、あるいは孤島における唯一純粋な友情のような──そんな曖昧で絶妙なバランスのもとに成り立っていた関係が、時とともに少しずつ綻んでいく。
何度か出てくる「もし、あの時こうしていたら……」の問いは、本作の様々な場面で読者自身が抱く問いでもあると思います。
BLとされていますが、露骨な描写は(少なくともここまでの時点では)なく、むしろ心理描写に重きが置かれており、普段このジャンルに馴染みのない方でも純粋な物語として十分に楽しめる作品だと感じます。
静かな緊張感に包まれながら、複雑な人間模様と謎が絡み合う一作。
ミステリーとしても非常に完成度が高く、強くおすすめしたい作品です。