第2話 修羅と呼ばれるロリ巨乳美少女
かわいい……。
俺の目は一瞬でその子に奪われ、他のモンスターは視界から消え失せた。
「す……」
「あん?」
近づく俺をロリ巨乳な女の子が見る。そして……。
「好きだーっ!」
ル〇ンダイブのように飛び掛かった。
モンスターハウスに現れた可憐で美しい花一輪。
好みにジャストな女の子が突然に現れた俺は自分を抑えることができなかった。
「なっ!?」
飛び込んでいく俺を見て、女の子は強気そうなパッチリした大きな目を見開く。そして、
「んだてめえっ!」
「んぎゃっ!?」
寸前で頭頂部に拳を食らった俺は床に突っ伏した。
「な、なんだこいつ……?」
「あ、姉御っ! 大丈夫っスかっ?」
ゴリラみたいに筋肉質で身体の大きな女が駆け寄って来る。
「ああ。けどなんで女子高に男がいんだ?」
「今年から共学になったんよ」
と、今度は豚みたいに太ったギャルっぽい女が、菓子パンを咥えながら側に寄って来て言った。
「共学? ああ、だからか」
「いたた……」
頭頂部を擦りながら立ち上がった俺を、ロリ巨乳な女の子が睨み上げてくる。
「お、こいつ姉御の一撃を食らってもう起き上がったっスよ」
「見た目はひょろいのにじょーぶじゃん」
「おいてめえっ! この御方が誰だかわかっててふざけた真似しやがったっスかっ?」
そう言いながらゴリラ女が俺の胸ぐらを掴む。
「誰って……ロリ巨乳なかわいい女の子?」
「ふざけんなっスッ!」
「ふざけてはいない。俺は至って真面目に、ロリ巨乳を愛している」
「それがふざけてんスよっ!」
と、ゴリラ女は俺の胸ぐらを離して、ロリ巨乳ちゃんへと手をかざす。
「この御方は十堂院中の修羅と呼ばれた最強の不良っ!
「三池苺姫?」
思わず名前が知れてラッキーである。
「み、三池苺姫だって? あれがか」
「近辺の中学をひとりでシメたっていうあの……」
「暴走族をひとりで壊滅させたって噂もあるぞ」
三池苺姫の名前を聞いた厳ついヒャッハー女たちがザワめく。
俺も修羅と呼ばれる女子中学生がいたということくらいは聞いたことあるが。
「そしてあたしは一の子分、
「あーしは二の子分、
ゴリラ女とブタ女こと、理子と好美が苺姫ちゃんの左右に立って名乗りを上げた。
「ゴリ子とブタ美か」
「郷田理子っス!」
「無田好美っ!」
俺がボソッと言った一言に理子と好美は目を見開いて噛みついてきた。
「ムカつく野郎っスねっ! 姉御っ! こいつ痛めつけてやりまっスか!」
「あーしマジムカついたし!」
いきり立った2人が俺を睨みながら言うが、
「放っとけよ。ゴリ子ブタ美」
「姉御までひどいっスよっ!」
「姉御ひどーいっ!
苺姫ちゃんにもゴリ子ブタ美と言われて2人はウホウホブーブー文句を言っていた。
「苺姫ちゃん……」
「誰が苺姫ちゃんだ。ちゃん付けで呼ぶな」
「俺は君が好きだ。付き合って」
「嫌だ」
一考の余地も無く断られてしまった。
「ど、どうして?」
「どうしてもこうしてあるか。あたしはね、弱い男に興味なんかねーんだよ。あたしと付き合いたかったら、炎王様くらい強くなれよ」
「炎王?」
「そうだ。喧嘩最強で男の中の男。炎王様のみたいなね。会ったことはねーけど、すげー男なのは間違いねーよ。まあ、お前みたいに弱そうな男が炎王様みたいになれるはずないだろうけどね。まあがんばんな」
そう言って苺姫ちゃんは俺から離れて行く。
「てめえなんかが姉御と付き合おうなんて100年早いっスよ」
「生まれ変わって出直しなって」
吐き捨てるように言って理子と好美も離れて行った。
「喧嘩最強の男か。けど俺、喧嘩嫌いだしなぁ」
フラれてしまったが俺は諦めない。
絶対に苺姫ちゃんと恋人同士になってやる。
モンスターハウスのような学校に現れた究極の美少女。
三池苺姫ちゃんに、俺のハートは完全に奪われていた。
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