3月の物を語る
3/1:ヲタ芸班、発足
2/28
午前の出来事
・いや~、良く寝ましたね。テストが終わって夜更かししましたけれどもこれでチャラです(先輩の卒業式のため学校は休み)。あ、でも昼夜逆転にならないように注意しなくては。
午後の出来事
・部活にてヲタ芸を特訓しました。ウィンドミルとロマンス警報、ロマンス。背筋に、大幹、体側。いや、しんどッ!
というわけで初心者に産毛が36本生えたぐらいにはヲタ芸ができるという友人にコツを聞いたところ「根性ッ!」だそうです。了解、頑張る。
3/1
午前の出来事
・ヲタ芸を午前中ひたすらやり通してきました。いや……やっぱり体側痛いです。ぎゅいーんって伸びるんですよ、ぎゅいーんって。でも膝を内側に向けると上半身が滑らかに動くからやりやすいみたいです。というかやりやすかったです。
……もうもはやダンス部と化してきてるな。
午後の出来事
・んあーっ! 4:00位から無駄に時間潰しちゃいました……。いたずらに動画見て、やらなきゃいけないことは頭の中に浮かんでくるのに無視して……。明日は頑張ります。今日みたいなことにならないように。
<ヲタ芸班、発足>
体の左で両手をぐるぐる、そして右に切れよくしゅばっと。
次は両手でウィンドミルだっけ……?
駄目だ、と目の前に置いた再生バーを元に戻してもう一回。
ぐるぐる、からのしゅばっ。
そして体を巻き込んでぐるぐる……ぅ?
しゅるるる、体を巻き込んだ回転を制御しきれていないらしくその体はそのまま一回転、二回転。
廊下の少し開けた角で班員とともにまだまだ不出来で奇怪な運動をするのは、ヲ多芸をする高校生。タブレットを足元において、踊っては首を傾げ、動画に見入ったかと思えばまた踊り出す。
「変なの」
柱の陰からのぞき見した私は首を傾げ、生物班のまとめノートを作るために元いた席に戻る。相方は自分がさぼっている間も熱中しているようだった。かりかりと極力きれいな文字で、どんな容量、どういった器具を用いて実験を行ったのかをルーズリーフに書いていく。実験ノートではないからボールペンじゃなくシャーペンで。ルーズリーフにしたのは後輩に受け継がせるため。書き直せるからまだいいけれども隣で大真面目に作業している相方からの圧がのしかかってくるようで、少し息苦しい。
かりかり、かりかり
ぷはっ、隣で息を吐く音が聞こえて、それにつられて私の緊張の糸も切れて。どうしてだか、中学の時はあんなにまじめだったというのに、いまはふざけてお茶らけている方が何倍も楽しい。
ちょっかい、かけてこよ。
部室の扉を開け、廊下の方へ。理由はトイレに行くついででいいや。もっと近くにトイレならあるけれど。
♪♪♪~~
明るい曲調に速いテンポ、かなり有名な曲だったはずだ。そしてその局長に振り回されている哀れな他の班員、もといヲタ芸組が4、今日は一人休みだから3人。
「貴方たち何やってるんですかぁ~?」
ヲタ芸をやるって聞いた時は驚いたけれど、案外こう見ると面白いかもしれない。こうもど下手な状態からまともに踊れるようになったら面白いぞ。というか成長過程見たいぞ。
「何しに来たん」
ヲタ芸組の一人が私の質問も無視して返事する。何って、ちょっかいだけど? そうも言えず、はぐらかすように笑ってそのまま通り過ぎた。
手を洗って、廊下に戻ると、やはりまだタンタンという足音が響いていて。なのに私が近づくと急に足音が一つ減って。
ふうん? そんなことするんだ。でもそれ、私もよくするからわかっちゃうんだよね。
にやけ顔のまま角の寸前で立ち止まれば、ほら。
「気づかれてたか~」
ひょっこりと角からヲタ芸組の一人が顔を出す。
「進捗は?」
「最初の10秒は踊れるようになったで」
聞けばなんともいい顔で胸をそらすのだからやっぱり面白い。ああ、明日も部活だけれどもどうからかおうかな。ちゃちゃ入れでもいい、盗み見でもいい。本気でやっている時に横槍を入れると嫌がられるのは分かってるからやめといたほうがいいだろうか。
私との話を打ち切ってまた踊り出したそいつをしり目に私はまた部室に戻る。新しいおもちゃを与えられた少年のような━━というか新しいおもちゃを与えられた少年らしくにっこにこの顔が窓ガラスに映っている。
ああ、楽しい。部活に
◆◇◆
私は喋ったのでしょうか。なんで他人視点の日記書いたんだろう、ま、半ば考察交えて描いたものですが、本日の部活動の活動風景がなんとも文化祭ってこんな感じなんだぁって感じるようなものだったからかな……?(問と答えがリンクしていない)
そうですね。ありふれた一日に、少しこそばゆい風が吹いた、そんな一日。
明日はどんな日になるのかな、でもとりあえず今日は、おやすみなさい。
とでも締めさせていただきましょうか。それでは、おやすみなさいませ。
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