第19話 確かめさせて下さい(パート2)

ドキドキドキドキ

私の心臓の音が速い!

ギシッ、ミシッ・・・

ベッドが軋む音で、団長が身じろぎしたことが分かる。

身なりを整えた団長がじりじりと近づき、

先ほど団長に解かれたガウンの紐部分をしっかり握っている私の手に団長の大きな手が覆うように重なる。

「ミサキ、俺も君が本気で好きだ。だからこそ、もし私のものが受け入れることが不可能だった時は・・無理を強いるわけにはいかない」

団長の表情は、真摯であるとい同時に本気を感じさせた。

団長は重ねた手をポンポンと優しく撫でるように叩く。

ギュウッとガウンの紐の部分を力任せに掴んでいる私の指を

いっぽん、いっぽん・・ゆっくりと丁寧に外していく。

そして、私の手が離れたガウンの紐をきっちりと結んだ。

「さあ、ミサキ。あっちに移動しよう」

団長は先にベッドから降り、私をエスコートするように手を差し出す。

誘われるままに手を取れば、ベッドから少し離れた位置に置かれたひとりがけの

ダークレッドのエスカルゴソファに座るように促され、ゆっくりと身体を沈める。

座面が広くゆったりと座れるエスカルゴソファは、私の身体を包み込み安心感を与えてくれる。背中を預けるエスカルゴソファの程よい弾力が心地いい。

迎えられたエスカルゴソファのあまりの心地よさに私が酔いしれていると、足を置くはずのソファ台が団長に横にずらされ、団長が私の座るソファの足元に膝をつく。

何が始まるのかと団長を見つめる。

まるで肉食獣に捉えられた獲物のように、私は動くことが出来なかった。

「ミサキ、そんなに怖がらないでくれ」

「さあ、これを手に持ってくれ」

団長は私の手を取り、私が着ているガウンの裾(すそ)を左右それぞれの手に握らせる。

私を優しく見つめる団長の瞳の奥が、怪しく光って見えるのは私の気のせいなのだろうか・・・・。

「ミサキ、裾を持ったまま膝を立てて」

命令されるままにゆっくりと膝を立てた。

私の正面には、膝をついた団長の目より上の部分が見える。

団長の手が私の膝にかかり、

「絶対に無理を強いることはしないと誓う・・・だから、脚を開いてくれ」

私は戸惑う気持ちに蓋をして、ノロノロと脚を開く。

「うっ・・・」喉を詰まらせたような低い呟きにも似た呻きと

ごくっ・・・唾を飲み込む音がやけに鮮明に聞こえた。

「な・・なぜだ。ミサキ、なぜ下着をつけている・・・?」

団長が不思議なことを言い出した。

えっ・・??

下着をつけるのは普通では・・・ないの??

疑問に思ったが、この状況下でこの問いを口には出せず、こころの中で声をあげるに留めた。

私が返事をしなかったことを疑問に思わなかったのか、それとも・・・そもそも疑問の問いかけではなく独り言だったのか・・・・、団長は何も言わない。

無言の団長に不安を感じるが、ガウンの裾を掴んでいる私からは団長がチラッと見えるだけで、顔は見えない。ただ、団長の動きによってもたらされる気配を感じる。急に私の下半身がスースーした。とっさに右手に掴んだガウンの裾を離してしまう。

「ミサキ、ちゃんと裾を持っていてくれ」

すぐに団長からの改善命令が下る。

「はい」と返事をしながら、再び離してしまったガウンの裾を握る。

その際に床に私のパンツが・・・下着が見えた。

・・・と言うことは・・・・この下半身のスースーした感じは、

えっ・・?

私の頭が考えることを拒否する。

「ミサキ、脚を閉じるな。もっと脚を開け」

そんな私に無慈悲にも団長の次の命令が下る。

団長の声に熱が混じっていることに気づき、脚をさらに開く。

だが、私の秘めたる部分を団長に自分から見せていると思うと、恥ずかしくて恥ずかしくてたまらない。

「だん・・団長、・・・もういいですか?」

腿に触れた団長の手が熱を持っている。

私は、一刻もはやく脚を閉じたかった。

だが、開いた脚の間には団長の上半身が挟まっていて、どうにも閉じることが出来ない。

内腿に団長の息がかかる・・その息が熱い。

「団長・・・」

返事がない。

「・・・レオ」

名前で呼んでみる。

「ミサキ、すまない」

えっ???

『すまない』って言った??

それって・・・

私から一気に血の気が引き、

文字通り真っ青になった。

「・・・レオ、それって・・・」

団長は、私の開いた脚の間から厳しい視線を向ける。

私はショックでどうしていいのか・・

「ミサキ、そうじゃない。勘違いだ」

私の絶望にもにた落胆具合を目にした団長が、慌てて言い訳をする。

「その・・見た感じは同じだ。だが、表面だけではわからない。女性の場合、肝心な部分は中にあるからな・・・・」

団長の説明・・言い訳を聞きながらも、私はさっきのショックで放心状態だ。

だから、次に団長の言葉をしっかり聞いていなかった。

「だから、少しだけ中を触る許可が欲しい」

放心状態の私は、

「はあ」と頷いてしまった。

「ありがとう。優しくする」

ニコリとした笑顔・・・捕食者の笑みを向けられて・・・

はっ!と正気に戻った・・・のだが・・・時すでに遅し・・・。

団長の姿は再び私の脚の間に消え、団長の姿は見えない。

突如、私の秘めたる部分に触れる指先の感触。

そっと・・・ゆっくりと撫でるように滑る指先の感触。

繊細な指の動き。

私に敏感な部分に指がかすめた瞬間、

「ヒャアッ!?」

変な声を出してしまった。

団長・・・ワザとなの・・・ワザとならやめて〜〜!

それに・・・身体の奥からジワッと何かが湧い上がる感覚・・・

「団長・・・レオ。もう、いい?!」

焦った声を上がる私。

「・・・いや、もう少し待ってくれ」

団長の落ち着いた声での返事。

身体の中に指先が入り込む感覚・・・

「きゃああ〜」

小さく悲鳴を上げる。

その声がきこえたのか、団長があせった声で

「痛かったか?」

心配そうにきかれたら・・・

「大丈夫。ちょっと驚いてしまって」

そう言うしか・・・ないだろう・・・

団長の私を気遣う一連の動作は、私に違った刺激をもたらす。

繊細でゆっくりと指先が動けば、私の身体の奥に熱という名の小さな火をともし、

徐々に徐々に小さな火は大きな火に・・・炎に育っていく。そして、団長がもたらす緩やかな刺激が焦ったくてたまらない。その焦ったさを紛らわそうと、知らず知らずのうちにモジモジとお尻を小刻みに動かしていた。

そんな私のお尻の動きを止めるように、団長は私の膝頭を掴み、今よりもさらに大きく脚を開かせた。

『きゃ〜〜〜〜っ、何?!』

状況についていけず、絶叫中の脳内!!

「ミサキ、もう少しだ。しっかり裾をもて」

救助隊のような声がけをする団長。

そして・・・さらなる絶叫がおとずれる。

団長の指先が私の秘めたる部分のさらに奥を左右に広げた・・・のだ。

音として表現するなら

『ぱくっっぁ』だと思う。

あまりの出来事に脳内が現実を拒否する。

動くこが出来ずなすがままの私。

動かない私の行動を「是」ととったのか、団長の顔が・・・

団長の指で開かれた場所に近づく・・・近づいた瞬間の息がかかる。

熱い息を感じた瞬間、ぬるりと柔らかな感触・・・

目の奥がチカチカして、私は思い切り背中を仰け反らせた。

「ミサキ、もう・・少しだけ・・・」

団長・・・レオの声がぼんやりと聞こえる。

熱い舌がゆっくりじっとりと割れ目を這う。下から上へ執拗に舐め上げられる。

そして、舌先は窄められ奥へ入り込んでくる。その刺激が・・・・私には強すぎて意識が遠のくのを感じた。

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