第2話 起きたら異世界だった
―――っ、痛い!
やっぱり頭痛、水を飲もうと目を開ける。
あれ???
私、昨日家でチョコレートをつまみにお酒飲んでたはずだよね?
昨日参加した合コンの相手の視線が嫌すぎて、コンプレックスを刺激され、チョコレートをつまみに焼け酒した・・・・・ここまではちゃんと記憶にある。
―――――――
だけど、なんで・・・私、淡いピンク色シャツと紺色スカートのカジュアルスーツ(昨日の合コンの服装)のまま、コンクリート・・・・じゃない・・・小石で塗装された道?の真ん中にいるのだろう?
やばい!!
覚えてない!!
頭が痛い・・・・。
こんな時に二日酔い・・・・。
頭痛がひどく、立っていられなくて、しゃがみこむ。
「あの、気分が悪いの?」
「大丈夫ですか?」
優しい女性の声。
頭が痛くてこめかみを抑えながら、なんとか立ち上がる。
ありえない!!
目の前には以前みたことのある映画の中のような煉瓦(レンガ)造りの建物が建ち並んでいた。(決して、日本ではない場所の景色)
優しく声をかけてくれた女性は、やはり西洋映画で見たような服装・・・ウエストから広がっているワンピースを着ていた。
えっっ・・・・・、背高っか!!細い!!
むっちゃスタイルいい!!
私の理想の体型であるスレンダー!!
ピンク色の髪にも驚いたが、それよりも体型!
いつの間にか私は人に囲まれていた。
ぐるっと周りを見渡すと、ここにいる若い女性の体型は、ほぼほぼスレンダーな体型だった。
理想のスレンダー体型の女性ばかり(男性もいるようだが・・・)
もしかして、ここに住むとみんなスレンダー体型になれる・・・とか・・・。
そんな望みをかけて、自分のバストに視線をむける・・が、変化なし。
いつもものパッツン!ボヨン!なバストがありました。
勝手に期待して落ち込んでいる私に先ほどの女性が
「顔色悪いけど、大丈夫ですか?」
なんて、やさしい人なんだろう。
理想な体型の上、性格もいい!!
変な感動をしながら、
「あの、だい・・(大丈夫)」と言いかけた途中で、
ダダダダダッ・・ダダダダダッ
「ここに不審な女が出たって聞いたんだが・・・・おまえか」
黒っぽい軍服(こちらも映画でみたことのあるような服装)の大柄な男の人達が連なって駆け込んできた。どの男の人達も、厚手の軍服の上からでもわかる鍛えられた逞しい体で、どの男達も顔が厳つい。
あの軍服は覆っているのって・・筋肉だよね!
『見てみたい』興味はありすぎるほどにあるのだが、今はそれどころではない。
不審な女って私?
どうしよう!
捕まっちゃう!!
あああああ・・・頭が痛いいい!!
「見たことのない格好だが・・・・(バストに視線)」
―――――「お前、妊婦か。それとも、赤子がいるのか?」
ポカーーーーーン、思わず呆けてしまったよ。
「えっ!どこに妊婦の要素があるのお!!」
「どこに目つけてるの!!」
なんとか立ち上がっている状態の姿勢で叫べば、
「いや、ありすぎだろ」
『ないわ〜。やることやってないの妊婦になってたまるか〜!!』
心の中で絶叫しつつ、私は、両腕を逞しいお兄さんたちに掴まれて、引きずらながら連行された。(妊婦だと思うなら、もっと優しく扱ってください!・・・決して妊婦でがありませんが)
そして今、私は、「ここで待っとけ」と置いて行かれた薄暗い部屋にいる。
私が座っているギシギシ音のする椅子といつ洗ったのかわからない汚れた薄い毛布が置いてあるだけの部屋。
「あの、私、起きたらあの場所にいただけなんです!怪しい人間じゃないです!」
『妊婦でもありません』(これは、違うし必要ないと思って言わなかった)
部屋の見張りをしているであろう背の高い男の人に伝えてみる。
「・・・・・・・」
無視。
何度か同じことを伝えてみる。
「・・・・・」全て無視だった。
頭も痛いし、ひとまず寝よう!
部屋の一番奥の壁に寄りかかり目を閉じれば、すぐに眠ってしまった。
(こんな環境なのに寝てしまえる私の図太さよ!!)
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