第11話 木曜日の葉のなす音たち

耳をすますと聴こえてくる。

カサササ カサササッ


枯葉が敷き詰められた街角…


と、くる話ではなくて、ただ集まってきた枯葉の音。

しかも、風流とはちょっと離れる。


地上から地下に降りるエスカレーターに乗った。

頭上を枯葉がかすめていく。

ちょっとしたチリやホコリやゴミも含むから、結構最悪だ。


一番下のステップは集まった枯葉で床との境目が見えない。

滑ることを懸念して慎重に降りた。


その時、耳に入ってきたのが、小さな

カサササ カサササッ ササササッ


なんか、危険を知らせるように囁いているよう。

(境目を隠したくて隠しているわけじゃあないんですぅ〜)

そんなのも含まれていたような葉のなす音たち。

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