人間ドラマでもあり、ホラーとしても読み解くことができる、多彩な魅力を持った作品でした。
主人公は先祖から林業の会社を受け継いだ久世。彼はある時に「炎でできた鳥」のような何かを目にしていた。
それを不思議に思いつつも、社長として林業の会社を経営していこうとする。しかし社員たちとの間では会社の今後についてすれ違いも出来てきていた。
本作は「人間ドラマ」「企業ドラマ」として、骨太な男たちの物語が描かれて行くのが特徴です。
でもそれだけではなく、「炎の鳥」のような不可解な何かもストーリーには絡んでいく。
人間心理の奥深さや業のようなもの。必死に生きていく中でつい陥ってしまう「何かの深淵」のようなもの。そこに超常的ななんらかの現象が絡んでいくことで、生きていくことに関する強いテーマ性のようなものが象徴的に描き出されて行きます。
「人間という生き物」とはどんなものか。怪異が絡むことにより、改めてそんな事実が見直されて行く。そんな不思議な「熱」も感じさせられる作品でした。