第2話 決戦は2月1日!
都内近郊在住のご家庭にとって、中学受験本番1日目は2月1日です。
なぜかと言うと、東京都と神奈川県の中学受験解禁日が2月1日だからです。
わが家も例に洩れず、都内の学校を第1目標としておりましたので、決戦は2月1日でした。
受験する学校は、いろいろ検討した結果、元々本命と考えていたA校。次に気に入っており偏差値的にも多少余裕の合ったB校。気に入っているけれど偏差値的に物足りないC校、の3校となりました。
(実際には、もう2つぐらい滑り止めの滑り止めを設定してありましたが都内じゃなかったり結局受けなかったりでしたので、割愛します)
「2月1日」と一口に言っても、実はいろいろなパターンがあります。
中学受験って、私立の学校はおおむね「1校を複数回受験可能」で、その複数回のどれか1つでも合格点数に届いたら「合格」なのです。
「御三家」と呼ばれるハイレベルな学校群だと、2月1日1発勝負の学校もありますが、それですらも、翌日以降に他の学校を受けたりできます。
そして、ここが一番のポイントかと思うのですが、「当日の試験の点数のみ」で合否が決まるのです!
シビアだとも言えるし、生活態度やら先生のお気に入り具合だとかをガン無視できる点、公平だとも言える……。
少なくとも、わが家・わが子にとっては「高校受験より良いでしょ!」という結論でした。
わが家の地区の公立中学校は、先進的すぎてわが子は絶対高評価取れないからね……!
閑話休題。
そんなわけで、2月1日決戦の日は、午前に受験する本命校Aの近所にある、ビジネスホテルから始まりました。
わが家から学校まで結構いい距離がある立地、かつ、使う路線がなかなかの確率で止まるため、安全策をとったのです。
しかしこれが絶妙に裏目に。
お安めのホテル=安普請だったらしく、廊下の足音がめちゃくちゃ室内に響き渡る……!
緊張もあって子もわたしもなかなか寝付けなかったところに、足音です。余計眠れないわい!
A校から一番近かった点は良かったですが、休息を取るには良くなかったです。
前泊する方、すんごい今更ですが、なるべくそこそこ良いホテルを取りましょう。遅刻しない為だけなら安普請でもいいですが、休めないのは、ね。
当日朝は、うとうととしたのみで迎えました。が、緊張しているせいかそれほど眠くなく。これは子も同じでした。
予定よりもゆっくり支度して、ゆっくり出発。それでも試験会場への入室開始前にA校に着けました。
なお、なんでこんなに早くA校に向かったかと言うと、A校が「入室順に退場」という入退室方式だったためです。
この日は午後にもB校の入試が控えており、これまた移動距離が長かったため、できるだけ早く移動開始したかったのです。
御三家以外の受験の方は、入退室についても調べておくと良いですよ。気持ちの持ちようが違うので。
そして、入室開始。
あまり緊張した様子も見せず普通に「行ってきまーす」と別れていく子。
「がんばってね〜」とだけ言って、保護者待機室に向かうわたし。
外出も可能だったのですが、近隣には長居できるカフェなどが無かったため、保護者待機室で待つことにしました。
スマホやノートパソコンを触っている親御さんが多い。
わたしもスマホを触っていましたし、緊張をぶつけるように、当時やっていた受験ブログに近況を書いたりしていました。
長い長い試験時間。
まだ5分しか、10分しか経ってない……と、しょっちゅう思っていました。
後半はスマホ触るのもなんとなく憚られてきて、手を組み、目を瞑って「がんばれ、がんばれ」と祈っておりました。
やっと試験時間が終わった時にはだいぶへとへとで、子の顔を見てホッとして、妙にテンションが上がったのを覚えています。
子は「算数は死んだけど、ほかはがんばったよ!」と言っていました。
それを聞いて「そっか、なら、きっと大丈夫だね。過去問とかも、算数はあんまり取れてなかったけど、合格ライン届いてたしね」と。
のちに、これが大きな間違いだったことが判明します。
「つかれたー。午後も受けなきゃダメ?」
「別の学校の試験だもん、受けなきゃダメだよ。やっぱり初日が受かりやすいからね。さ、急いで移動して、向こうでお昼食べよ。パパが待ってるよ」
そう、次のB校は、最寄り駅が同じ学校が複数ありまして。
お昼時に席が取れなかったら困る! ということで、有給を取ったパパに席確保を依頼していたのです。
移動の最中には「あのねー、名前書くの忘れてねー」という微妙な爆弾発言もありました。
答案回収→記名確認→無記名の子が呼ばれて記名、という形で補完されて、事なきを得たそう。
ドジっ子さんめ!
その後、無事、席を確保していたパパと合流し、お昼+デザートをしっかりと食べて脳みそに糖分補給して、午後受験のB校に向かいました。
こちらの学校も保護者待機室はあったのですが、パパが席確保してくれているというのもあり、わたしはお店に戻りました。
パパとうだうだし、合間に「がんばれていますように」と祈りながら試験終了後を待ち、終わるころにB校まで二人揃って子を迎えに行きました。
子曰く「A校より簡単だったよ〜」
「そっか、よかったね。B校も気に入ってるし、万が一があってもB校受かってたら安心だね〜」なんて話をしたのを覚えています。
そして、この年以前がどうだったのかはわからないのですが、この年は、入試の結果がその日のうちにネットで発表されたのです。
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