第6話シナリオ
第7話
ある日、リザは夢を見る。それは前世の夢だった。前世のリザ、理紗の両親は早くに亡くなったのだった。幼い頃に父親が病気で亡くなり、その後母親は女手一つで理紗を大学まで進学させ、理紗が就職した年に父親と同じ病気で亡くなったのだった。その母が夢に出てきたのだ。母は理紗に「新しい人生はどう?」と尋ね、理紗が答えようとした時に目が覚めたのだった。
朝起きて、リザは前世の夢、そして前世の母親と会うのは久しぶりだったと感動をする。なんとなく気になってその日の昼休みにリザは今世のリザの母親に電話をするのだった。開口一番母は「何!?借金でもしたの!?」と尋ねる。そうえいば前世の記憶が蘇る前は両親がいることなど当たり前だったので頻繁に連絡することがなかったのだ。そんな娘から突然電話がきたらそういう反応にもなるかとリザは反省をちょっとする。
リザが「なんとなく話したくなった」と告げると母親は「ふーん」と不思議そうな声をあげる。そして「まあたまにはご飯でも食べに帰ってきなさいよ、あなたの家でもあるんだからさ」と言うのだった。リザはその言葉に感動するのだった。
昼休みが終わると、上司が席にやってきて、新しい仕事だよ、と資料を渡してくる。そこには『魔法学校の宣伝』と書かれていた。よく見るとその学校の名前はご令嬢ユナが進学予定の学校であった。あ、これはまたいろいろな人と関わることになりそうだな、とリザは嫌な予感を感じる。しかし不思議と面倒とは感じないのだった。
リザは会社の帰り道にふと空を見上げた。そこには空路を使って配達をする宅配便の人たちや、妖精たちが飛び交い、最近流行りの魔法シューズで空を飛んで遊ぶ子供達などが視界に入った。前世の世界とは似ても似つかない世界である。夢の中で理紗の母親が新しい人生はどうかと聞いてきたが、リザとして生まれ変わった人生は思ったよりも楽しいと感じている自分がいることを認めるのだった。
思っていた異世界ライフではないけれど、転生しても社畜OLだったけれど、なんのために働くのかちょっとわかったような気がする、そんな2回目の人生だ、とリザは前世の母に対して思いを馳せるのだった。
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