日記
つばめ
祝福
下の空気が風になって上がってくると、落ちていた髪の向きも重力に反って、なんだか普通な感じがした。
遠くに見える民家と、電柱の線と、鴉。焼けたオレンジに際立つ黒いシルエットの穴が開いて、子供が描いた似顔絵みたいになってしまっている。
今だけは、全部、全部、鮮やかで透き通っている。
太陽は光って、風は空を纏って、鳥は鳴いて、花は歌って。
祝福の意味に、ようやく気付けた気がして、少し笑いながら目を閉じても、浮かんだ風景は変わらない。
夕暮れは、逆さになってもきれいだった。
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