転生させられましたがなにか!?!? 2

白い光が目の前から消えると鬱蒼とした森林が現れた。


「どこだ、、、ここ、、、?」怯えつつも森の中を進んでみることにした。森の中には見たこともない植物や、見たこともない動物がいる。


「ほんとに異世界に来たのか、、、?ってか魔法ってどうやって使うんだ?」そう独り言を言いながら歩いていると遠くから人の甲高い笑い声のような声が聞こえてきた。


もしや人が、、、!そう思い声のする方に駆け寄ってみるとそこにはゴブリンのようなものがいた。


「なんだあいつら、、、なんか手に持って―」目を凝らしてみると人の足のようなものが見える。


いや、あれは人の足だ。俺と同じように彷徨っていたところを襲われたのだろうか。もし俺も見つかってしまったらあのように殺されて喰われるのだろうか。などと考えていると人の死体の見た目と相まって猛烈な吐き気が込み上げてきた。


逃げなければ。そう直感した。死ぬ物狂いで走って逃げた。今自分がどこにいるかわからなくなるほど遠くまで逃げた。すると、今まで木々しかなかった視界が開け、遠くの野原には村が見えた。


「村だ、、、!」俺は嬉しかった。膝から崩れ落ちそうになった。


「俺はあの化け物達から逃げ切っ―」喜んでいるのも束の間、頭に鈍い音と鈍い痛みが走った。どうやらあの化け物達からは逃げ切れてはおらず、俺が立ち止まって油断するのを待っていたらしい。


ああ、無理矢理転生させられた挙げ句、またすぐに死んでしまうのか、、、。意識が薄れていく中、あの甲高い笑い声が耳の中で響いた。

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