第13話

一週間が過ぎた。


思っていた以上に、講義の中身が濃く、慣れるのに時間がかかりそうだ。


あたしはばっしーと一緒に、放課後を中心に部活見学に行くようになった。


二人とも興味のある、手話部、調理部に見学に行ったのだが、入る気にならなかった。


金曜1限。ウェルネス。


1週目は説明だけだったこの授業。

今週からは、ジャージに着替えて実技をする。


2人1組になって柔軟体操。

あたしはばっしーと一緒に組んだ。


しばらくして、4人1組になってチームを作ることになった。


ウェルネスは男女別々。

しずくちゃんとともやくんは、ここにはいない。

あと2人をさがしていると、ばっしーが2人組を見つけた。


「あの2人と組む?」


と聞いてきたから、

「うん、あたしは誰でもいいよ」


と言った。


「一緒に組まない?」


「いいよ」


二人とも喜んでくれた。


「私、東洋史好きで、史学科に入ったの」

と、一人が話してくれた。


彼女はゆかりん こと 江口由加理(えぐち ゆかり)

どこかでみたことあると思いきや、オリエンテーションであたしの左隣に座っていた人だ。

ちなみに、右隣はばっしーだった。


ゆかりんとばっしーは、東洋史という共通点で話があうようだ。

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