高校ソフトテニス物語
永谷ゴンゾウ
第1話 中体連終わっちゃいました。
中体連が終わった。
結果は個人戦も団体戦も郡予選負け、今まで頑張って来たのに、こんな結果で負けて悔しいなんて思うほど、頑張っても無かった。今思えばダサいな
俺がいる中学校は河南中学って言って5年前は、九州大会に出るくらいには強豪だった。兄もソフトテニスをしてて、強豪の先輩達の試合も小学生の頃ちょいちょい見に行ってたし、兄が家に持って帰るテニスボールとラケットで暇潰しで遊んでたりした。
その流れのまま中学でソフトテニス部に入部した俺は、初心者とはいえ、他の同級生よりも少しだけうまかった。ちょっと運動神経に恵まれてたってのもあるけど…
でもそれだけのコトに調子に乗っていた俺は中学生活でみんなが頑張って基礎練習してる中、自分は変化球とかを打って遊んだり、とにかく真面目に練習していなかった。
上下関係とかもそんなに気にしてない部活だったから、先輩にもタメ口聞いたりしてたし、練習してる風に見せるのはコーチや顧問の先生の前だけだった。
俺が中2になった時は、そんな練習してても郡では負け無しだったし、県でも個人戦ではベスト8くらいは行ってて、自称そこそこ勝っており、自分に満足していた。
中2の2学期、3年の先輩が、ソフトテニスの特待で高校に行くという話を聞いた。俺も練習は嫌いだけど、ソフトテニスは好きだし、それで高校を安く行けるならめちゃくちゃいい話だなと思った。そして自分の今の結果なら当然、特待で行けるだろうと思っていた。
しかし、中3の中体連、俺は今まで下に見ていた郡の同級生達に負けて、団体戦も個人戦も県大会にすら出るコトができなかった。
当然特待も来ない。
頭も悪い方だった俺は、なんとか公立高校には受かっとかないとあまりにも親不幸だと思い、地元の公立高校、「山鹿工業高校」に進学するコトを決めた。あまりいい噂は聞かない高校だったが…
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