第4話眠れぬ夜は

白々と 明けゆく空が 恨めしい

  眠れぬままに 朝はまた来る



まんじりともせず迎えた朝に

おはようと言うのか 明けの明星





 歌枕に「あなたを想ひて」とでもつければ、色っぽくもなる2首なのですが、眠れぬ理由は体調不良。色よりも健康の方が面倒くさいお年頃になりました。

 愛しの君への恨み節ではなく、厄介な病への怨み辛みの方が重く積み重なり。


 恋煩いなんて、遠い昔話だわぁ。


 いや、待てよ。同じ病でしょ。持病を愛し君に見立てたら、ラブストーリーにならぬものか?

 わたしが死んだらメリバエンド?


 そんなことを考えていたら、また眠れなくなるわよ。


 睡眠不足の思考回路は、とんでもない方向にしか回転しないようです。

 今夜は早めに床につくことにしましょう。

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