英雄になる前の劉備が、こんなにも人間臭くて泣けるとは
- ★★★ Excellent!!!
11話までのレビューです
三国志は知っているつもりでしたが、「まだ何者でもなかった頃」をこんな丁寧に描いた作品は初めて読みました。
莚を売って食いつなぐ日々に倦んでいた青年が、出会いと喪失を経て変わっていく過程が、とても丁寧で胸に迫ります。張飛や関羽との出会いのシーンも、教科書的な「義兄弟の誓い」ではなく、もっと生々しくて人間的です。
また、敵役の黄巾側の視点も描かれており、単純な善悪ではない重みがあります。
歴史モノが苦手な方でも読めると思います。むしろ、若者が「何者かになりたい」ともがく普遍的な物語として楽しめるはずです。続きがとても気になります。