開戦
「速報です。ティターン条約機構が宇宙連合と地球に宣戦布告しました。国連は宇宙連合と協力して地球防衛軍を創設することを発表しました。」
渋谷スクランブル交差点の大型ビジョンにそのニュースが流れる。交差点を行き来する人々はそのニュースを聞いてとても驚いたような表情を浮かべていた。すると、街にサイレンの音が響いた。
「こちらは、日本国政府です。ティターン条約機構との宇宙戦争が開戦しました。この地域が、攻撃される可能性があります。街の皆さんは、地下街や地下鉄、地下シェルターに避難してください。」
ゆっくりとした感情のない音声がサイレンから流れ、街に響く。休日でごった返していた渋谷の街は、一瞬で混乱した。その音声を聞いた人々は急いで地下街や地下鉄へ避難した。少しすると、交差点は、一瞬で静まり返った。
宇宙連合本部
その頃、宇宙連合の司令室はとてつもない緊張感に包まれていた。
「司令官、ティターン条約機構の戦艦が動きました!ここと地球へ向かっています!」
オペレーターが司令官に緊迫した声でそう言った。
「すべての兵力を集めろ。地球防衛軍と連携して地球とここを守れ。宇宙連合に加盟している他の星の戦艦も総動員しろ。」
司令官と呼ばれた男は冷静にそう言った。オペレーターはマイクを使って戦艦に命令した。
「急げ、戦艦がここと地球に到着するまであと数時間しか無いぞ。」
「はい!」
数時間後 月
月の宇宙港では、到着したティターン条約機構の戦艦により破壊され、宇宙連合と地球防衛軍の戦艦がティターン条約機構の戦艦と戦っていた。
「くそ、応援はまだ来ないのか!」
「まだみたいです!」
緊迫する戦艦の中で戦闘の音がする中隊長は冷静に自分の部隊に指示をする。しかし、戦況は一向に良くならない。それどころか、悪化していくばかりだった。すると、司令室の窓から他の戦艦が墜落していくのが見えた。
「くそ、持ちこたえろ…」
隊長はそう願ったが、無惨にもその宇宙船は月面に墜落し、爆発した。すると、隊員がこう叫んだ。
「隊長!ここにティターン条約機構の旗艦が来ました!」
「旗艦だと!?くそっ、このままではここもやられる!」
すると、司令官から連絡が来た。
「隊長!地球防衛軍第7艦隊が応援に来るみたいです!こちらはあと数分で着きます!」
「それならまだ希望はある…!頑張って持ちこたえるぞ!」
隊長はそう言ったが、それでも勝つ見込みは無いに等しかった。ティターン条約機構の旗艦は、無数の砲台をこちらに向けていた。
「回避行動を取れ!」
隊長の声が響いた。次の瞬間、暗い宇宙空間が明るく照らされ、攻撃を受けた他の戦闘たちは次々と墜落していった。だが、隊長が乗っている戦艦はなんとか持ちこたえた。すると、ようやく地球防衛軍第7艦隊が到着した。
「よし、攻撃開始だ!」
隊長がそう叫ぶと同時に、地球防衛軍第7艦隊の戦艦群が一斉にティターン条約機構の旗艦や戦艦に対して攻撃をする。攻撃を受けた戦艦は次々と墜落していったが、旗艦はシールドをはったおかげでほぼ無傷だった。
「あの攻撃を受けて、ほとんどダメージが無い…!?」
隊員は驚愕の声を上げた。
「構わん、攻撃を続けろ!」
隊長が叫ぶ。しかし、その直後…
「敵旗艦から大型エネルギーの反応を確認!」
隊員がそう叫んだ。ティターン条約機構の旗艦は明るく光り、エネルギーを蓄積していく。すると、地球防衛軍第7艦隊から連絡が来た。
「水爆用シールドをはってください!」
「そんな事をしても無駄だ!」
「敵旗艦は水爆のような第1文明の爆弾専用のシールドを張っていない可能性がある!今から水爆を敵旗艦に向けて爆発させるので早くシールドをはってください!」
隊長はそう言われると、すぐに水爆用シールドをはった。次の瞬間、地球防衛軍第7艦隊が敵旗艦に対して水爆を発射させた。そして、敵旗艦の近くで爆発した。水爆は恐ろしい威力を発揮し、敵旗艦は一瞬で宇宙の塵となった。
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