地球に降りた異星人

小城海馬

不時着

「船長!このままでは東京湾に墜落します!空隠の機能も故障しました!」

巨大な窓がついた操縦室で10人ほどの宇宙人が何かを操作している。その中のひとりが船長に対してそう言った。

「…しょうがない、船を東京湾に不時着させる!」

「しかし、それでは地球人に我々の存在がバレてしまいます!」

「そんな事どうでもいい!とにかく不時着の準備をしろ!」

船長がそう言っている間にも宇宙船は音速を超える速度で降下していた。巨大な窓からは日本列島がどんどん近づいてくる様子が見える。

「もっと速度を下げろ!」

「無理です!これ以上は減速できません!」

「それならなるべく機首を上げろ!」

「はい!」

船長がそうやり取りをしていると東京の街が見えてきた。だんだんと近づいてくる海面に船員たちは恐怖を覚えた。

「総員、衝撃に備えろ!」

船長がそういったあと宇宙船は高速のまま海に着水した。少しすると宇宙船は速度を下げ、完全に停止した。


「速報です。東京湾に謎の巨大な戦艦のようなものが浮いている模様です。目撃者の情報によりますと、空から戦艦のようなものが降りてきたとのことです。」

ニュースを見ていた小浜海斗(おばまかいと)は、その速報に呆気にとられていた。テレビには東京湾に浮いている巨大な戦艦のようなものが映っていた。テレビの映像からして、謎の戦艦のようなものがあるのは羽田空港の近い場所だった。海斗は羽田空港の近くに住んでいるため、海斗は羽田空港に向かった。海斗が羽田空港に着くと、展望デッキからはテレビで見た謎の戦艦のようなものが見えた。戦艦は全体的に黒く、丸い形をしていた。周りには戦艦を見に来た人たちがいた。海斗が戦艦を見ていると、急に激しい頭痛が海斗を襲った。今までに感じたことがないほどの痛みに海斗はその場でうずくまった。少しすると頭痛は無くなったが、なぜか海斗は幼少期の頃を思い出した。実は、海斗は幼少期に神隠しにあったことがあるのだ。海斗は幼少期に2ヶ月ほど行方不明になったのだが、海斗はその間の記憶が全く無いのだ。急にそのことを思い出した海斗はとりあえず立ち上がり、家に帰ることにした。海斗は家に着くとテレビを付けた。だが、ずっと戦艦についてやっているので、海斗はテレビを消そうとした。すると、テレビに映っていた戦艦が急に消えてしまったのだ。海斗は目を疑った。テレビのアナウンサーもそのことに気づき、驚いているようだった。海斗は自分は疲れているのだと思い、寝ることにした。

翌日

海斗は起きてテレビをつけた。だが、テレビはずっと昨日の戦艦の話題ばっかりだった。海斗はテレビを消した。すると、今日が月曜日だったことに気づき、急いで身支度を済ませて出勤した。

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