第4話

今まで、この4年間ずっとまなのことが好きだと思っていた。

だが、ここ最近佐藤さんのことがずっと気になっていた。

多分ずっと前から本当は好きだったのだろう。

でも、まなのことが好きだったからその気持ちは不純だと思っていた。

ずっと好きだった人がいるのに高校で会ってまもない人を好きになるのは駄目なんじゃないかと思っていた。

しかし、この瞬間すべての考えが変わった。

俺はまなより佐藤さんのことが、佐藤綴さんのことが好きなんだと確信した。

 

俺は狭い観客席で呆然と立ち尽くしてしまった。

自分の気持ちに気づいた瞬間はまるで何なんのようななどの例えはなく、本当に頭の中は真っ白になり何も考えることができなかった。


とにかく衝撃的だった。

衝撃しかなかった。


自分のチームが呼ばれるまで呆然としていた。


それから、全ての試合が終わり、俺たちのチームは見事優勝することができた。


だが、俺は喜びより驚きがまだ勝っている

それは、試合に勝ったことに対する驚きではなく、好きに対する驚きだ。

いつまで驚いているのかと思うがそれぐらい衝撃的だったのだ。


それから俺は迷うことなく佐藤さんいメールを送ることにした。

帰り道のコンビニに寄って買ったものを緊張を紛らわせるために食べながら何て送るか考えていた。

正直なんて話せばいいのか分からずしばらくずっとスマホの画面を見ていた。

もういっそうのこと告白してしまうかと思った。

 

流石に急すぎるかと思ったが、行動が遅すぎた結果、後悔したことがある。

俺は悩みながらも告白することに決めた。

(急にごめんね、佐藤さんで合っている?)

正直わかっていたが、どう話しかければいいのかわからなかったので、まずは本人確認をすることにした。


すると、10分後くらいに返事が来た。

(合ってるよ!どうしたの?)

佐藤さんは、メールの中では普通だったので正直びっくりしたが、返信が来たことに安心していた。


安心と共に緊張もしていた。

次なんて返そうか悩んでたが、もういいかと思い告白をすることにした。

(単刀直入にいいます、好きです、付き合ってください)


俺はついに告白をしてしまった。

がしかし、返信はすぐに帰ってこなかった。

 

まさか、気持ち悪すぎて返信したく無くなっただろうか、それとも、振る口実を考えているのだろうかと色々考えていた。


返信が長いこと返ってこなかったので一旦帰ることにした。


帰る途中本当にありえないくらい不安だった。

それと同時に期待もしていた。

付き合ったらこれをしたいとか、ここに一緒に行きたいとかとにかく色々なことを考えては、もし振られたらそれは全部できないと考えると落ち込んだり、とにかく感情がとても忙しかった。


帰ってすぐメールを確認すると佐藤さんから返信が来ていた。


俺は、めちゃくちゃ緊張しながらスマホを開いて、メールを確認した。


(ありがとう!でも急で自分自身気持ちがまだ分からないから返事は待ってもらっていいですか?)

俺は、少し安心した、この告白が失敗したら俺たちの関係は悪くなるのではないかと思ったが返事が返ってくるまではこの関係は継続されるからだ。


この関係といっても仲の良いわけではなかったが、悪くなるよりかはマシだと思った。


だが、このままの関係のままでは何も進展はないのでもっと積極的に行かなければならない。

まずは話すところから頑張ろうと思った。


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綴る 佐藤 あさひ @satouraru

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