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お母さんがしかめっ面をして俺を見る。


手に負えないようだ。


「林君彼女は居るの?」

ぐさっ。

橋本が笑い出した。


「いるわけないじゃん。」と橋本。

まったくその通りだけど癪に障るぜ。


「なんでー。林君素敵じゃない。」「彼女が居たって全然おかしくないわよ。」

お母さんがフォローしてくれる。


「ねー、かすみ。」とお母さん。

こんどは我関せずって感じのかすみちゃん。

返事をせずにもぐもぐしながら、俺を見た。


そして一言も発しない。

なにもなしかい!


いやー、この子は大変だわ。

反抗期っていうよりこういう性格なんじゃないか。

そう思えた。

せっかくの美人が台無しだよ。


「そろそろ後半戦始まるぜ。」と橋本。

まあ、その目的で来たんだけど、サッカーなんてどうでもいいや。


2戦目は、期待したのになあ。

次はどこ行こうかな。


自分の分を食べ終えたかすみちゃんは何も言わずに階段を上がっていった。

やれやれ。

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